サトシ「あれから3年か…」part3

1 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/04 10:10 ID:AT0buK3j

サトシ一行は、とある事件を解決しようとしていた。


それはポケモンを狂わせて暴徒化させ最後は死に至るといった極めて悪質な事件だ。


そしてついに敵の尻尾を掴むべく、セレナとムサシが立ち上がり敵を会場に誘い込む作戦に出る。


…果たして勝つのはサトシ一行か、あるいは敵か。




2 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/04 10:11 ID:AT0buK3j

すみません、新スレ立てるのに時間を要してしまいました。


なるべくこのスレで完結させるようにします。

迷惑ばかりで申し訳ありません。
3 名前:名無し 投稿日:2017/09/04 14:45 ID:1bSrmbo1
支援
4 名前:名無し 投稿日:2017/09/04 15:56 ID:wl00lcjA
支援。
しかし、イッチの話が終わったらこのss掲示板は一体どうなってしまうんだ。

不躾ながら今から続編の期待。
支援、支援。
5 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/04 16:46 ID:k3tAvdUz

マーズさん!
オリジナルで新スレ立ててください!
応援しますよ
6 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/04 16:54 ID:k3tAvdUz


デントは1人会場を抜け出すと、輝きの洞窟の入り口前に佇んでいた。



そして一歩、一歩と踏み出して洞窟内へと入って行く。



デント(…あっちはサトシ達がいるから安心だろう。)



そんな事を考えながらデントは奥へと突き進む。



ジャリッという足音が洞窟に虚しく響き、空気がとても冷たく快適な気温だ。



デント(僕の読みが当たっているなら…)




そこでデントは立ち止まる。



デント「分かれ道か…」



デントの前には大きく左右に分かれる道が続いていた。



両方とも覗き込んで見るが、どちらともまだまだ奥に続いていそうだ。



デント「果たしてどっちか…」



立ちとまり少し考え込むが、デントは迷わずに右の道を進んだ。



そして足元にタバコを一本置いていた。




7 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/04 16:59 ID:k3tAvdUz


デント(昔聞いたことがある。輝きの洞窟の輝く原因の光る苔。これは普段から光を放つが人やポケモンの吐き出す息や体温を感じ取るとより強く発光すると。)



デントが進む道はこれまでよりも苔が生い茂り左よりも強い輝きを放っていた。



どうやら習性的に奥に行く程苔が多いらしい。



デント(どちらにも、足跡は無かった。そしてわざわざ足跡を消すポケモンなんていない…つまりポケモン以外の何かが通ってるって事だ。)



デントはそう心で呟きながら歩き続けること数分、立ち止まる。



どうやら最深部だろう。


デント「…!!」



苔が壁や天井にビッシリと張り付いて非常に綺麗なこのスペースに、何者かが膝をつき何かをしていた。





8 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/04 17:09 ID:k3tAvdUz


そしてその何者かがデントに気付き立ち上がる。



その表情に焦りは無く、むしろ楽しんでるかのようであった。



デント「…やはり気味だったか……トロバ!!!!!」



その人物はそう言われると被っていたマスクを脱ぎ捨てた。



その素顔は紛れも無く、旧友でありコウジンタウン職員のトロバだった。



トロバ「…よく分かったねデント。」



トロバは相変わらず涼しげな表情を見せる。
その裏には余裕があるのか、笑みさえ見せていた。



デントがまず確認した事は警戒しながら辺りを見渡す事だ。



それはトロバ以外に他の者がいないかだ。



トロバ「安心して。ここには僕しかいないよ。」



デントの、その心理を読み取りそう告げた。




トロバ「ここには僕しかいないよ。…コウジンタウン周辺担当の僕しかね。」



デント「…聞きたい事は山ほどあるが…まずは何が目的だい?」



デントも余裕の表情には、余裕の表情で返す。



トロバ「うーん…ポケモンの兵器化及び殲滅…と協会長の意思を継ぐって事かな?」



意外にもトロバはすんなりと言った。



そして恐れていた事態だった。



前協会長のシゲルが創世しようとした世界を継ぎ、また繰り返そうとしてる連中がいるって事だ。



こんな事、トロバ1人では無く大きな組織が絡んでる事が読み取れる。



デント「…なんて事だ…」





9 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/04 17:16 ID:k3tAvdUz


デント「トロバ…手に持ってるのは注射だね?…今回は薬かい?」



前回の騒動では特殊な電波などを使用してポケモンの脳神経そのものを弄り操る手段を取っていた。



トロバ「あーそうそう。前の電波とかはね、かなり高度な最先端の技術が使われててさ事件が終わった後にデータは抹消されたし…1番開発に携わり内部を知り尽くしていたシゲル協会長も今はいないから、仕方なく薬を開発したんだよ。体内に注がれると、前回と同じ状態になる薬をね。」



今までの事件でおかしくなったポケモンは皆、この注射を打たれ狂ったのだ。



あえて敵を組織は1番シンプルで開発をしやすい薬という選択肢を使ったようだ。



デント「……トロバ、ポケモン好きだったよね?そのポケモンが何匹死んできてると思ってる?」



デントがそう尋ねると、それまで余裕を見せていたトロバの表情が変わった。



トロバ「ポケモン…?が好き…?冗談言わせるなよ。むしろ僕らはポケモンを恨んでる。」



トロバはそう言って拳を握り締める。



そこでデントはタバコに火をつけて続けた。




デント「…話聞かせなよ。それくらい良いだろ?」



そしてトロバは話し出した。




10 名前:夢幻のメロディー 投稿日:2017/09/04 17:41 ID:QtfyTkpC
一応...


サトシ「旅に出たのは17年前か…」
http://sssoukovip.com/thread/323/

サトシ「旅に出たのは17年前か…」part2
http://sssoukovip.com/thread/343/

サトシ「旅に出たのは17年前か…」Final
http://sssoukovip.com/thread/348/

サトシ「あれから3年か...」
http://sssoukovip.com/thread/374/

サトシ「あれから3年か...」part2
http://sssoukovip.com/thread/390/
11 名前:マーズ 投稿日:2017/09/04 17:50 ID:a7crvpyd
ムートさんが作製したスレッドでss作者を募集していたので応募してみます。
皆さんも一緒にどうですか?


イッチさん応援ありがとうございました。これからも頑張ってください。
12 名前:名無し 投稿日:2017/09/05 14:28 ID:fR8CGdIu
前スレで無駄に支援してる奴、流石に自重しろよ
13 名前:マーズ 投稿日:2017/09/05 15:23 ID:hGWYYsBo
-14
ご指摘ありがとうございました。
これから気お付けます。
14 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/05 17:45 ID:Hwgx2XtR


トロバ「僕たちは、ポケモンを憎んでいる。」



デント「…最初から核心をついたきたね。」



トロバ「ポケモンさえ居なければ…僕等は皆、道を踏み外す事はなかったさ…ポケモンに惑わされて必死にポケモンと関わって来た僕等が馬鹿を見た。…こんな事許せるわけないだろう?」



デント「何を言うんだい。君は立派な町職員で化石発掘現場でもポケモンと関われる仕事をしてるじゃないか。」



トロバ「…立派な…か。まあ、やりたい事やれてる君には僕等の気持ちなんかは分からないだろう。僕等はポケモンに復讐をする。シゲル協会長の考えた世界の創世と並行して…ね。」



トロバのその眼差しは真剣なものだった。



デント「…そうか。人それぞれ考えがあるのは分かる。…だけどね……」



デントはそこまで言うとタバコを足でもみ消してこう吐いた。



デント「奪って良い命なんてあるわけないだろっ!!!」



その洞窟内にデントの声が響き渡る。



トロバ「デント…僕等はもう止まれないんだ。全てのポケモンを殲滅し協会長の世界を作るまではね!!」




デント「…大人しくここで投降するつもりは?」



トロバ「君は馬鹿か?あるわけないだろう?と言ったらどうする?」



デント「…力づくでここで君を止めるまでだ。」



そしてデントの目つきも変わる。



15 名前:名無し 投稿日:2017/09/05 23:14 ID:j0Zvsfrq
マーズって奴やばw
16 名前:名無し 投稿日:2017/09/06 13:33 ID:3OfSlMtx
予想外の展開…!
やっぱり目を離せないな(゚∀゚)
メガ支援!!
17 名前:名無し 投稿日:2017/09/06 14:53 ID:WVV1dhEN
まさかのトロバ!w
支援!
18 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/06 17:05 ID:1o1ojzeH


それを聞くとトロバは狂ったように笑い出す。


トロバ「あははハハハ!!!君が力づく!?辞めた方が良い。僕等は対ポケモン格闘術を身に付けてる。素人が相手できるわけがないんだよ!」



トロバは腹を抱えてデントにそう言う。



デントもそれを聞くとファイティングポーズをとる。



デント「それじゃあ試してみようか?」



一瞬沈黙が流れたが、すぐにトロバが口を開ける。



トロバ「はあ…人間と戦ってもつまらないんだけどなあ……っ!?」



先手を打ったのはデントだった。


トロバが構えた瞬間にデントは左ジャブを繰り出す。



弾丸のようなスピードで放たれたジャブは綺麗にトロバの顔面を捉えた。



デント「ハッ!!」



続いてコンボの右ストレートを繰り出すがトロバはこれをかわして距離を取る。



トロバ「…そのスピードにフォーム…なんだデント。素人ってわけではないようだね。」




トロバは口元を拭いながらそう言った。



デント「さすがの君も本質を見抜けてなかったって事だね。」



デントはさらに挑発するかのようにそう告げた。




19 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/06 17:12 ID:1o1ojzeH


トロバ「久しぶりに人間相手で少しは楽しめそうだよ。即KOだけは辞めてくれよ?」



トロバはそう言うと特殊な構えを取ってデントと向かい合った。



デント(いまの右…まさかかわすとは。トロバもただ者じゃない…本気でいかなければ僕が狩られる!)



デントは本人こそ趣味の範囲でジムに通っているつもりだが、センスが光り今ではプロボクサーとも互角以上に打ち合える実力をつけていた。



デント(…それに体格は僕に分がある…いけるさ!!)



見た所トロバはデントより20センチ近くの身長差もあり、体つきもデントに比べて細くとても華奢だ。



単純な体格差を見ればデントがかなり有利なのである。



トロバ「さあ来な…デント。楽しもうじゃないか。」





20 名前:名無し 投稿日:2017/09/06 19:32 ID:BpHVLWft
新スレ立ってた
しかもこの熱い展開
支援!!
21 名前:名無し 投稿日:2017/09/07 10:25 ID:YFwVywHb
ポケモンを無我夢中で撮影していたあの頃のトロバはもういないんだな…
22 名前:名無し 投稿日:2017/09/07 15:01 ID:6IsViubb
デントとトロバ、いったいどっちが勝つのか

23 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/07 15:46 ID:2WoF4OA6


先手を打ったのはデントだ。


デントは一気に間合いを詰めて本気のラッシュをトロバに決めようとする。



トロバ「ほっ!ほっ!おしいおしい!」



だがトロバは人間離れした反射神経でかわして、デントの攻撃は虚しく空を切る。



デント「くそっ!!」



さらにデントは渾身の右ストレートを出したがトロバは瞬間的にしゃがみ込み、デントの空いたボディに思い切り拳をいれた。



デント「グッ…!」



腹の奥からドスッという鈍い音が響いたのがデントは自覚した。



そしてその場で膝をつきひるんでしまっていた。



デント(くっ…やられる…)



トロバ「あは。もう終わりなんてよしてよ。楽しませてくれるんだろ?」



トロバはデントに追撃はせず、回復を待つらしい。



デントにとっては屈辱的だった。



だが意思とは逆にデントはまだ立ち上がる事も出来ずに激痛に耐えるしかなかった。



歯をくいしばりながら。



デント(なんてパワーだ…あの体のどこにそんなパワーが…)



デントが受けたトロバの攻撃は、今までたくさんの組手をやってきた相手よりも遥かに速く重く…そして的確だった。



なんとか数秒でデントは立ち上がると、より一層気を引き締めてトロバと向かい合った。




24 名前:名無し 投稿日:2017/09/07 16:22 ID:6IsViubb
トロバが思った以上に強いな
デント勝てるのか?
25 名前:名無し 投稿日:2017/09/09 06:14 ID:CMRRwQFa
デントが負けてもサトシ達がいるから大丈夫だろ
26 名前:名無し 投稿日:2017/09/09 09:55 ID:PHuSaRuT
デント「まだ生きてるよぉ〜」
27 名前:名無し 投稿日:2017/09/10 02:46 ID:SRFoSGlU
この世界にマサラ人なんて居ないのか…支援
28 名前:名無し 投稿日:2017/09/10 15:46 ID:DhMd1Viy
支援
29 名前:名無し 投稿日:2017/09/10 18:22 ID:6pMUOePi
>>27

サトシがスーパーマサラ人に覚醒して悪をやっつけてくれるから大丈夫ですよwww
30 名前:名無し 投稿日:2017/09/11 00:03 ID:CGTZOvjW
サトシ「デント!鍛えが足りないんだよ!」
31 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/11 15:57 ID:ZVkQQdb5


ーーーーその頃会場では



セレナ「ドリドリドリームパワー! DreamDreamパワー!

わたしたち=奇跡のチカラ

ドリームパワー! DreamDreamパワー!

夢見たときから始まるの

笑顔だって涙だって 明日にデコレーション

サンキュ! キミとふたり

進め! あたらしい「大好き」を追いかけて
♪」



セレナはパフォーマンスの合間にマイクを握り、持ち前の歌唱力で場を賑わせていた。



観客も掛け声を上げて盛り上がっていた。



その様子をサトシとティエルノは共に見ていた。



サトシ「歌もうまいのかセレナは!」



ティエルノ「うん!すごいよ何でもできるんだね!」



セレナは以下に観客を楽しませるかに全てを賭けているため演出も完璧だった。



ムサシも即興ではあるものの高いレベルのボイスパーカッションでセレナを援護していた。



ティエルノ「…ほんと数万人呼んでも良いくらいのクオリティだよこのライブ。」



サトシ「ああ!もっともっと広めてやりたいな…!!」



そこでティエルノが異変に気付く。



ティエルノ「ところでデントの姿が見えないけど…」



ティエルノがそう言うとサトシも周りを見渡す。



サトシ「ほんとだ…さっき裏方に飲み物届けに行ったけどいなかったな…」



ティエルノ「まさか…既に行ったんじゃ……」







32 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/11 16:02 ID:ZVkQQdb5


サトシ「まだ会場のどこかにいるかもしれない!手分けして探してみよう!」



サトシのその提案にティエルノはうなづくと二手に分かれてデントの姿を探した。



会場といっても広いわけではないのですぐに2人は合流して状況を伝え合う。



サトシ「こっちはさっぱりだ。ユリーカに聞いても見てないって。」



ティエルノ「僕の方もシトロンも首を傾げていたよ!」



サトシ「ほんとに1人で行きやがったのか…」



ティエルノ「だとすると話の通りサトシに着信の合図が来るはず。言いつけ通りにここはそれを待った方が良いんじゃないかな…」



思ったら即行動派のサトシだったが、ここは考え直してデントを信じてその合図を待つ事にした。




33 名前:名無し 投稿日:2017/09/11 17:45 ID:1qpYzzy3
サトシが歌唱力褒めるってことはよっぽど歌上手いんだろうね、セレナ。

支援
34 名前:名無し 投稿日:2017/09/11 20:48 ID:3fCIeAzb
昨日から"サトシ「旅に出たのは17年前か···」"の一話を
読み始め、いま追い付きました!
とても面白く、現在も更新しているので次の更新が楽しみです!
あ、でも無理せず自分のペースで書いてください。
35 名前:名無し 投稿日:2017/09/13 22:37 ID:fGjG5m2n
支援
36 名前:名無し 投稿日:2017/09/13 23:43 ID:cRdVJFXR
支援
37 名前:名無し 投稿日:2017/09/14 22:06 ID:rPgjrhDm
支援
38 名前:名無し 投稿日:2017/09/15 15:48 ID:T9rbT9KX
無理しないでください
39 名前:名無し 投稿日:2017/09/15 15:48 ID:T9rbT9KX
無理しないで
40 名前:じーく 投稿日:2017/09/17 14:57 ID:mG9dTZdw
おお、初めてリアルタイムで遭遇したw
支援
41 名前:名無し 投稿日:2017/09/19 03:51 ID:Ij2XkmJG
面白い!!

支援!
42 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/19 15:54 ID:Hozo5WI6


トロバとデントは向かいながらまだ動いていなかった。


デントは先手を打つ事にためらっているのだが、トロバは余裕があるのだろう。



トロバは構えをやめて話し出した。



トロバ「ところでさ、聞きたいんだけど何故ここが分かった?何故僕だと思ってたんだ?」



デント「……数日張り込みしても動きがないのは周辺に人がいないからだと目をつけた。それでセレナたちの協力のもと人を集めたらドンピシャだよ。」



トロバ「へえ。それで?」



デント「そして君にこの事を伝えた時、君の返事は(僕らも助かるよ)と言った。他の職員は町として助かるよ。という答えだったのに対して君だけは、僕という単語を使ってたのを聞き逃さなかったのさ。」



トロバ「……。」



デント「そして先日僕は役場に今日の事で挨拶をしに出向いた。その時に間違ったフリをして職員ルームに紛れ込んだ。そこで確認をしたんだよ。君のシフト表をね!!」



トロバ「シフト表?」



デント「ああ。僕はこの前君にも当日会場スタッフとして出向いて欲しい事を伝えたよね?その時君は断った。その日は休みで用事があり違う町へ行くと。…だが僕がみたシフト表は君は出勤となっていた。更に、その日の出勤欄には化石調査とね。君だけが化石調査の仕事が入っていたわけだ。つまり他の職員は会場スタッフとして来てるのに対して君だけ1人で化石調査をしてる事になっているから、他の職員からしたら会場にいなくても違和感は無くて僕らに休みと伝えても、問題はなくこの計画を進められたということだよ。」





43 名前:名無し 投稿日:2017/09/19 18:29 ID:MOM9sE4k
支援
44 名前:名無し 投稿日:2017/09/19 23:17 ID:go6Pe7Ei
おお!来たのか。
支援!
45 名前:名無し 投稿日:2017/09/20 04:09 ID:d1HZEO03
支援
46 名前:じーく 投稿日:2017/09/20 16:58 ID:RUdUHo8W
支援
47 名前:名無し 投稿日:2017/09/22 15:39 ID:Jd611PSU
支援
48 名前:名無し 投稿日:2017/09/24 09:02 ID:wbssrcrA
支援
49 名前:名無し 投稿日:2017/09/24 09:04 ID:wbssrcrA
支援
50 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/24 16:15 ID:tJumY0op


トロバ「少し君たちを見くびっていたよ。保安部隊でも尻尾を掴めていないのに、ただの一般人がここまで来れるなんてね。」



デント「僕だってまさか本当にいけるなんて思わなかったさ。…だけど僕たちにはそれぞれの分野での実力者が揃ったんだ。やっぱり仲間の存在は大きいよ。」



トロバ「さて…そうなればあまり長居はできないね。デント…君はここで倒れてもらうよ。」



デント「どうかな?ここで倒れるのは君だよ。そして君たちは正義に屈服するんだよ。」




再び2人は詰め寄り打ち合いが始まった。



その様子は依然デントが劣勢ではあるが、クリティカルヒットは無いもののデントの攻撃もトロバに何度か当たるようになっていた。




デント(ここでトロバを確保すれば解決できる!!!)



デントは研ぎ澄ました思考で上手くトロバの攻撃をガードする。



トロバ「くそっ!早くくたばれ!!!」



デントはトロバの癖を見抜いた。


それは思い通りにならないとトロバはイライラして集中力が低下する事だ。



現に初めの頃と比べるとトロバの攻撃は大振りになりスピードも落ちていた。



これを見てデントはトロバの怒りを買うために防御に徹していた。



トロバ「消えろ!!!!」



デント(今だ!!)



トロバが渾身の大振りパンチを繰り出した時、デントは見逃さず間合いを詰めてトロバを掴んで背負い投げの体制に入った。



砂地ではあるがここで投げつけられたらさすがのトロバも一撃で沈むだろう。



打撃が通用しないと悟ったデントはこの必殺技の機会を伺っていたのだ。



そして今、絶好の機会に直面したのだ。



デント「一本!!」



デントは全身の力を込めてトロバを投げつけた。


51 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/09/24 16:27 ID:tJumY0op


体感的には確実に決まった。……はずだった。



だがトロバの人間離れした能力がここでも発揮された。



デントが投げる瞬間にコンマ数秒のタイミングでうまく抜け出して、投げられた力を利用してトロバは空中で宙返りをして上手く地面に着地した。



トロバ「よっと!!…ふぅ〜さすがに今のは危なかったよ。まさか投げ技まで身につけているとはね。」



トロバは軽く額の汗を拭うと涼しげな表情でデントにそう言った。



デント「ば、馬鹿な!!!今の投げを回避だって?…化け物か!?」



デントは驚き、目の前にいるトロバに恐怖さえ覚えた。



デント(くっ…ここまでか…)



万策尽きてしまったデントには諦めの心がどうしても浮かび上がる。



デント(…あと2分。)



デントは腕時計で時間を確認した。



実はデントはもしものためにサトシに後2分後に自動的にSOSのメールがいくように設定していたのだ。



それは時間を指定して一時的にメールセンターに預けているだけの状態なので既に送信済みであった。



つまり、電波の届かない洞窟内でも指定の時間がくればサトシにメールが届く寸法だ。



デント(やはり設定しておいて良かった…後は時間稼ぎに徹しよう…)



2人が駆けつければ、もしかしたはトロバ確保が出来るかもしれない。



さらに増援を呼べるかもしれない。



それに期待してデントは一方的に防御体制を取っていた。



トロバ「人間相手にこんなに楽しめたのは初めてだよデント。…さあ安心してくたばりな!!ゲームオーバーだよ!!」



無慈悲にもトロバの打撃のラッシュはデントの全身に叩きつけられる。



身体中に激痛が走るが、デントは耐えていた。



ここで下手に反撃してもデントが倒れる時間が早まるだけ…



それを理解してデントはジッと耐えていた。



トロバの殴打の数々を。


52 名前:十五歳の早計 投稿日:2017/09/24 18:50 ID:A12Gk9s5
肉弾戦の戦闘描写が丁寧で面白いです。話にも色々伏線が張ってあるので目が離せません、支援。
53 名前:名無し 投稿日:2017/09/24 19:32 ID:Y8d2zelD
支援
54 名前:ブルー 投稿日:2017/09/25 03:30 ID:LJ3Jyqfo
支援!
55 名前:ジョー 投稿日:2017/09/27 22:12 ID:pIpfQJwB
お久しぶりです

文章や表現が神がかってますね!

支援続けます
56 名前:名無し 投稿日:2017/09/29 16:37 ID:K9F8oE6C
支援
57 名前:名無し 投稿日:2017/09/29 21:19 ID:cBxWi6oY
前回のスレが終わって見失ったのかと悲しくなったけど、見つかって良かったー

支援!
58 名前:名無し 投稿日:2017/09/30 22:31 ID:yu7edK0x
支援
59 名前:名無し 投稿日:2017/10/01 00:06 ID:ov9ozH3q
追い付いた
待ってますぜぃ 支援
60 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/10/03 17:48 ID:YaZTj63F


そしてデントは倒れたいのをグッと堪えて、その時が来た。



転送メールは計画通りにサトシへと転送された。



サトシのポケット内でスマホのバイブレーションが確認できた。



すぐさまサトシはポケットからスマホを取り出し、画面を開いた。



サトシ「デントからだ!!」



サトシはそう言うとティエルノを見る。



ティエルノ「なんだって!?要件は!?」




ティエルノも驚いた反応を見せる。



サトシ「それが、空メールなんだよ。どういう意味か…」



ティエルノ「SOSメールと見て良いんじゃないかな?切羽詰まった状況だと一々内容を文にしてられないし…」



サトシ「きっとそうだ!よし!洞窟に急ごう!!」



ティエルノ「他の皆連れてかないか?」



サトシ「いや、こっちを手薄にするのはまずい…後はシトロンユリーカと協会職員にこの場は任せよう!」



ティエルノ「そうだね!!」



ティエルノは強い眼差しでサトシを見ると頷いた。




61 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/10/03 17:54 ID:YaZTj63F


2人は駆け出して洞窟までたどり着くと迷わず洞窟内に入り込んだ。



それはデントの足跡が残っていたからだ。



サトシ「新しい足跡だからきっとデントだろう。」



ティエルノ「うん!足跡を追えばこの入り組んだ洞窟も攻略できるさ!!」



2人は走り続ける。
洞窟内には足跡がこだましていた。



サトシ「ティエルノ体力あるなあ…」



ティエルノはその体型にも関わらず、サトシから遅れるどころかリードしていた。



これまでダンスの稽古を必死に積んで来たのだろう。



その努力は裏切らずここで役立っていた。



ティエルノ「当たり前さ!!この程度、稽古に比べたら大した事ないよ!動けるデブを舐めてもらっちゃ困るなあ!」



ティエルノは得意げにそう言った。



これは余談であるが、ティエルノが現役ダンサー時代の異名は“動けるデブ”だったらしい。



サトシはそれを聞いて苦笑いを見せるが、心から頼りにしていた。

62 名前:ジョー 投稿日:2017/10/03 18:56 ID:SB7P7FNU
おお、ティエルノ動きが俊敏ですね。

支援しまーす!
63 名前:ブルー 投稿日:2017/10/04 03:59 ID:hKTIt390
おお、支援!
やっぱり面白いですなー
64 名前:名無し 投稿日:2017/10/04 06:26 ID:ScD3VzNm
支援です

ふと気付いたけど、「旅に出たのは17年前か……」の時ははスマホじゃなくてポケフォンって言ってたような……
65 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/10/04 07:52 ID:4JRTszE2

呼称をさりげなく変えました笑
やはりスマホにした方が皆分かりやすいと思ったので…
66 名前:ジョー 投稿日:2017/10/04 10:35 ID:ttTioCdU
読者のことを考えるのは大事ですよね

次の投稿楽しみにしています!
67 名前:名無し 投稿日:2017/10/06 15:26 ID:li6bsPCm
デブではないけど、
動けない自分には羨ましい...。

支援
68 名前:名無し 投稿日:2017/10/07 12:05 ID:c5TaKphE
マーズが何か言ってきても反応しなくていい
69 名前:名無し 投稿日:2017/10/07 12:44 ID:c5TaKphE
支援


70 名前:ジョー 投稿日:2017/10/07 14:50 ID:CFZr0jhr
マーズさん

好き嫌いは誰にでもありますが、一生懸命描いている人を馬鹿にするのはやめましょう
71 名前:名無し 投稿日:2017/10/08 17:18 ID:GSXgSSjw
支援
72 名前:名無し 投稿日:2017/10/09 09:13 ID:sLZOYZ0x
支援
73 名前:名無し 投稿日:2017/10/09 13:48 ID:oszJ6xJo
支援
74 名前:林檎 投稿日:2017/10/10 08:31 ID:TVSJkNFu
だいぶ前のことですいません。

>>8のデントのセリフ

×気味 ○君

細かいところを指摘するようで申し訳ないです。無理せず頑張って下さい
75 名前:名無し 投稿日:2017/10/12 02:43 ID:Dkqj7ACS
支援!!

頑張って下さい!
76 名前:名無し 投稿日:2017/10/12 10:07 ID:n2zi9X91
支援
77 名前:名無し 投稿日:2017/10/13 01:17 ID:4TX64kdg
見てるよ
ゆっくりで良いから頑張ってね 支援
78 名前:名無し 投稿日:2017/10/15 19:22 ID:M1vLCkXO
支援ー
79 名前:名無し 投稿日:2017/10/16 01:08 ID:BpT0sJZt
支援
80 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/10/16 17:27 ID:fcEDv6tT

しばらく走ると2人は立ち止まる。



そして2人の前には大きな分かれ道がたちはだかっていた。



サトシ「右か左か…」



ティエルノ「もし間違えたら致命的な時間のロスになる…慎重にいこう!」



頼みの足跡もいつからか地面が砂地から岩盤のような物に変わっていて足跡を見つけるのは厳しそうだ。



サトシ「よしティエルノ、俺がじゃんけんで勝てば右でティエルノが勝てば左に行こうか!」



ティエルノ「確かに確率は五分五分…でもリスクが…」



サトシ「だけど足跡が無いんじゃどうしようもないぜ?」



ティエルノ「うーん…とりあえず僅かな足跡でも良い!よーく見てみようよ!」




ティエルノはそういうとしゃがんで分かれ道を捜索し始めた。




81 名前:ブルー 投稿日:2017/10/16 20:08 ID:X6ie0xi7
支援!
82 名前:名無し 投稿日:2017/10/17 21:15 ID:h6zMRcNG
支援!
83 名前:名無し 投稿日:2017/10/21 18:09 ID:P5cp7BSa
支援
84 名前:名無し 投稿日:2017/10/22 07:53 ID:Emob1Qx6
支援
85 名前:名無し 投稿日:2017/10/22 17:53 ID:qdkSRxWp
支援
86 名前:名無し 投稿日:2017/10/22 17:54 ID:qdkSRxWp
支援(о´∀`о)
87 名前:タマムシのジムリーダー 投稿日:2017/10/23 05:02 ID:I74uiLOm
支援
88 名前:名無し 投稿日:2017/10/23 09:31 ID:pU26FOLo
支援
89 名前:名無し 投稿日:2017/10/23 14:31 ID:TEqXnhhr
支援
90 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/10/24 06:09 ID:ttxFhr5t


ティエルノ「あっ!サトシ見てよ!」



ティエルノが指差す方にはタバコが一本転がっていた。



サトシ「これはデントの銘柄だな。」



サトシはタバコを拾って確認をする。



ティエルノ「うん。こんなマニアしか好まない珍しい銘柄はデントくらいしかいないよ。それにまだ手もつけてない新品だ。」



サトシ「じゃあこれはデントが残した道しるべってことか!」



ティエルノ「うん、間違いない!!」



サトシ「そうと決まればダッシュだ!」



ティエルノ「サトシ危ない!」



ティエルノの呼びかけは一歩遅く、サトシは足場の悪い岩盤につまづき派手に転んでしまった。



サトシ「いってえ〜…擦りむいたな…」



ティエルノ「この通り足場も危なくなってるから急ぎつつ慎重にいこう。」





91 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/10/24 06:16 ID:ttxFhr5t


2人は数分間走ると拓けたスペースへとたどり着いた。


ティエルノ「最深部ってやつだね…。コケが光っていて綺麗だ…」


サトシ「デント!」



辺りを見渡し、サトシはデントに気付くと2人で駆け寄った。



デントは傷だらけで倒れ込んでいた。



それ以外に人の気配はなかった。



サトシ「遅かったか…ちくしょう…」



ティエルノ「デント!大丈夫か!?」



2人の声を聞くとデントは目を開いた。



デント「ああ…ごめん…時間…稼いだけど…ちょっと足りなかった…」



ティエルノ「ひどい怪我だ…とにかく洞窟から出ないと…」



2人はデントに肩を貸し、デントもヨロヨロと立ち上がり3人は洞窟から脱出することにした。



デント「…トロバも…犯人組織の一員だ…気をつけろ…」



ティエルノ「そんな…トロバが…」



以前1番の仲良しだったティエルノのショックは大きい。



デント「油断してた…僕ならいけると…過信してしまった…」



サトシ「とにかく今は外に出ることが先決だ。」



3人は出口へと急いだ。

92 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/10/24 06:21 ID:ttxFhr5t


そして洞窟をなんとか出るとティエルノは会場付近まで戻り車を出すことにした。



サトシ「デント、いまティエルノが車で来る。なんとか病院まで耐えてくれ。」



デント「ああ、死にはしないさ……だけど恐らく右腕がやられてしまったね…」



デントの右腕は力なく垂れ下がっていた。



サトシ「酷いことしやがるぜ…トロバの野郎…」



デント「…僕らが動いてることが完全に知られた……これからは危険になる。…絶対に1人行動はするな…」



サトシ「わかってる。」


そしてティエルノは車で砂煙を巻き上げながらデントの前に停車した。



ティエルノ「さあ!デント乗ってくれ!」



サトシは肩を貸してデントを車内に乗せる。




サトシ「俺は残ってシトロンたちに報告とこっちの警備にあたる。デントはまかせた!」



そう言うとサトシは会場へと戻り、ティエルノはアクセルを踏んで町内の診療所へと向かった。


93 名前:ジョー 投稿日:2017/10/24 16:20 ID:XNMWdZNH
デント生きててよかったですね

支援です
94 名前:ブルー 投稿日:2017/10/24 19:43 ID:hBVXaLe2
支援!
これからの展開がどうなるのかいつもワクワクします!
95 名前:名無し 投稿日:2017/10/26 22:14 ID:xw4AF1Un
支援だ
96 名前:名無し 投稿日:2017/10/28 15:02 ID:LKJxgu0Q
ティエルノ敵説
支援
97 名前:名無し 投稿日:2017/10/28 15:28 ID:MYeH1dPj
セレナとシトロンも敵だったりして
支援
98 名前:名無し 投稿日:2017/10/28 19:47 ID:6Jy7rp4X
96,97さん

そういう事言わないで下さいよ
読者の方々はもちろん何よりもイッチさんが混乱するじゃないですか

余計な予測立てずイッチさんがどんな展開にして行くか見るようにすべきだと思います

乱文失礼致しました。
イッチさん支援です!
99 名前:夢幻のメロディー 投稿日:2017/10/28 21:13 ID:AnT85JQB
そこら辺の事をどうして欲しいかイッチさんが意思を示してくれたら嬉しいんですけどね。
別にイッチさんも他の方も責めているつもりはありません。
100 名前:名無し 投稿日:2017/10/29 10:18 ID:9K6V488V
支援
101 名前:名無し 投稿日:2017/10/29 17:43 ID:VROrcKJV
支援
102 名前:名無し 投稿日:2017/10/29 19:15 ID:KBUL3Eau
たまに※96※97みたいな考察する奴いるよね。
悪気はないだろうと思うけど、見てて不快だし、何よりイッチに失礼だからやめてほしい。
103 名前:名無し 投稿日:2017/10/30 15:01 ID:piWvGgao
支援
104 名前:名無し 投稿日:2017/11/03 17:30 ID:y42beamK
支援!
105 名前:光り輝きしちくわ大明神 投稿日:2017/11/04 11:08 ID:5EF05iAh
支援!
久しぶりに見に来たら結構進んでたd(ŐдŐ๑)
トロバ強いなぁ…
106 名前:名無し 投稿日:2017/11/04 21:20 ID:4kBDKjpw
支援
107 名前:名無し 投稿日:2017/11/04 21:29 ID:FdCJIpde
支援
108 名前:名無し 投稿日:2017/11/06 19:18 ID:mz8zaGlT
支援
109 名前:名無し 投稿日:2017/11/09 17:53 ID:q0IeIB1P
メガ支援!
110 名前:名無し 投稿日:2017/11/12 18:03 ID:V8XN3IUf
支援
111 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/11/13 14:49 ID:aA4sQOjx


長らく更新できず、申し訳ありません!
112 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/11/13 14:57 ID:aA4sQOjx


サトシは走り会場まで辿り着くと、会場内は混乱が生じてざわめいていた。



セレナ「皆さん、落ち着いてください!情報が入り次第お伝えします!」


こんな所を車が通過して、尚且つ運転手はイベントスタッフだったのだ。
何事かと混乱するのも無理はなかった。



そして何があったかも分からないスタッフ側はその場を落ち着かせるより他はなかったのだ。



サトシは事態を察すると、ステージへ上がりマイクを受け取った。



サトシ「皆様、お騒がせして申し訳ございません。只今、立ち入り禁止である洞窟の方面への警備に当たっていたスタッフが熱中症による体調不良を訴えたため、病院へと搬送しました。」




サトシもまさか本当の事は言えず、とっさにごまかす。



セレナもそれに続いて説明をする。



セレナ「意識もはっきりとしていたようですので問題は無いと思いますが、念のため通院の措置を取ったとのことです!この通り気温も高いので皆さんもお気をつけて、もし体調を崩したら遠慮せず近くのスタッフにお伝え下さい!」



サトシとセレナの対応で会場は落ち着きを取り戻してライブも再開を始めた。



そしてサトシはスタッフテントへ向かい、シトロンに状況を説明した。



シトロン「なるほど…そんな事が。」



シトロンも気持ちは複雑なようだ。




113 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/11/13 15:09 ID:aA4sQOjx


サトシ「ああ、どうする?イベント中止にするか…?」



シトロン「その必要はないでしょう。こんな大勢のいるところへ正体のバレた連中が奇襲に来ることは考えられない。」



サトシ「わかった。デントたちは大丈夫か?2人しかいないぞ。」



シトロン「それも町中なら問題はないはずです。病院なら警備体制もしっかりしてます。」



サトシ「なら良いんだが…」



シトロン「とにかく今は無事にライブを終えることを考えましょう。」



サトシ「そうだな。ところで救急箱はあるか?」



サトシはそういうと自身の膝を指差す。



サトシの膝は服越しでも血が滲んでいた。



サトシ「さっき盛大にコケてしまってよ。消毒くらいしとこうかなって。」



シトロン「それならここに…思ったより傷が深いですね。」



シトロンはポケットからカプセル状の薬を取り出してサトシに渡す。



シトロン「化膿止めです。一応飲んどいて下さい。」



サトシ「何だよ大袈裟だな…まあでも飲んどくか。」



サトシは水を手に取りカプセルを飲みきるのをシトロンは確認する。



シトロン「…じきに良くなるでしょう。」



サトシ「ああ、サンキュー。後は終わるまで警備しとくぜ!」



サトシはそう言い残すとテントを立て会場へと戻った。



サトシが居なくなるのを確認するとシトロンは1人呟く。



シトロン「これは…ピンチとチャンスが同時に来ましたね…上手くいけば良いのですが…」






114 名前:ジョー 投稿日:2017/11/13 17:50 ID:9neqAlOl
イッチさんいつもお疲れ様です

今後の展開が楽しみですね、支援します!
115 名前:名無し 投稿日:2017/11/13 18:05 ID:Q9QlOMzR
支援!
116 名前:名無し 投稿日:2017/11/14 20:01 ID:nzY8oYzA
シトロンの薬怖いんだが...
支援
117 名前:夢幻のメロディー 投稿日:2017/11/14 21:05 ID:2mp2t5Qr
サトシはそう言い残すとテントを立て会場へと戻った。
は、
サトシはそう言い残すとテントを出て会場へと戻った。
の間違いですか?
118 名前:ブルー 投稿日:2017/11/18 22:52 ID:vQhCixc9
すこぶる支援!( °∀°)o彡°ガンバレ!イッチさん!
119 名前:名無し 投稿日:2017/11/21 17:39 ID:fS16Fuyg
メガ支援
120 名前:名無し 投稿日:2017/11/22 01:16 ID:HQApBd2t
追い付いてしまった…支援です!
121 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/11/22 15:09 ID:Tbg6NHan


サトシ達は気を引き締めて警備に当たるが、その後の動きは無く時刻は夕方を回りライブ終了の時間となる。



セレナ「皆さん本日はどうもありがとうございました!とても幸せな時間でした!」



セレナがそう言うと歓声が上がる。



ムサシ「…まあ楽しかったわ!またどこかで!」



ムサシはあくまで自分のスタイルを貫いて挨拶をする。



それを聞いていたスタッフ一同はヒヤッとするも、ブーイングどころかセレナ同様の歓声が巻き起こった。



「良かったぞー!!」


「ムサビー復活しろー!!」


「セレナー!また次のライブも行くぞ!」



観客の熱い言葉に2人は再び深々とお辞儀をしてライブは無事に終了となった。



観客が退くと先程までの熱気や盛り上がりが嘘のように静寂に包まれていた。



サトシ「2人ともお疲れ様!」


サトシが2人へ冷たいドリンクを渡すと2人とも受け取り飲み出す。



疲れ切ってるはずだが表情はとても爽やかなものだった。



セレナ「無事終わって良かった。デントは大丈夫なの?」



サトシ「まだ連絡は来てないけど…無事を祈ろう。」



ムサシ「うちのバカ社長もまだ来てないみたいね。」




122 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/11/22 15:20 ID:Tbg6NHan


サトシ達が話していると、ちょうどシトロンとユリーカもその場へ駆け寄る。



シトロン「先程ティエルノから連絡がありました。」


サトシ「無事なのか!?」


シトロン「ええ。一通り検査を終えたところらしいです。見た目の酷さに反して軽傷で済んでいたようです。」



シトロンのその言葉に皆は胸をなで下ろす。




シトロン「…ですが右腕にヒビが入ったようでしばらくは自由が利かないようです。」



ユリーカ「…デントはうわ言でずっと、皆申し訳ない。って呟いてるみたい…。」



ユリーカが辛そうにそう告げた。


サトシ「そんな事ないぜ。トロバの正体も分かったし何より一般人への被害はゼロだ。素晴らしい戦果だぜ。」



セレナ「そうよ。目的の一般人を守るというのを身を犠牲にして果たしたのだから自分を責める事はないと思う。」



サトシとセレナの言葉に皆も同意する。



シトロン「もちろんです。ところで先程、コウジンタウン職員さんの応援が到着して我々の代わりに片付けを済ますから帰って休んでくれとの事です。」



それはとてもありがたい話だった。
サトシ達ももちろんセレナとムサシは早く休ませるべきだ。



サトシ「じゃあここはお言葉に甘えようか。」



シトロン「ええ。本人がいないのがあれですが一旦デントの店へ集まりましょう。デントの許可は得てます。」



シトロンのその言葉に皆は頷き、コウジンタウン職員へ挨拶を済ませるとサトシ達は一度ミアレシティへと戻る事にした。






123 名前:ブルー 投稿日:2017/11/23 20:51 ID:3dX8Beye
キターーー(°∀°)ーーー!支援!
124 名前:名無し 投稿日:2017/11/23 21:32 ID:VDGYL5NL
やっとキタ!!
125 名前:名無し 投稿日:2017/11/25 07:33 ID:UXgXVt9T
支援‼︎
126 名前:名無し 投稿日:2017/11/27 02:24 ID:aX2ciwb6
面白い!!

支援!!
127 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/11/27 15:44 ID:mJZnh7AH

月が町を照らす中サトシ達一同はデントの店へと集まっていた。



ティエルノもデントを病院は任せて顔を出していた。


ティエルノ「デントは特に手術とかも必要なく治療できるって。それで済んで良かったよ。」



サトシ「ティエルノ助かったよ。」



シトロン「…さて恐らく連中は早めに動きを見せるはずです。」



シトロンの言葉に皆は注目する。



シトロン「デントの拉致を失敗した事により敵の情報が我々に漏れた事は敵だって分かるはず…ここからの被害拡大を恐れて何か仕掛けてきてもおかしくはありません。」



サトシ「た、確かに…こっちのメンバーはトロバも良く知っているはずだし…」



シトロン「ええ。いよいよ最終決戦と言ったところですかね?安心して下さい。皆に必ず勝利をもたらします。」



シトロンは胸を張ってそう言うが皆は不安感を隠せない。


無理もない、相手は何をするか分からない犯罪集団で規模も人数もこちらより上なのだから。




128 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/11/27 15:56 ID:mJZnh7AH


ユリーカ「でもお兄ちゃん…何でそこまで言い切れるの?」



ユリーカは不思議そうにシトロンへと尋ねる




シトロン「それはすぐ説明します。今言うよりは事が起きてから言った方が手っ取り早いです。」



更に皆の頭には、?が浮かぶがシトロンの目に迷いはない。



その時、まるでタイミングを図ったかのようにスマホが鳴り出した。



サトシ「…俺だ。仕事の件かも…わりいちょっと席外す。」



サトシはそう告げると部屋を飛び出して屋外へと出た。



サトシ「非通知…?」



非通知からの着信であったがサトシは応答し、電話ん繋げた。



???「サトシだな。何も言わずに1人になれる場所へ移れ。誰かに行ったりしたらデントが入院している病院を爆破する。」



突然の事にサトシは動揺するが、怒りが込み上げてきた。



サトシ「ちょうど今外に1人だよ。…お前誰だ?」



???「なら話が早い…ただお前が1人じゃないと分かれば迷わず爆破だ。忘れるな。良いな?」



サトシは舌打ちをするが、敵は本当に爆破をしかねないためここは応じる事にした。



サトシ「分かった。約束する。俺は1人だ。仲間にも言わない。」



???「よし、今から1人でミアレタワービルまで来い。電話は繋ぎっぱなしでな。」



サトシ「…分かった。」



指定されたビルはサトシがいる場所から徒歩10分程で辿り着いた。


サトシは周りを見渡すが誰もいない。



サトシ「着いたぜ。後はどうすれば良いんだ?」



???「その場で手を後ろに組め。絶対に振り返らずな。少しでもこれに背けば…分からな?」



サトシは怒りで歯を食いしばりながら言う通りにする。





129 名前:ブルー 投稿日:2017/11/27 21:04 ID:WAnjmZiC
おお!来てましたか♪支援(*´ω ` *)
130 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/11/28 15:00 ID:yzH9ia2D


サトシが言われるままに手を組み目を閉じて数秒後頭を掴まれてビルの壁面へと押し付けられた。



サトシ「いっつ…」



鈍痛と共に顔にヒンヤリとしたコンクリートの感覚が伝わる。


そのまま目隠しをされ手を後ろで縛られる。



サトシ「お前ら何者だ?」


サトシはそういうと腹部に痛みが走る。



目は見えないが蹴りを入れられたのだろう。
サトシはバランスを崩し倒れ込んだ。



倒れたところで口を塞がれついには物も言えなくなる。



「よし、乗せろ!」



男の声と共に足音が近づいてサトシは無理やり起こされ、車内へと投げ込まれた。



サトシ(…3人…いや4人か…声に聞き覚えはない…おおかた下っ端ってとこだろうか…)



サトシは唯一自由のきく聴力を頼りに自己分析をする。


そしてエンジン音が聞こえると同時に車が走り出す感覚を感じた。



サトシ(…広いな…乗用車ではない…バンか何か…)



サトシは手足を振り解こうと試すものの無理と判断して今の現状を受け入れる事にした。




サトシ(ちくしょう…)




131 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/11/28 15:12 ID:yzH9ia2D


サトシが店を出てから1時間以上は経過していた。



しびれを切らしてセレナが口を開く。



セレナ「さすがに遅すぎるわ…サトシに何かあったんじゃない!?」



ティエルノ「セレナ落ち着いて!まだそうと決まったわけじゃ…」



ティエルノも立ち上がってセレナをなだめる。



シトロン「いや、恐らく何かあったんでしょう。高確率でサトシは拉致されましたね。」




シトロンは腕時計で時間を確認してからそう告げる。



それを聞きユリーカが激昂して立ち上がる。




ユリーカ「いくらなんでも酷いよ!何でそんな事平気で言えるのよ!!そんなにサトシが嫌いなの?」



ユリーカの問いに対してシトロンは眼鏡をクイッと上に上げながら答える。



シトロン「私情を絡ませる事は辞めましたよ。これは作戦の一環です。」



ユリーカ「どういう事…?」



皆はシトロンの答えに注目をする。



シトロン「僕が無策でサトシをそんな危険な目に合わすわけありません。…言うなればサトシが拉致される事は予知していたものの、あえて敵に預けました。」



ムサシ「…何言ってんのアンタ?れいとうビームで頭冷やそうか?」



シトロン「いえ、結構です。まずサトシは拉致されましたが、敵はサトシに手出ししません大丈夫です。」



セレナ「どうして言い切れるの?」


シトロン「まず敵がしたいのは口封じでしょう。よってサトシは人質。こちらが何かしない限り無事は保証できます。」



ティエルノ「でも何でサトシなんだい?別に誰でも良いんじゃ?」




シトロン「サトシはこの中で唯一の既婚者…家庭持ちです。つまり人質に最も適しているのです。」



ここまでくると皆も落ち着きを取り戻したようだ。



セレナ「じゃあなんでサトシが拉致されても冷静なの?無策じゃないって言ってたけど…どういうこと?」



132 名前:名無し 投稿日:2017/11/28 15:30 ID:T7t1qUHT
どういうこと?
支援
133 名前:名無し 投稿日:2017/11/28 15:32 ID:SIvh0GLQ
支援
134 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/11/28 15:40 ID:yzH9ia2D


シトロン「これを見てください!」



シトロンが手際よくノートパソコンを開き、画面を皆に見せる。


表示されたのはミアレ近辺のマップで一部に赤い点がついていた。




シトロン「実はライブ中にサトシに化膿止めと称した薬を飲ませました。実はあの薬、我が社が開発した超小型高性能のGPSなんです。」



そこまで聞くと皆は驚く。



ティエルノ「じゃあ地図にある赤い点がサトシがいる地点なんだね?」



ティエルノが画面を指差してそう尋ねる。



シトロン「その通りです。現在はミアレシティを出て北上していますね。」



ユリーカ「すごいけど…体内にそんなもの入れて大丈夫なの?」



シトロン「心配ご無用。時間が経てば自然に排出されます。ですのでそれまでは居場所を完全特定できます。…恐らく拉致された段階で厳しいボディチェックがあると思います。だけど、体内で超小型ならスルーできるはずです!!」



ムサシ「やるわねアンタ!今度膝枕してあげるわ!」



シトロン「いえ、結構です。…場所が特定出来たらいよいよ最終決戦に乗り込みます!!」





135 名前:gettwo 投稿日:2017/11/28 16:48 ID:HjMTev8k
おおお~熱くなってきましたね
136 名前:ブルー 投稿日:2017/11/28 21:33 ID:H0KuLtbp
キタコレ!支援!
シトロンが飲ませていた薬がGPSだったなんて...
やっぱり面白いですね!
137 名前:名無し 投稿日:2017/11/29 16:15 ID:oondxaM0
いよいよ最終決戦か....
支援
138 名前:名無し 投稿日:2017/11/30 13:32 ID:TCzyU5fr
支援
139 名前:名無し 投稿日:2017/11/30 14:52 ID:x3TmaL6F
支援です!頑張ってください!
140 名前:名無し 投稿日:2017/12/02 06:18 ID:NThgLsoU
支援
141 名前:名無し 投稿日:2017/12/02 09:59 ID:uky9gkkY
支援
142 名前:名無し 投稿日:2017/12/02 18:03 ID:CDBkV3NQ
大支援!
143 名前:名無し 投稿日:2017/12/04 17:35 ID:vVAE2Gxf
支援
144 名前:名無し 投稿日:2017/12/05 23:23 ID:vmEDyAti
ムサシとシトロンのやり取り面白いw
支援!
145 名前:名無し 投稿日:2017/12/06 08:20 ID:AwbZBAWC
いつもいいところで終わる
支援
146 名前:名無し 投稿日:2017/12/07 08:15 ID:vAUhZvm3
支援
147 名前:名無し 投稿日:2017/12/07 17:25 ID:Af3exs8l
シトロン、そこはお言葉に甘えとけよw
148 名前:名無し 投稿日:2017/12/08 21:25 ID:Gv0tJ9ZL
>147さん

シトロンDTですなwww
149 名前:名無し 投稿日:2017/12/10 16:52 ID:GwY7lTMn
支援
150 名前:名無し 投稿日:2017/12/11 20:04 ID:lynqDgqt
2年がたちますなぁ
ウルトラサンムーン楽しいですなぁ
このスレいいですなぁ
支援ですなぁ
151 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/12/13 17:54 ID:9oFyii3m


サトシは意識を取り戻しハッと起き上がる。



だが手足の自由は無く視界も閉ざされていた。



サトシ(そうか…俺…拉致されて…寝てたのか…)



正確には眠らされていたのであるが、そんなことはどうでも良かった。



「おっ。目が覚めたか。リーダーがお待ちだ。」



声がする方に顔を向ける。
幸いにも口のテープは外されていたため声は出せた。



サトシ「お前ら人を変なとこに連れ込むなよ!」



男「悪いな。俺も気は進まなかったが上の命令には背けないもんでね。」



男はそう言うとサトシを立たせて足の縄を解いた。



男「さあ、歩くぞ。」



男はサトシの背後に回り歩かせる形で部屋を出た。



サトシ「てか俺明日仕事なんだけど…帰してもらえないよね?」



男「休めてラッキーじゃねえか。」



サトシ「やっぱ帰してくれないよね。せめて休む連絡だけでも…」



男「無理だな。お前このシチュエーションでよくそんな事させてもらえると思ったな。」




男は結構気さくに話してくれていた。



サトシ「いや、期待はしてないけど言ってみた。」



男「そうか、よくわかってるじゃないか。」




盲目の状態で歩く事すら恐怖だったがそれも数分で終わる。



男「リーダー!!連れてきました!」



男の声が響く。
恐らくリーダーとやらがいる場所へ着いたのだろう。





152 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/12/13 18:03 ID:9oFyii3m


???「サトシ…だな。まずは貴様らを賞賛しよう。」



サトシ「賞賛って何だよ…」



???「保安部隊でも掴めなかった我々をよくここまで手こずらせたな。素晴らしい健闘だ。」



リーダーと思わしき男はそう言いながら軽く拍手をする。



サトシ(…どっかで聞いたような声だな…気のせいか…思い出せないだけか…)



???「聞けばお前らは探偵でも保安部隊でもない素人じゃないか。なぜここまでやれた?」



サトシ「まあ気合いの入れ方が違うんだよ!」



???「面白い。ならお前は二度とここから出られないわけだが心境は?」



リーダーは軽くそう言うが内容がとてつもなくおぞましいものだった。



サトシ「いやいや!ざっけんな!なんで男監禁すんだよ!趣味悪すぎるぜ!」



???「お前はただカロスにきて何事も無く仕事して帰れば良かったんだよ。自分を恨みな。」



サトシ「とんでもねえ奴だな。お前ら自分たちが何してるか知ってるのか?」



???「もちろんさ。…全ては…協会長の仰せの通りに!!」



153 名前:名無し 投稿日:2017/12/13 18:58 ID:HemlE1Gd
支援!!
154 名前:gettwo 投稿日:2017/12/14 09:58 ID:kFBoHyXL
協会長だとぉ!?
155 名前:名無し 投稿日:2017/12/14 23:48 ID:ZRhWnAo6
支援!

協会長って誰だったっけ....。
156 名前:名無し 投稿日:2017/12/15 01:49 ID:XvTUkltD
☆協会長 阿部高和 降臨♂☆
157 名前:名無し 投稿日:2017/12/15 10:13 ID:5sHyJGSp
支援
158 名前:名無し 投稿日:2017/12/16 07:15 ID:h9ARJTpS
155さん、確かシゲルだったような
間違ってたらすみません
159 名前:名無し 投稿日:2017/12/16 09:49 ID:sPI0CC4g
協会長クソワロタ
160 名前:名無し 投稿日:2017/12/16 19:27 ID:gTo6ZLRS
>158さん
ありがとうございます。
ちょっと復習して来ます!
161 名前:ブルー 投稿日:2017/12/17 20:58 ID:m6ZyPSxM
支援!
協会長ってシゲルだったけど別の人がやっているのかな...
162 名前:ブルー 投稿日:2017/12/17 20:58 ID:m6ZyPSxM
支援!
協会長ってシゲルだったけど別の人がやっているのかな...
163 名前:名無し 投稿日:2017/12/17 21:40 ID:Sq4MLsQ5
展開がメッチャ楽しみ!

メガ支援!
164 名前:名無し 投稿日:2017/12/19 17:21 ID:wKc6YvE9
支援
165 名前:名無し 投稿日:2017/12/21 22:48 ID:zCa9lsjX
支援
166 名前:名無し 投稿日:2017/12/22 02:35 ID:AenQbzAt
シゲルって死んだんじゃ…
167 名前:名無し 投稿日:2017/12/22 20:54 ID:2UYDMkRO
>>166

遺体や遺品が何も残ってなかったって時点で怪しいと思ったけどな
168 名前:名無し 投稿日:2017/12/24 12:25 ID:Kmjv3ePg
トロバはシゲル協会長はもういないっていってたけどそれは嘘なのかな?
169 名前:名無し 投稿日:2017/12/25 14:49 ID:RbhvsoIu
支援
170 名前:名無し 投稿日:2017/12/28 11:50 ID:K0DqUYbt
支援!
171 名前:名無し 投稿日:2017/12/29 15:57 ID:V4NeHnNV
支援
3周目してきたぜ
172 名前:名無し 投稿日:2017/12/30 18:11 ID:KCrQ6oNp
支援
173 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2017/12/31 16:27 ID:D83izXIV

皆さま、更新できず申し訳ありません。
年内にもっと進めたかったのですが…

来年もどうかよろしくお願いします
174 名前:ジョー 投稿日:2017/12/31 17:52 ID:I2iTGR7a
支援します

イッチさんも良いお年をお迎えください

175 名前:名無し 投稿日:2018/01/01 05:19 ID:aj4vPpIf
あけおめ + 支援
176 名前:名無し 投稿日:2018/01/02 23:59 ID:LoMjHDOU
イッチさんあけおめ
超絶支援
177 名前:名無し 投稿日:2018/01/05 13:59 ID:8qbQtFUn
支援
178 名前:名無し 投稿日:2018/01/05 18:49 ID:icaMoepX
あけおめことよろです。
179 名前:名無し 投稿日:2018/01/05 21:29 ID:9uVdKHY9
なん……だと…。
最近見初めて、結構昔からあるから完結まで見れるな~って思ってたら、まだ続いていたとは……。
え、めちゃ嬉しい!!
これは私にもリアルタイムで見れる可能性があると言うことか!やったぁ!!

長文失礼致しました。それと、支援
180 名前:名無し 投稿日:2018/01/10 07:30 ID:Dcy0QAvm
支援
181 名前:名無し 投稿日:2018/01/13 21:53 ID:JqHz1l67
支援
182 名前:名無し 投稿日:2018/01/16 07:48 ID:ojGbhusx
支援
183 名前:名無し 投稿日:2018/01/20 01:12 ID:C7tgHSzA
支援

それとみなさん完全にヒカリたん忘れてませんか?ヒカリたんまさかご主人がエライことになってるなんて思ってないでしょうね〜
184 名前:名無し 投稿日:2018/01/20 16:10 ID:jud7gLQU
支援
185 名前:名無し 投稿日:2018/01/24 07:54 ID:ECdOACpI
久々に見にきたけど更新されてない
イッチさん忙しいのかな?
186 名前:名無し 投稿日:2018/01/24 14:55 ID:icZciBPc
支援
187 名前:名無し 投稿日:2018/01/24 20:47 ID:ih5I6QB5
イッチさん忙しそうだね
お疲れ様です
188 名前:名無し 投稿日:2018/01/26 20:55 ID:lUjaubRX
支援
189 名前:レボリューション 投稿日:2018/01/27 19:52 ID:yZljosjB
「旅に出たのは17年前か」の頃から読んでます
続き楽しみにしてます 支援
190 名前:名無し 投稿日:2018/01/27 22:43 ID:yZljosjB
支援
191 名前:名無し 投稿日:2018/01/28 19:21 ID:4G0GTljD
イッチさん、別に急かすつもりはないけどssのこと忘れてませんよね?

楽しみに待ってますよ
支援
192 名前:名無し 投稿日:2018/01/29 09:11 ID:vw7BOnX2
191さんと同じくです

支援
193 名前:名無し 投稿日:2018/01/30 22:26 ID:hv4DHAOO
イッチさ~ん
生きてますかー?
はやく書けという訳じゃないのですが……
あまり顔出してくれないと忘れてないか心配です……。
ゆっくりで構わないので、途中放棄はやめてほしいです~
194 名前:名無し 投稿日:2018/01/31 20:35 ID:6hrfGe1P
支援
195 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/02/01 12:56 ID:cOMz0e8F

皆さんすみません…
忘れてたわけではありませんが、くっそ忙しくて…

これから書ける時間ちょくちょく取れると思うのでしっかり完走します!
196 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/02/01 13:09 ID:cOMz0e8F


サトシ「協会長だと!?」



サトシは男が放ったワードが頭に響くと同時に、あの壮絶な死闘と恐ろしい計画がよぎる。



サトシ「協会長って…シゲルの事か!?」



???「ああ。貴様もよくご存知のシゲル協会長さ。我々はあの方の意思を継ぎ実現しなければならない。」



サトシ「まさかシゲルは生きてたのか!?いや、燃え盛る業火に姿を消したはず…」



???「協会長はきっと生き延びてるに決まってる。そしてどこかで再起を待ってるのさ。」



サトシ「…現時点では不明ってやつか。だろうな。」



協会長「まあ、どちらにせよ貴様は協会長をそんな目にあわせた言わばA級戦犯だ!」



サトシ「んなアホな事あるか!そんな恐ろしい計画を実現させるわけにいかないんだよ!!」



???「恐ろしい?素晴らしいの間違いだろ?」




197 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/02/01 13:18 ID:cOMz0e8F


サトシ「何だと!?」



サトシは言い返すが男は構わず話し続ける。



???「まずポケモンは人間なんかよりも優れた身体能力を持っている。これは分かるだろう。」



当然誰にでも分かる。
ポケモンは人間が、到底マネできない能力を持っている。



大空を自由に飛び回ったり、炎を吐いたり…数え切れないほどである。



???「そして我々が持っていて、ポケモンに無い物…それは頭脳だ。」



サトシ「それが何だ?」



???「例えるなら人間社会でも能力のあるものを頭が良い者が使ってる。…そういうことだ。我々はポケモンを活用すべきなんだよ。」




サトシ「……使う方向が間違ってる…」



???「まあそれには人間の私情も絡んでる。それはな、ポケモンのせいで人生が狂った人間が山のようにいる事だ。」




サトシは胸に突き刺さる。

サトシも、昔はそんな考えをしていた事があるあったからだ。






198 名前:名無し 投稿日:2018/02/01 20:43 ID:pNpTRKRJ
イッチさん忘れてなくて良かった

支援
199 名前:ブルー 投稿日:2018/02/03 00:41 ID:IBbb2rnr
おお、きてたぁ!支援!
今まで忙しかったのですか。お疲れ様です。
焦らずゆっくりと投稿してくださいね~?
待ってます!
200 名前:名無し 投稿日:2018/02/03 07:32 ID:XNNsSY7E
支援!
201 名前:名無し 投稿日:2018/02/03 12:33 ID:38qPdLwb
イッチさん生きててよかった!!
ゆっくりでいいので絶対完走してください!
イッチさんなら大丈夫←みんなヒカリちゃん忘れないでね
支援です。
202 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/02/03 15:39 ID:xWrCX8io




???「ふん…まあ今更こんな事言ってもしょうがないな。」



サトシ「…。」



サトシは黙り込んでしまう。
様々な記憶が交差する。


サトシ「…お前らの気持ちは痛い程分かるよ。肯定さえも…したいのかもしれない…」



サトシは自身の経験も思い出し、そんな言葉を発する。



???「おや?物分かりが良いじゃないか。」



サトシ「でも…でも…」



???「なんだ。何が言いたい?」



サトシ「だからってポケモンの命を粗末にするのは許せねえ!!」



数々の思いを振り切りサトシは、ポケモンへの愛を胸に秘めてそう叫んだ。



???「…ほう。ちょっと見直したと思ったが撤回しよう。おい!こいつの目隠しを取れ!」



下っ端「え?良いんですか?」



???「ああ。どうせこいつはもうここから出れない。素顔を晒しても問題は無い。晒しておいてやりたいしな。」



下っ端はそれを聞くと「はい!」と返事をしてサトシの目隠しを外す。



ようやくサトシの視界に光が入ると共に、敵リーダーの素顔が露わになる。


203 名前:888 投稿日:2018/02/04 00:24 ID:dLBtYxor
気になるなあ
イッチさんの絶対このスレで終わらせる、っていう意気込みが
対応の違いから伝わってくる
支援
204 名前:名無し 投稿日:2018/02/05 13:59 ID:TZb0RpsR
支援!
205 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/02/06 16:06 ID:c6uEZRAn


サトシ「おい…嘘だろ…?嘘って言ってくれよ…。」



男は素顔を露わにすると不敵な笑みを浮かべて言う。



???「驚いたか?…サトシ。」


そう言いながら長めの前髪をかきあげる。


サトシ「何でだよ…何でよりによってお前なんだよ…シンジ!!!」



そう。
この組織を指揮していたのは、サトシがシンオウを旅してた頃の好敵手であり理解者でもあったシンジだった。



当時を思わせるような長髪。
そして整った端正な顔立ちに、時々毒を吐く口調…あの頃のままだった。



シンオウリーグでサトシと激闘を広げた事が印象深い。



お互い高めあった最高の好敵手だっただけに、この事実をサトシは上手く飲み込めない。



どうしても辛かったのだ。




206 名前:名無し 投稿日:2018/02/06 21:49 ID:M1R9k29i
シンジw
207 名前:名無し 投稿日:2018/02/06 22:52 ID:QDkDoWEv
ここで登場とは...

支援
208 名前:名無し 投稿日:2018/02/07 21:40 ID:FQqy3cRi
タイプワイルドが脳内再生しよる…

メガ支援!
209 名前:名無し 投稿日:2018/02/07 22:08 ID:3diipjHR
支援
210 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/02/08 09:11 ID:Ki1vxVDn

お世話様でございます。
ちょっとこれとは関係ない話ですが、イッチ名義でツイッターを始めてみました。
今更ですが…
特に意味はないのですがただの宣伝です、申し訳ありません。

作った理由はここのスレじゃ皆様の質問や絡みを受けきれないので一応という事で…w

@ichi_pk_k をもし迷惑じゃなければよろしくお願いします。


もちろんここの更新をメインで進めます!
211 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/02/08 11:53 ID:TaEP9GZL


シンジ「貴様こそ何だ!」


失念にうなだれるサトシを睨みシンジはそう言い放つ。


サトシ「…何がだよ!」



シンジ「貴様こそ…こっち側の人間だろう?境遇も全て俺たちと同じはずだ。それなのに…協会入りだと?笑わせるな。」



その表情には怒りと憎しみが満ち溢れていた。



サトシはシンジがこうなるな前に出会い、阻止して正しい道へ行かせたかったと激しく後悔をする。



サトシ「…何言われても俺は今の道から外れるわけにはいかない…そしてお前らの罪も消えない。頼むシンジ!!自首するんだ!今なら…今ならまた変われるチャンスは残ってるから!!」



サトシは溢れ出る想いをぶつける。



だがあの頃のシンジは既にいなかった。



シンジ「よくありきたりな事ばかりペラペラ言えたもんだな。どの道俺たちは立ち止まれない。協会長の仰せのままに…作戦決行をしなければならない!貴様らのような裏切り者、そして我々の人生を狂わせた全てのポケモンに宣戦布告をする!!」



シンジは強く決心している。
そんな目をしていた。



サトシ「なら全力で立ちはだかってやるよ!!」


それはサトシも同じだった。


いや、サトシだけではない。
サトシを中心に集ったメンバーも、もちろん同じ気持ちだ。



212 名前:名無し 投稿日:2018/02/08 12:57 ID:VsdS8GTP
面白いです!!

支援!!
213 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/02/09 07:35 ID:VKUw1SNV


夜が明けるとシトロン達も集合していた。


デントの店にシトロンが入ると既に皆は着席していて、シトロンに注目が集まる。


窓から景色を覗くと眩しい朝日と共に、忙しそうに歩くサラリーマンや学生達が見える。




シトロン「僕が1番遅かったようですね…」



駆けて来たのだろう。
シトロンは息切れをしながら皆にそう言う。



ティエルノ「ところで、僕やムサシは自由業だから月曜から時間取れるとして…君たちは大丈夫なのかい?」



ティエルノが心配そうに訪ねるのも無理はない。



会社勤めのシトロンとユリーカが月曜の朝からここにいるという事は、自身の仕事を疎かにしているのだ。



ユリーカ「私は会社勤めと言っても自営みたいなものだから、言い訳して何日か休みは取れるの。でもお兄ちゃんは平気なの?」



シトロン「大丈夫ですよ。私も。立場上、多少の融通は効きますし必殺の有給がありますからね。」



シトロンはメガネをクイッと上げながら得意げにそう言った。



そして続いて話し出す。



シトロン「今日、奴らのアジトへ乗り込みます!事態は急展開を迎えています。」



ティエルノ「急ぐ気持ちはわかるけど…」



やはりいざ乗り込むとなると流石に皆は不安げな表情を浮かべる。



シトロン「ええ。サトシが捕まった事によって敵も抑えられる前に計画実行を急ぐはずです。大ごとになる前にこちらが乗り込み阻止しましょう!!」



それを聞くと更に皆は俯き自信を無くしていたが、1人は張り切っていた。



ムサシだ。




214 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/02/09 07:53 ID:VKUw1SNV


ムサシ「なんだかワクワクしてきたわね!」




ムサシはそう言うと同時に立ち上がる。



ティエルノ「おいおいムサシ…これは簡単な事じゃないんだよ…下手したら命の危険があるし…」



ティエルノがそうなだめるが、ムサシは続けて皆へ言う。



ムサシ「何言ってんの皆今まで旅して数々の修羅場をくぐってきたはずよ。これくらいそれに比べればどうって事ないはずだわ。」



それを聞くと皆の心にあの頃の数々の出来事が横切る。



長い旅の中であった辛い事、危険な事。激闘…



あの頃のポケモンに賭けた青春、熱い気持ちを思い出す。



そして一同は頷いて立ち上がった。



セレナ「確かにあれに比べたらそんな厳しい事じゃないわ!」



ユリーカ「何度か死ぬ思いを回避してきたからね!そうそう簡単にはやられないはず!」




ティエルノ「僕だって暗黒の売れないダンサー時代を1日12円のもやしだけで乗り切った経験あるんだ!どうって事ないさ!」



セレナ「ちょっとそれは違う気が…」



とにもかくにも、皆の魂に引火。
激しく燃えたぎる。



シトロンはムサシに歩み寄る。



シトロン「やるじゃないですか。頼りにしてます。」



シトロンは照れながらもそう言う。



ムサシ「アンタも分かってるわね。今晩どうかしら?」



シトロン「うっ寒気が…遠慮しておきます。」





215 名前:名無し 投稿日:2018/02/09 17:29 ID:l8fU4PQC
ティエルノわろたwwwwwwwww
216 名前:名無し 投稿日:2018/02/11 15:27 ID:tqoldECi
最後のムサシとシトロンの会話に草w
217 名前:名無し 投稿日:2018/02/12 01:21 ID:Q33e7mYy
ムサシちゃっかりシトロンに誘ってるww

イッチさん頑張れ!!
応援してます♪

支援!!(p`・ω・´q)
218 名前:名無し 投稿日:2018/02/12 09:30 ID:4cDhBmhv
支援!
219 名前:ブルー 投稿日:2018/02/13 02:06 ID:nrnXqYKA
いつのまにか話が進んでるΣ(°Д°
あ、支援です!
ムサシはシトロンに気でもあるのかな(笑)
220 名前:名無し 投稿日:2018/02/15 14:51 ID:HhwBkqb1
小説サトシ


221 名前:名無し 投稿日:2018/02/16 23:40 ID:w43Ab4II
とりま支援しとくっす
222 名前:名無し 投稿日:2018/02/19 14:24 ID:FJKXXzZm
久しぶりに始まりましたね!
楽しみにしていたので嬉しいです(*^^*)
ムサシとシトロンの絡みが…(笑)

支援です!
223 名前:名無し 投稿日:2018/02/20 07:43 ID:uxKH3sBo
続き待ってるよ
支援
224 名前:名無し 投稿日:2018/02/23 13:58 ID:8YMuk2Wp
支援
225 名前:名無し 投稿日:2018/02/24 01:15 ID:tSlsJW7o
支援
226 名前:名無し 投稿日:2018/02/24 11:29 ID:I1ePqr46
続き待ってました!
支援
227 名前:名無し 投稿日:2018/02/25 00:37 ID:1D8OTXsJ
支援
228 名前:名無し 投稿日:2018/02/27 09:45 ID:mkNhYkDl
支援
229 名前:名無し 投稿日:2018/03/01 15:33 ID:Ebq6d0kz
支援
レス潰しすんません
230 名前:名無し 投稿日:2018/03/01 19:09 ID:vFeB8WPw
続き楽しみに待ってますよー
メガ支援!
231 名前:名無し 投稿日:2018/03/04 01:55 ID:ls5bj5lz
今日、~17年を初めて見つけて読みました
支援
232 名前:名無し 投稿日:2018/03/08 19:56 ID:e0sh2Pnr
ティエルノワロタ
233 名前:名無し 投稿日:2018/03/09 17:28 ID:XoyVBr3l
支援
234 名前:名無し 投稿日:2018/03/12 16:54 ID:kQDHTrlC
イッチさん忙しそうだな

続き楽しみにしてるよ
まあ無理しないで
235 名前:名無し 投稿日:2018/03/12 22:33 ID:p1sFe4ch
支援
236 名前:名無し 投稿日:2018/03/13 07:20 ID:iJpjGqdf
超支援!!!!!!
237 名前:名無し 投稿日:2018/03/15 08:22 ID:NwR96HtZ
気長に待ってまーす!
支援!
238 名前:名無し 投稿日:2018/03/15 10:14 ID:CTkYmSBc
昨日第一部?を偶然見つけて一気に読んで追いついた! 続き楽しみにしています!支援!
239 名前:名無し 投稿日:2018/03/16 16:23 ID:cgM133Pv
支援
240 名前:名無し 投稿日:2018/03/17 01:03 ID:pzvM098p
支援!
241 名前:888 投稿日:2018/03/17 19:30 ID:meE861Ci
支援
242 名前:名無し 投稿日:2018/03/20 14:46 ID:TIvbJkGR
支援
243 名前:名無し 投稿日:2018/03/21 16:02 ID:p3BORbrD
支援
244 名前:名無し 投稿日:2018/03/25 01:02 ID:I6vqtys7
リアルタイムで追い付けるなんて……

展開が楽しみすぎる!

もちろん支援!!
245 名前:名無し 投稿日:2018/03/25 17:07 ID:YaYOzP4c
支援
246 名前:名無し 投稿日:2018/03/28 01:32 ID:JVlxm770
イッチ大丈夫なん?
もう2カ月経とうとしてんで?
みなの者よ!もっと支援するのだー!

支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援

イッチー、急かしてるわけではないが、完走は絶対やでー!10年待ってもいいから完走してほしい。でも、マジできつい状況ならせめて一言ほしいです!
247 名前:名無し 投稿日:2018/03/28 14:11 ID:fSH26zfY
がんばってくれーー待ってます!
支援
248 名前:名無し 投稿日:2018/03/28 22:16 ID:JVlxm770
いまから、アジトに乗り込むとかあるし、話の展開考えてんのかな?

てか、シゲル・シンジっていう最高のライバルキャラが二人とも敵とは悲しいな…。

サトシはコジロウに出会い、今のように変われて
シンジは向こう側の人に出会い、今のようになってしまった感じかな…、あのときのサトシもあっち側の人間に会い、何かとそそのかされたら行きかねんし、シンジをバトル一択やったからなぁ…。

長文失礼。支援
249 名前:名無し 投稿日:2018/04/01 14:50 ID:qEY4xmek
2ヶ月経っても来てないってことはイッチさん
相当忙しいんだろうな
250 名前:名無し 投稿日:2018/04/02 05:09 ID:d6HrwgN6
支援
251 名前:名無し 投稿日:2018/04/02 20:17 ID:lSmqTTMW
イッチさん元気してるかー?

別に煽るわけじゃないけど、あんまり浮上していないと俺たちファンも心配なんだよ笑

どのくらいかかりそうかとかある程度で良いから教えて欲しいな〜笑

まあ俺たちはあんたの書くストーリーを楽しみにしてるから気長に待つけどよ!

メガ支援!!
252 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/04 15:09 ID:5bnzYW83

皆さま、また長らくストップしてしまい申し訳ありません。
更新再開します!
できるだけ時間空けないよう心がけます!
253 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/04 15:24 ID:5bnzYW83

シトロン率いる数名は早朝から車を走らせて敵陣へと向かっていた。


ユリーカ「ところでお兄ちゃん、私たち装備は揃えたけど……ほぼ勢いできちゃったけど大丈夫なの?」


助手席のユリーカが不安そうにシトロンにそう尋ねた。


シトロン「大丈夫です。僕も勢いですから。無策に近いです。」



デントを欠いた今、唯一の頭脳派であるシトロンのその発言に一同の血の気が引く。



ティエルノ「おいおい!!流石にそれはまずいんじゃ…」


シトロン「ええ、まずいです。まあ無策というのは冗談です。」



シトロンは眼鏡をクイッと上げて得意げに続けた。



シトロン「我々にできる事はもはやこれまで……敵陣を突き止めたら通報します」



その発言を聞くと皆は疑問の声を上げた。


ユリーカ「お兄ちゃん!!それはどういう……」



ユリーカが話し合える前にシトロンは口を開いた。



シトロン「冷静に考えましょう。ここまでよくやってきて敵陣に突入する所まで来ました。素晴らしい戦果です。……でもどう考えてもこれ以上は精鋭とは言え組織を叩くには僕らだけでは無理です。」



ムサシ「……それはそうだけど…なんか……諦めるようにしか聞こえないわ。」



シトロン「諦めるつもりはありません。ただ協会の力を借りるだけです。……一般人の僕らが巻き込まれたと知れば協会は多数の保安員を送り込んでくれます。それで敵の動揺と目を引く……そこを少数精鋭の僕らが奥に突撃して解決に進みます。」



254 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/04 15:29 ID:5bnzYW83


ムサシ「そう……なら良いわ。確かにそれが良いわね、いずれにせよ協会の介入は必須だからね」


ムサシの冷静な意見で全員は納得した。


シトロン「大丈夫ですよ、協会に手柄はあげませんから。あくまで暴くのは我らです!」


ムサシ「やっぱりアンタは出来る男ね。どうかしらこの件が終わったら…?」



ムサシは誘惑のまなざしでシトロンを強く見つめる。


シトロン「……胃痛が……と、とにかく急ぎますか…」



シトロンはそう言うとアクセルを強く踏んで車のスピードをあげた。


車内はこれから戦いに行くとは思えないほど笑いに包まれていた。

255 名前:名無し 投稿日:2018/04/04 16:22 ID:ZydOU9oj
再開されてる!!
支援
256 名前:名無し 投稿日:2018/04/04 20:46 ID:1EIW2QmP
ありがとう!待ってたよ!メガ支援!!
257 名前:名無し 投稿日:2018/04/05 05:39 ID:5NR9As17
ついに来た!! 続きが楽しみ!
支援!
258 名前:名無し 投稿日:2018/04/05 14:07 ID:YKJFJf8t
支援
259 名前:名無し 投稿日:2018/04/06 11:36 ID:YctRkcAz
最初から読み始めて、まさか追いつくとは思ってもみませんでした…
全力で支援します!
260 名前:名無し 投稿日:2018/04/08 14:18 ID:UUux10eh
支援
261 名前:名無し 投稿日:2018/04/09 15:35 ID:mAL7LcQG
お、追いついた・・・。支援
262 名前:名無し 投稿日:2018/04/10 14:32 ID:nQho4fgw
やっと追いついた

支援
263 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/10 15:13 ID:9EvSKQZo


サトシ「なあ〜もう解放してくれよ〜」


サトシは再び檻に監禁され、見張り番の男にそう泣きつく。


見張り「ダメに決まってんだろ……俺だってこんな事したくはないけどよ…」


見張りの男は同情するようにそう答える。
マスクで顔を隠しているが、目元を見る限りサトシと同世代だろうか。


サトシ「なんだお前他のやつと違って話分かりそうだな。こんな事辞めて足洗えって」


見張り「辞めても仕事なんかねえよ…俺みたいな旅ばっか続けてた奴はよ」


見張りは少し悲しそうに言う。
やはりこの集団もサトシと同じ境遇の者ばかりで心から悪者には出来なかった。


サトシ「……でももう時間の問題だぞ?」


サトシが捕まった状態ではシトロン達を始め協会だって黙ってはいない。


見張り「もう良いんだ俺は……と話はここまでにしようか。情が湧いては戦い辛いしな……」


サトシ「……そのつもりならこっちも全力でいかせて貰うぜ!」


やはり旅人同士、戦いへの精神はまだ健在のようだ。



264 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/10 15:24 ID:9EvSKQZo


シトロン「位置的にはもうすぐ……ミアレ北部の山中ですね」


あれからしばらく車を走らせるが、シトロンはそう言いながら車を停める。


セレナ「山の中にアジトが…?ありきたりですぐ協会に目をつけられそうだけど…」


シトロン「いえ、隅々まで衛星写真を駆使してみましたがそれらしき建物はありませんね……地下施設と考えるのが普通でしょう」


シトロンはパソコンを開いてそう言う。


ムサビー「そう言えば聞いたことがあるわね……以前にホウエンの放棄されたニューキンセツをヒントにここカロスでも巨大地下都市を建設していたと……」


シトロン「ええ、よくご存知で……あまり世間には浸透してませんが確かに計画はあったようです。ですがコストやエネルギー供給の問題が山積みとなって結局は建設を途中放棄……ニューキンセツと同じ運命を辿ったようです」


いくら科学や技術が発展したとはいえ、山中の地下深くに巨大都市を造るのはまだ人間には早すぎたのだ。


ムサシ「……工事に関しても公共事業じゃなく個人と聞いたわ、恐らくその持ち主から敵組織が高額で買い入れした可能性が高いわね」


シトロン「冴えてますね、恐らくはそうでしょう。世間や協会の目から逃れている都合の良い場所です。極秘で動くのも容易だったのでしょう。」




265 名前:イッチkaito 投稿日:2018/04/10 15:31 ID:9EvSKQZo


ティエルノ「よーし!!場所も突き止めたし後は行くだけだ!!」


ティエルノの言葉で皆は装備を整えて車を降りる。
不気味な程静まりかえった山中は立ち入るのを躊躇してしまうほどだ。


シトロン「慎重に……車をここに止めれば距離的に見つかりづらいはず…後はどこに監視カメラやセンサーがあるかわかりません……」


ユリーカ「電子機器の特定機を持ってきて正解だった!高価だから仕事以外では使いたくないけど仕方ないわ」


ユリーカはそう言いながら特殊なガン型の機械を四方に向ける。


精密な機械やセンサーの放つ微量な電波や電気を察知するという優れものだ。


これがあれば敵の目をかいくぐって行ける。


シトロン「でかしました!!それを駆使して慎重にいきましょう!!」


ユリーカを先頭に一歩ずつ踏み出す。


足元の枯れ枝や木の葉の音すらも最低限に留める努力をした。



266 名前:名無し 投稿日:2018/04/10 16:42 ID:9sFf0tyH
支援
267 名前:名無し 投稿日:2018/04/10 18:28 ID:3KmE2qHy
支援
268 名前:名無し 投稿日:2018/04/11 13:26 ID:JsnRQ5kJ
支援
269 名前:名無し 投稿日:2018/04/11 16:51 ID:z0HntD3L
いつの間に更新されてた…支援。
270 名前:名無し 投稿日:2018/04/12 12:59 ID:2qXGOvjW
支援
271 名前:名無し 投稿日:2018/04/12 18:29 ID:pClidLq6
支援!支援!!支援!!!
272 名前:名無し 投稿日:2018/04/13 17:55 ID:Ih9raoiI
支援
273 名前:名無し 投稿日:2018/04/14 09:32 ID:RYOususu
支援
274 名前:名無し 投稿日:2018/04/16 20:40 ID:HqTa5EA3
支援
275 名前:名無し 投稿日:2018/04/16 20:40 ID:HqTa5EA3
支援
276 名前:ブルー 投稿日:2018/04/19 20:32 ID:XQxCNwHo
テラ支援!

まってましたぁぁぁ!
277 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/20 15:26 ID:pr5Xoqi9


ユリーカ「やっぱり結構な量のセンサーカメラが……」


ユリーカが足を止めてそう言う。
振り向くと100メートル程は歩いただろうか、究極の慎重さで進んだためか体感的にはもっと進んだかに思えた。


足を止めた矢先、後方から足音が聞こえた。
それもポケモンではなく間違いなく人間の足音だ。


一同は鼓動が高鳴り嫌な汗が頬を伝う。


最後尾を務めるティエルノが振り向き臨戦体勢を取ると、その人物は姿を現わす。


ティエルノ「き、君は!?」


スラッとした長身に落ち着いた風貌の好青年、その人物はーー


デント「君たちだけで潜入とは……デンジャラスなテイストだね」


デントだった。
彼は苦笑いを含めてそう言う。
まだ癒えてない傷と右腕に巻かれている包帯が痛々しい。




278 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/20 16:00 ID:pr5Xoqi9


シトロン「デント……あなたが加われば確かに心強い……ですがその手負いの体では正直足手まといです」


シトロンは毒を吐くように言うが、裏を返せば物凄く心配していた。


デント「なーに、大した事ないさ。ほら!」



デントはそう言いながら怪我を負った右腕を激しく振るう。


シトロン「わ、わかりましたから落ち着いて!!的に見つかる!!」


シトロンは慌ててデントを制止する。
デントは万全ではないものの何とか動ける状態にあるらしく、ここで合流する事となった。


ここでデントの復帰は大きい。
頭脳だけに長けているシトロンと違い、まさしく文武両道を極めるデントは色々な方向で力になるだろう。


デント「さあ皆で最高のフィナーレを飾ろうじゃないか……!!」


ユリーカ「……デント……無理はしないでね……」



意気揚々と列に加わるデントにユリーカはこっそりグイグイと服を引っ張りながらそう耳打ちをする。


その表情は皆に見せる表情とは違ってどこか女性らしい顔だった。


デント「……大丈夫さ、イージーなテイストだよ!!」


それを見たユリーカは安心を覚えて再び前を向き皆と歩み出す。



279 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/20 16:07 ID:pr5Xoqi9


ーーコウジンタウン某診療所


朝早くから医務室では白衣を纏った医者がカルテをながめている。


看護師「せ、先生……13号室のデントさんの姿が……」


その看護師は慌てて医務室に入ると息を切らしながらそう伝えた。


医師「ああ、彼は早朝からどうしても外せない仕事があって外出させてくれってね」


医師はやや険しい表情を浮かべて看護師にそう告げた。


看護師「そうでしたか……ですがあの体で仕事なんて……自営業のようですから事務作業でしょうか?」


看護師のその問いに医師の表情は更に険しさを増していた。


医師「それがね、結構体を使うかもしれないと……」


医師は苦笑いを浮かべて腕を組む。


看護師「そんな!無謀です!まともに動くのも辛いはずですよ!?」


看護師も激昂して医師に詰め寄る。
医療関係者として正しい反応だ。


医師「まあ落ち着いて聞きたまえ……」


そうして医師は看護師をなだめて話し始めた。
280 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/20 16:25 ID:pr5Xoqi9


医師「私も医者として止めたんだけどねえ……本人が強く希望して……あそこまで真っ直ぐな目を向けられて心が動いてしまった」


医師はそう言うと自分の未熟さを恨み始めた。


看護師「……私も先生と同じ立場ならそうしたと思います…」


医師「そして本人の希望した際にのみ投与できる鎮痛剤を今朝注射したんだ、だからしばらくは自由に動けるはずだよ」


看護師「効き目は長いのですか?」


医師「いや……結構強い麻酔でね、過剰投与は生命の危険も出てくる。なので体調不良が出ない範囲で投与したのだよ。……もって半日、正午過ぎには効き目がドンドン薄れるだろう」


医師は心配そうに腕時計を見ながらそう答えた。


看護師「そうですか……」


医師「ああ、それを本人も承知でね。なんとか効き目が持続するうちに済ましてここに戻るとは言っていたが……どこか心配でね……」


看護師「無事住むことを祈りましょう……それほど強い希望を出したならどうしても仕方ない事情があったのでしょう」


医師「うむ……なんとか半日で済まさないと歩くのもままならないだろう……」


医師と看護師はその会話を終えると業務に急いだ。


医師「デントくん……絶対に時間を守るんだぞ…」


一人きりになった医務室には医師の声だけが響いていた。


281 名前:名無し 投稿日:2018/04/21 04:23 ID:57Ezj0iL
支援
282 名前:名無し 投稿日:2018/04/21 15:02 ID:fXzfWFyd
支援
283 名前:名無し 投稿日:2018/04/24 13:49 ID:BuvXTVtp
支援
284 名前:ブルー 投稿日:2018/04/24 17:22 ID:b6zDqcDO
支援!

更新待ってます!
285 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/27 15:37 ID:1LmXrEHd


シトロン「……あれが入り口のようですね」



シトロンの声で皆は立ち止まり目を前に向けると地盤に鋼鉄の扉が張り付いていてその脇に警備役と思われる2人が座り込んでいた。


誰も気付かないこの場所、警備も退屈なのがうかがえる。


デント「意外と警備は手薄なんだね」


シトロン「他に潜んでる可能性も……でもセンサー反応も2人だけですね」


シトロンはパソコンを弄りながらそう言うとそれを閉じてしまいこむ。


ムサシ「2人なら一気にかかりゃ制圧できるわん」


ムサシは腕まくりをしながら戦意剥き出しでそう答える。


シトロン「いや、内部に連絡取られたらまずいです……ここは慎重に……」


ムサシ「作戦があるわ、私があの2人の前に出てただ道に迷った美女を演じるわ。隙をついたら一気に抑えてちょうだい」


ムサシの提案に皆は悩むが、この状況ではいずれにせよ警備の2人を抑えなければならない。


デント「美女……?まあ、シンプルだが効率的だね」


シトロン「それしかありませんか……ではムサシ、なるべく会話を長引かせてくださいその間になるべく近付きます」


シトロンの話に皆は頷くと作戦開始となった。


286 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/04/27 15:47 ID:1LmXrEHd


ムサシが歩き出すとシトロン達は左右に分かれて身を潜めた。


フラフラっと歩くムサシに警備員が気付いて臨戦体勢を取る。


警備A「なんだ貴様!!」


警備員はとっさに腰から警棒を取り出す。
どうやらそれ以上の武器はないようだ。


ムサシ「山菜採りに来たら迷い込んじゃったのよぉ。あなた達の姿が見えたから助けを求めに……」


警備A「まっすぐ下れば道が出てくる、ここは政府指定の立ち入り禁止区域だ。早く去るんだな、おばちゃん」


ムサシは作戦通りにうまく動いていたが、ある一言に過剰反応を見せる。


ムサシ「おば……おばちゃん!?アンタ!誰に向かって言ってるのよ!!」


ムサシは声を荒げて怒りをぶつける。
一瞬、驚いた警備員も更に声を張り出した。



警備A「とにかくここは立ち入り禁止だ!早く山を下れ!」


警備B「それとこの場所は他言無用でな?下手に話すとその老いた首が飛ぶぞ、おばちゃん。今回は俺らしかいないから見逃してやるよ。おばちゃん。」


ムサシは両手を握りしめて足元をプルプルさせていた。


ムサシ「誰がおばちゃんよ!!このブサイク!!ハゲ!!」


警備A「てめえ…気にしてる事を…このクソババア!!」


その瞬間、ムサシはオーバーヒートした。
後方で見ていたシトロン一行は皆、こう口にした「嗚呼、あのバカ……」


ムサシ「キエエエエエエエッッッッ!!」




287 名前:名無し 投稿日:2018/04/28 11:28 ID:inU5vxnQ
支援
288 名前:ブルー 投稿日:2018/04/28 22:18 ID:8H7MPr0O
支援w

ムサシ発狂してて吹いたww
289 名前:名無し 投稿日:2018/04/30 17:11 ID:hYOeftGq
ムサシ新種のポケモンかな?w

メガ支援!
290 名前:やまびこ 投稿日:2018/04/30 17:35 ID:1JBNZ5hP
久々に見れた!
イッチさんこれからも頑張ってください!
支援
291 名前:名無し 投稿日:2018/05/02 13:33 ID:FnhhxH9U
追いつきましたヽ(´▽`)/
支援
292 名前:名無し 投稿日:2018/05/02 14:02 ID:sHi08TPT
支援
293 名前:名無し 投稿日:2018/05/02 17:26 ID:NgRDz2QB
支援
294 名前:888 投稿日:2018/05/05 10:08 ID:uhK8Exlr
「美女…?」

支援
295 名前:名無し 投稿日:2018/05/08 11:09 ID:LuxtQgUR
これ見ながら仕事頑張ってます!

支援
296 名前:名無し 投稿日:2018/05/08 17:08 ID:3IfOsvJW
支援
297 名前:名無し 投稿日:2018/05/09 18:49 ID:Ru9Zrx4i
支援
298 名前:名無し 投稿日:2018/05/12 10:45 ID:BMPhF3mp
支援
299 名前:名無し 投稿日:2018/05/12 23:04 ID:BMPhF3mp
支援
300 名前:名無し 投稿日:2018/05/13 17:16 ID:hUf9DjVk
300ゲット
支援
301 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/05/17 15:24 ID:cK3majDJ


ムサシが発狂と共にメガシンカをしたところで、シトロン達は立ち上がり扉に向かい走り出そうとした。


シトロン「……やっぱりその必要はなさそうですね」


シトロンの声に皆は立ち止まりムサシの方に視線を向けると、ムサシは両腕を豪快にふるって警備の二人へ同時にラリアットを決めた。


鈍い音と共に警備員は空中で回転して地面へと叩きつけられ、その後はピクリとも動かなかった。


ムサシ「フー、フー」


皆はポカーンとした表情でただムサシを見つめるしか出来ずにいた。


デント「見事……ワンダフルなテイストだね……」


シトロン「ええ……取り敢えず警備員を抑えますか」


デントとシトロンは倒れこむ警備員が装備してた手錠を見つけると2人に固定して動かないように施した。


ティエルノ「よーし!!後は潜入するだけだ!!」


セレナ「引き締めないとね……」


セレナの言葉に皆は頷いて心を1つにする。




302 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/05/17 15:37 ID:cK3majDJ


シトロン「そうですね、ですがその前に…」



シトロンはスマホを取り出しながら話し出す。


シトロン「この辺で当初の予定通りに保安部へと連絡を入れます。あとは逆探知でこの場所を見つけてくれるでしょう」


シトロンは冷静に考えを述べる。
ここで保安部への援軍要請する事にあまり気は進まないが、多勢に無勢……


ここはシトロンの意見が正しかった。


全員が捕まってしまってはこの事件もサトシ達の存在も全て闇に葬られてしまう。


デント「そうだね、それが良いよ。まあ……保安部に敵を抑えさせて僕らで内部を暴けば良いだけさ」


デントの答えに満場一致で皆は返した。


それを見届けるとシトロンはスマホで電話をかけ出す。


シトロン「もしもし、僕です…ええ……例の件で……細かい住所はそちらで特定を……そうですね……かなりの動員を要請します……わかりました……え?この場でおとなしく?するわけないでしょう!早く来てくださいね!!」


シトロンは電話を切ると歩き出す。
どうやら保安員は知り合いのようだ。


シトロン「行きましょう……治安を……風紀を乱す者の制裁に!!」


扉は頑丈だが警備員を配置していたためか施錠はされていない。


右にデント、左にティエルノが一斉に扉を開いた。


そしてシトロンを先頭に潜入を開始した。







303 名前:名無し 投稿日:2018/05/17 21:17 ID:91s9oTtb
支援ゼット
304 名前:名無し 投稿日:2018/05/18 15:38 ID:iMZ5lu2n
あいかわらずムサシ強いな
流石ハブネークを素手で捕まえただけのことはある
305 名前:名無し 投稿日:2018/05/20 22:39 ID:dtZe0Neq
支援です!
306 名前:名無し 投稿日:2018/05/20 22:39 ID:dtZe0Neq
連投すまん

そろそろサトヒカ夫婦も恋しくなってきた…w
307 名前:名無し 投稿日:2018/05/22 06:21 ID:055HhM0T
え、あっ終わってなかったのか
今日初見で前作から読んだけど投稿時期が数年前だったから続編も完結してるもんかと思ってた、、
うわあ久々にss読もうかなと思ったらこれかぁリアタイは久々だ〜
今後追っていきます内容ドストライク更新待ち遠しい超支援!!!
自分も昔書いてたので思うことがありますがイッチさん、完結を期待してます!が、あくまであなたの思うままに好きな時に好きなだけ書いてください応援してます!
書いてたら止まらなかった長文失礼しました!
308 名前:888 投稿日:2018/05/26 22:47 ID:2pXulT8a
ヒカリ気になる

支援
309 名前:名無し 投稿日:2018/05/27 13:32 ID:Vx41tZee
まだサナ出てないな
310 名前:名無し 投稿日:2018/05/27 16:47 ID:EYnvtSu6
コジロウとコサブロウが恋しくなってきた
あとタケシも
311 名前:名無し 投稿日:2018/05/28 04:41 ID:9zRxnVrD
支援
312 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/05/28 15:03 ID:WlLW9tpq


セレナ「すごい……」


一同は内部に入ってすぐさま、思わず足を止めた。


目の前に広がるのは地下のはずが大都会に来たような都市が広がっていた。
建設放棄したとはいえ大部分のベースは出来上がってたようだ。


高いビルや多数の移住者を想定したであろう住宅地に色々な分野の店……そのへんの町と比べても劣らぬ光景だった。


デント「不思議な光景だね。……見たところ入り口を封じていたことで安心してるのか建物の施錠はされてないね」


デントはすぐ近くの建物に駆け寄りそう言った。


これは好都合である。
建物を自由に使えば隠れる所に事欠かない上に囲まれても保安部隊が駆けつけるまで籠城戦も可能となる。


ティエルノ「でも入って数分経つけど一向に敵は来ないね……この辺はセンサーやカメラも無いようだし……」


ティエルノが首を傾げて自信の疑問を口にすると、シトロンが推測を始めた。

313 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/05/28 15:11 ID:WlLW9tpq


シトロン「致命的な資金不足ですね。彼らは大規模とはいえ所詮は一般人の集まり……旧協会残党が加わった所で完全な配備までの資金がないのでしょう。」


シトロンの推測は間違ってなかった。
的組織はこの都市の買い入れや薬品の開発費などで既に苦しい経済状況にあった。


シトロン「この街を見る限り……恐らく最深部の敵のアジトがある所にのみ厳重な警戒態勢を用意してると思います」


デント「ヒュー!冴えてるね。そうと決まれば冒険がてら進もうか」


デントは指を「パチン」と鳴らし意気揚々とそう返した。


ムサシ「……丸腰はきついわね、あそこの建物はホームセンターじゃない?」


ムサシの指差す先には大型のホームセンターと思わしき建物があった。


ムサシ「商品が残ってるかは分からないけど立ち寄って使えそうな物を持ち出しましょうよ」


ここは珍しく皆がムサシの意見に賛成してまずはそちらに向かう事になった。


314 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/05/29 15:16 ID:bdN9hbrX


デントを先頭に目的地にたどり着くと辺りを警戒して侵入する。
ここまで大規模な都市廃墟はどこか不気味である。


ホームセンター廃墟には、出店の準備が整っていた事を思わせる程に商品が乱雑にされてはいるがまだ幾らかは残っていた。


デント「この中から目ぼしい物だけを持ち出そうか」


シトロン「といっても何を使えば良いのか…」


シトロンはあらゆる商品を手に取りながらそう呟く。


ティエルノ「へへっ…これがあれば百人力だね!」


ティエルノはスポーツコーナーから金属バットを持ち出して素振りをしていた。


ムサシ「無いよりは…ってところね。私はあれにしようかしら」


ムサシは何かを見つけたようで駆け出すが足元に転がっていた商品につまづいた。


ムサシ「キーー!!何よ!!もうこれで良いわ!!早く行きましょう!!」


ムサシの怒りは一瞬で沸点に達し、つまづいた原因となったラッカースプレーを荒々しくポケットに突っ込むと我先に店を出てしまった。


皆はそれに気付いて急ぎ半ば適当に商品を持ち出してムサシを追った。



315 名前:ジョー 投稿日:2018/05/29 15:33 ID:rSsjn8th
いつもお疲れさまです

支援します
316 名前:名無し 投稿日:2018/05/30 05:00 ID:6tImbJzQ
支援
317 名前:名無し 投稿日:2018/06/03 14:10 ID:BtqClwXj
支援
318 名前:チンパン中岡 投稿日:2018/06/03 14:51 ID:QVVWKwSF
支援
319 名前:名無し 投稿日:2018/06/04 09:04 ID:fgQTSvPv
支援
320 名前:スカトロ珍太郎 投稿日:2018/06/07 20:06 ID:nTbdxdE9
支援
321 名前:オニキス 投稿日:2018/06/08 10:04 ID:z1TwKS8W
支援
322 名前:たつや 投稿日:2018/06/11 21:10 ID:6DEN1ih0
超支援
323 名前:ノロイ 投稿日:2018/06/14 04:18 ID:8hkGs0NE
追いついた!
昨日、前作のあれから17年~を偶然みつけて夢中で読みました。
数年前のものなのでもう完結してるかなぁと思いながら読み進めてたらまさかのリアルタイム!
嬉しい
イッチさんこれからも楽しみにしてます

支援ーーー
324 名前:ノロイ 投稿日:2018/06/14 04:20 ID:8hkGs0NE
↑「あれから17年~」じゃなくて「旅に出たのは17年~」でしたね。
間違えすみません。
325 名前:オニキス 投稿日:2018/06/17 07:25 ID:nlue4ydL
支援
326 名前:Πравда@受験生 投稿日:2018/06/21 15:43 ID:YPhqXwXX
このシリーズ読んだら受験勉強の疲れも癒せます❗超支援сиен!
327 名前:名無し 投稿日:2018/06/24 16:17 ID:UKrNMkKg
続きが楽しみです!支援!
328 名前:名無し 投稿日:2018/06/25 19:14 ID:Ut2Kq3Lk
支援!

329 名前:名無し 投稿日:2018/06/27 22:28 ID:oaGwR7X8
支援
待ってる
330 名前:ブルー 投稿日:2018/06/28 19:33 ID:8H8LZSy0
支援!待ってまーす!
(忘れられてないよね・・・?)
331 名前:名無し 投稿日:2018/07/01 13:36 ID:6CK0CFJt
支援
332 名前:名無し 投稿日:2018/07/02 17:51 ID:xKWQSAgW
支暖
333 名前:野獣先輩 投稿日:2018/07/03 20:13 ID:2vXrqPCh
まずうちさぁ、屋上・・・あんだけど・・・焼いてかない?(迫真)
334 名前:名無し 投稿日:2018/07/04 05:04 ID:PQkWcCe8
支援
335 名前:名無し 投稿日:2018/07/04 13:38 ID:ooRO8mWr
支暖
336 名前:名無し 投稿日:2018/07/05 15:06 ID:Bm4MfDpD
支援
337 名前:名無し 投稿日:2018/07/07 06:11 ID:P0PEn7DC
支援しまーっす!!
338 名前:名無し 投稿日:2018/07/08 05:08 ID:0uw36n4H
ヒカリ完全に空気じゃん
339 名前:名無し 投稿日:2018/07/08 07:15 ID:7Ix0rLpD
支援(*ノ゚Д゚)八(*゚Д゚*)八(゚Д゚*)ノ
340 名前:名無し 投稿日:2018/07/08 11:51 ID:YpcnmWbL
忘れてるわけじゃないよね…?
341 名前:名無し 投稿日:2018/07/09 17:00 ID:VP01zOGQ
もしかして飽きた?
342 名前:名無し 投稿日:2018/07/10 07:41 ID:3EACuNu9
支援
343 名前:名無し 投稿日:2018/07/13 04:51 ID:s8B9VwHR
2ヶ月か…
まじでイッチさんどうしたんだろうな…
忙しくて来れないのかそれとも飽きたのか…
344 名前:名無し 投稿日:2018/07/13 10:39 ID:cHCcZMuv
支援
345 名前:名無し 投稿日:2018/07/13 20:05 ID:B0fXyZ5a
久しぶり
忘れてなくて良かったよ
これからも応援してます
メガ支援
346 名前:名無し 投稿日:2018/07/14 09:05 ID:aShAQUOn
支援
347 名前:名無し 投稿日:2018/07/15 09:20 ID:rPXp1AW0
おーいイッチ
忙しくて来れないんだろうけどせめて生存報告ぐらいはしてくれよ
348 名前:名無し 投稿日:2018/07/15 21:19 ID:L7fnXwNl
趣味で書くものだから気長に待とうぜ。
349 名前:田所浩二 投稿日:2018/07/16 00:48 ID:edvDbZUV
いいよ!来いよ!
350 名前:名無し 投稿日:2018/07/17 01:55 ID:RxVAjmvH
8時間前に読み始めたssがまだ続いてて焦った.....


支援
351 名前:名無し 投稿日:2018/07/18 20:12 ID:SIKhkZWe
>349

1145141919810
352 名前:名無し 投稿日:2018/07/21 10:14 ID:r4dLAka1
2ヶ月も放置するとかどういうこと?

353 名前:名無し 投稿日:2018/07/22 06:48 ID:aXkdymjX
>>352
気長に待てよ
イッチは毎日ここに来れるほど暇じゃないから
354 名前:名無し 投稿日:2018/07/22 15:55 ID:MGwsmgWn
それでもあんまり更新してくれないとフツーに心配する
せめて生存報告くらいはして欲しい
忙しいのはよく理解しているけど、『ちょっと待ってて下さい』くらいの一言は宜しく
355 名前:ねこやま 投稿日:2018/07/23 12:30 ID:tU7zHWnV
数年前に読んでたSSだったけど久々に見てたらまさかの追いついてびっくりです!!
すごくたのしみにしてます!!頑張ってください!!
356 名前:名無し 投稿日:2018/07/25 19:34 ID:4ValeTxB
イッチさん生きてるの
生きてたら何かしらリプくれ
357 名前:名無し 投稿日:2018/07/25 20:29 ID:ioYtmKed
イッチ、何か一言くらい言えよ…
いつまで待たせるんだよ…
358 名前:名無し 投稿日:2018/07/25 23:21 ID:KtbAwu6m
支援
359 名前:名無し 投稿日:2018/07/26 04:06 ID:Wy38mO2n
支援
360 名前:名無し 投稿日:2018/07/27 18:44 ID:X1NiuIZs
流石にもう気長に待てない
361 名前:名無し 投稿日:2018/07/27 20:54 ID:LhZGr7OA
こういう長編SS書いてる作者って途中で飽きて失踪することが多いんだよね
362 名前:名無し 投稿日:2018/07/27 22:32 ID:CXMPgifU
>>361 そういうこと言うやつのせいでもある。

イッチ、根をつめすぎず、頑張れや
363 名前:名無し 投稿日:2018/07/28 04:57 ID:QZRVQ2Us
>>361
イッチさんには都合ってものがあんだよ
2ヶ月更新しないだけで失踪したとか決めつけるな
364 名前:名無し 投稿日:2018/07/28 18:14 ID:S7uYz97v
これ、まだ続いてたのか。
365 名前:名無し 投稿日:2018/07/29 08:14 ID:geMC8nr2
支援
366 名前:syamu_game 投稿日:2018/07/29 12:15 ID:V996D88X
おいまだかなげえんだよ(イッチがんばれや!)
367 名前:名無し 投稿日:2018/07/29 16:12 ID:R2XsC8Gz
支援
368 名前:名無し 投稿日:2018/07/30 05:01 ID:hTX5TC5p
さすがにもう気長に待てないな
他の奴も言ってることだが何か一言くらい言ったらどうなんだ?
369 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/07/30 16:14 ID:xTU7r1LE

皆さん、2カ月も放置する形になって大変申し訳ありません。
もちろん忘れていた訳ではなく、「書かなきゃまずいな……でもちょっと…明日でも良いよな…」
という気持ちが延々と続いて甘えてズルズル来てしまいました。

自分からこんなSSを書いておいて非常に失礼かつ無責任なのですが、致命的にネタが浮かばず悩んでいて伸ばしてしまった結果です。

もう一度気合い入れて完走まで頑張ってみますので、どうか応援頂けないでしょうか。

もちろん沢山の批判も覚悟の上です。

実はここ数日他の方の有名なSSを読み漁り気分を高めていました。
そして私もSSで色んな方々を楽しませてみたいと気持ちが再燃しました。

最初から今まで自分勝手で本当に申し訳ありません。

もう一度だけ、チャンスをください。

話は続けます、どうか、どうかよろしくお願いします。
370 名前:ブルー 投稿日:2018/07/30 16:59 ID:DPkQUqOT
やっとイッチさん来たか・・・。
まぁ、こんだけ長く続けたらそういう気持ちにもなりますよね・・・

スランプは誰にもあることなのですが、これからは内容に困っても生存報告ぐらいはしていただいて欲しいなぁ。と思いました。

以上
371 名前:名無し 投稿日:2018/07/31 04:30 ID:f0Z7gdrX
イッチさん戻って来たか
支援
372 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/07/31 09:58 ID:s4bbdrUK
370様

はい、仕事などで多忙な事はありましたが何とか存命中です。

皆様もありがとうございます。

もう少ししたらまた続きを書き出します。
申し訳ないです
373 名前:名無し 投稿日:2018/07/31 19:57 ID:jpqNWSU2
やっと戻って来たね
お帰りイッチ^ ^
ちゃんと生きてる事だけでも分かれば、そんな慌てて書かなくて良いよ
メガ支援ね〜
374 名前:名無し 投稿日:2018/07/31 20:58 ID:Ky86BAjk
待ってました!
おかえりなさい(^^)

楽しみにしてる人たくさんいると思うんで、イッチさんのペースで無理なく頑張って下さい!!
375 名前:名無し 投稿日:2018/08/01 07:40 ID:taMFc2Pw
支援
376 名前:名無し 投稿日:2018/08/02 05:10 ID:Vw39BRBw
支援
377 名前:名無し 投稿日:2018/08/02 09:33 ID:DXhCNjAj
待ってました!
頑張って!
支援
378 名前:名無し 投稿日:2018/08/02 19:55 ID:rhHNGEpT
頑張ってください。支援!
379 名前:オニキス 投稿日:2018/08/03 07:49 ID:1i0LAM0c
支援
380 名前:名無し 投稿日:2018/08/04 08:36 ID:L20SPVxm
支援
381 名前:名無し 投稿日:2018/08/04 09:23 ID:zoYH9mDn
良いものにはアンチがつきものって言うし
あまり気にし過ぎてもても仕方ないことです
支援
382 名前:名無し 投稿日:2018/08/05 05:59 ID:j6KplfK1
支援
383 名前:名無し 投稿日:2018/08/07 05:19 ID:XtTuxxgd
支援
384 名前:名無し 投稿日:2018/08/07 17:22 ID:ELDMxhuR
支援
385 名前:名無し 投稿日:2018/08/08 14:08 ID:DdsVus5N
支援
386 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/08 19:48 ID:kgSjnYVy


ーーーー同時刻カントー地方


1人の女性は船を降りて日差しに目を細めながらその場で伸びをしていた。


その様子を見て男は声をかける。



コジロウ「おうヒカリ!おかえり」


コジロウはスーツ姿でその女性ことヒカリに駆け寄る。


ヒカリ「あ、コジロウ!とコサンジも来てくれてたのね!!」


ヒカリがコジロウの後ろに立っているコサブローに気付くと手を振る。


コサンジ「俺はコサブローだ!!」


いつもの流れとは言え久々のやりとりに3人は安心感を覚えて自然と笑みがこぼれる。


コジロウ「どうだった?シンオウ帰省は」


コジロウとコサンジがヒカリの荷物を分けて持ち歩きながらコジロウがそう尋ねる。


ヒカリ「それはもうすごく楽しかったわ。お母さんとも長くいれたし、もう最高!」



ヒカリはそう言うと共に輝かしい笑顔を見せたので発言に嘘はないのだろう。


ヒカリ「でもわざわざ出迎えなんて申し訳ないわね……」



コジロウ「いや、良いんだちょうど朝一でここクチバの取引先と打ち合わせがあってな……これからは暇だしな」


コジロウは打ち合わせによってやや疲れた表情をしていた。


事業は変わらず順調のようだ。


387 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/08 19:58 ID:kgSjnYVy


コサンジ「サトシもあと少しで帰って来るんだよな、あいつうまくやれてるかな?」


ヒカリ「うーん言われてみれば初めての出張だしね、普段もだらしない生活だからどうだか」


いかにも一端の妻と取れる返しをヒカリは発した。
三年前の純情な女性だったヒカリを見てきた2人は同時に心で『女ってこえー』と呟いた。



コジロウ「まあでもあいつは仕事に関しては出来るやつだからうまくやってるさ、帰ってきたらまた居酒屋に拉致ろうぜ」



コジロウのその言葉にコサンジは「そうだな」と返すがヒカリはそれを聞き逃さなかった。



ヒカリ「あなた達が遅い時間まで飲ませるから帰った後大変なのよ!!飲むなとは言わないけど!!」


ヒカリはバシッと言い放つと二人は萎縮して「はい……」としか言えずにいた。


コジロウ、コサンジ「……やっぱ女ってこえぇぇ…」



カントー地方の日常は平和のようだ。
皆、サトシ達がどうなってるかなど知る由もなくいつも通りに回っていた。


ヒカリ(……しばらく連絡ないけどサトシってばまた携帯忘れて出勤したのね……早く会ってはなしたいな……)



だが、ヒカリにももちろん愛がある。
ただサトシの無事を祈り空を見上げていた。



この空にもちろん罪はなく、サトシたちの事などが無かったかのように透き通った景色がどこまでも広がっていた。



388 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/09 06:37 ID:nGIx3rYn


ヒカリの心配をよそにここ地下施設では戦いの火蓋が切って落とされようとしていた。


シトロン「ムサシ!待ってください!」


ムサシは先ほどの事でイライラしてどんどん奥へと進んでいく。
完全に自業自得なのだが。


それを皆がヒヤヒヤしながら背中を追っていた。


ムサシ「こんな陰気なとこに何時間もいられないわ、早くカタをつけるわよ」


ムサシはそういうと鼻息を「フン!」と鳴らす。


すると皆の目前には最深部と思わしき最果ての建造物が姿を現わす。


ここが決戦の場というのが感じ取れる。
どこか殺風景な至って普通の大きな工場のようなその建物は不気味な雰囲気を放っている。


さすがのムサシもそこで足を止めて息を呑む。



389 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/09 08:13 ID:nGIx3rYn

デント「さて……どうしたい?」


沈黙を打ち破ったのはデントでこれからの行動について尋ねる。
その表情は至って冷静だった。


シトロン「……保安部隊もそろそろ到着する頃ですし多少の無茶はできますね」


シトロンは眼鏡を触りながらそう返す。


見渡す限りは正面のシャッター以外に入り口はおろか、窓なども見当たらない。


侵入は正面突破しかない事を意味している。



セレナ「でもこのシャッター……どうやって開ける?力づくでは到底無理よ」


目の前のシャッターは固く閉ざされていて機械でも出入りするのかは不明だが、とても大きくこの人数でも自力では開かないだろう。



シトロン「んー……ほっとけば開くと思いますよ。奴らも甘くはないでしょう。」


シトロンがそう言いながら指差す方向には監視カメラが設置されていた。
つまり建物の前に来た時点でこちらの存在は相手に知られていたということだ。


デント「いくは保安部が来るとは言え結局正面突破かい……もう少しスマートにいきたかったなあ……」


ティエルノ「よし……いつでもこいー!」


手首のストレッチをするデントの横でティエルノは金属バットを強く握りしめる。




390 名前:名無し 投稿日:2018/08/09 15:20 ID:Qr2o0zQ6
久しぶりの更新サンキュな
メガ支援!
391 名前:名無し 投稿日:2018/08/09 15:24 ID:nzupZ43t
支援
392 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/09 17:10 ID:g9UJPIK9


ユリーカ「でもあのお兄ちゃんがこういう強行に出るとはね……」



ユリーカはこれまでのシトロンの行動に対して疑問を覚えているようだ。


シトロン「ふふ……もちろん策の内に決まってるじゃないですか」



それを聞いたシトロンは「来た!」と言わんばかりの得意げな表情を見せる。


シトロン「あの要塞のシャッターが開く前に保安部が到着したら奴らはそのまま立て篭もりますよ?そうなると制圧にかなりの時間を要する上に人質のサトシが危うくなります。」



デント「やっぱ冴えてるな君は」


ここまでの計算ぶりにデントも驚きを隠せないようだ。


シトロン「ええ、ですのでシャッターが開いてからのミッションを言います。……ちょっと難易度が高いですがミスは出来ません」


そこまで言うとシトロンは先ほどと打って変わって不安げな表情を浮かべた。


シトロン「まずシャッターが開いたら突入して、内側の壁をユリーカとデントで探って下さい。絶対に開閉のスイッチは存在します。」


デント「なるほどね」


シトロン「見つけ次第、ユリーカの知識を武器にコードを速やかに切断して閉じることを不可能な状態にして下さい。その間は僕らが敵を寄せ付けません」


ユリーカ「……わかったやってみる!!でも最低限の道具しか持ってないから出来るかどうか…」






393 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/09 17:20 ID:g9UJPIK9


シトロン「これを!」


シトロンはそう言いつつ簡易な手提げをユリーカに手渡す。


ユリーカがそれを覗き込むと、ニッパーやハンマーや壁を破砕する金属などが入っていた。


シトロン「これを想定して先ほどのホームセンターで使えそうな物は持ってきました。いざという時の武器にもなるでしょう」


シトロンの手際の良さには心底皆は感心していた。


ムサシ「あなたやっぱりやるわねえ。これが終わり次第……ね?」



ムサシは人差し指をシトロンの唇に当たる。



シトロン「ひっ……心臓痛が…」


デント「そんな事よりもその次のミッションは?」


その様子を見ていたデントは苦笑いをしながら切り出した。


シトロン「ああ……これが一か八かの賭けになりますが……保安部が到着する前にサトシを救出するのです」



シトロンは落ち着きを取り戻して声を絞り出した。
まだどこか表情は青いが。


セレナ「待って……敵に囲まれた状態でそれを突破した上に地形も分からない施設内からサトシを見つけ出すってこと!?」


シトロン「そうです……ですので一か八か……色々とアイテムもありますからそれに賭けましょう」


終盤はやや雑だがこれが今の彼らに成せる限界だろう。


もうその手段しか残されてなかった。


シトロン「もう時間もないでしょう…手短に話します。まずはですね……」


シトロンが皆に話し終えると共にシャッターが機械音と共に開いた。


高鳴る鼓動、逃げ出したい恐怖を抑えて皆は駆け出した



394 名前:名無し 投稿日:2018/08/10 07:36 ID:8cc67O7x
支援
395 名前:名無し 投稿日:2018/08/10 15:19 ID:hrJ9ukEX
支援!
396 名前:名無し 投稿日:2018/08/10 15:41 ID:Su1UmQYJ
支援
397 名前:名無し 投稿日:2018/08/10 15:41 ID:Su1UmQYJ
支援
398 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/11 06:49 ID:uOrK0Rqo

元カノが結婚してワロタwwww
ワロタ……
399 名前:名無し 投稿日:2018/08/11 10:15 ID:XaIw0MGq
398ってイッチさん?
何言ってるの?
叩かれ過ぎておかしくなった?
400 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/11 11:59 ID:rMmYpZsd

399様

至って正常ですよ(`・ω・´)ゞ
いま更新できるほどの時間がないのですみません
401 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/11 13:11 ID:rMmYpZsd


シャッターが開くと同時に一同は駆け出して内部へとまずは侵入する。
これが絶対条件で外にジリジリと追いやられたらおしまいだからだ。


入り口から5メートルほどのところで足を止める、なぜなら10メートル前方にはざっと30人は戦闘員が出迎えているからだ。



ここからが正念場である。


ティエルノ「ウヒョおおおお!!!」


まず、テンポよく敵に思考する時間を与えないうちにティエルノが金属バットを振り回しながら敵に突撃をした。


攻撃ではない。敵に押さえられないよう距離感も保ちつつ絶妙なタイミングでだった。


戦闘員「な、なんだ!!」


戦闘員「気が狂ったのか!?」


戦闘員が突然の事に注目してざわめき出した。


シトロン(今です!!)


そしてシトロンがデントとムサシにアイコンタクトを送る。


サインを受けた二人は入り口から左右に通路が続いている奥へ向かって煙玉を投げる。


ティエルノが全員の注目を集めた一瞬の隙をついた作戦だった。


この左右にある通路は外観の構造を見ればあらかた予想がついたのである。


ここまではシトロンの思惑通りだった。




402 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/11 13:28 ID:rMmYpZsd


そして左右の奥で煙玉が炸裂する。


白い煙が充満して入り口付近にも漂ってきている。


ようやくそこで敵が気付く。


戦闘員3「お、おい!なんだこの煙は!」


戦闘員15「左右からだ!」


戦闘員たちは多少の混乱を見せた。
これも狙い通りである。


シトロン(……なんとかうまくかかってくれました)



ティエルノ「みんなー!!仲間の奇襲が成功したぞーー!!!」



ティエルノが振り向き大声でそう言う。
そして皆もそれに便乗する。


シトロン「これで形成逆転ですね!」


デント「ふう、おとり作戦も成功ってことだね」



この作戦により敵はあたかも多勢の奇襲が来たと思い込みますます混乱していた。



戦闘員26「左右に散れー!!奥に行かせるな!!」



戦闘員29「増員も呼べ!!」



その声を合図にこの場にいる戦闘員が左右にかけていき人数は半数程度まで減少した。


これで奥への突破口も見えてきたのである。
闇雲に最初から突撃するのとでは成功率に雲泥の差がある。


だがこのフェイクも長く続くわけではない、奥へと向かった戦闘員が気付く前にここを突破する事が絶対条件なのだ。




403 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/11 14:15 ID:vaWQhRoD


そんな中、ユリーカはただ一人だけ伏兵として外のカメラ死角で待機をしていた。


あの状況ではまずここへは敵が来ない。


ユリーカ(あ……みんなの声……これが合図!!)


先ほどの大声がユリーカ侵入の合図である。
ユリーカは深呼吸をして内部へと足を進めた。



ユリーカが見た光景は混乱に乗じて皆が攻撃を加えているところだった。


ホームセンターで仕入れたさまざまな物を武器にシトロン達は果敢に戦っていた。



ティエルノは依然金属バットを振り回してそれに怯んだ敵にデントがすかさずカラーボールを顔めがけてぶつける。



セレナとムサシはパフォーマンスを見せるかのような華麗な動きで敵をかわして引き付けている。


それを確認してユリーカはシャッターのスイッチを見つけて作業に取り掛かる。


ユリーカ「良かった、比較的単純なものだ……!!」


ユリーカは持参した道具とシトロンから受け取ったものを器用に手際よく使い分けてコードをむき出しにする事に成功した。


ユリーカ「この大元の線を切断するだけ!」


ユリーカがニッパーを手に持ち、コードを挟んだ瞬間に首に強い力が掛かり後ろに仰け反る。



戦闘員9「この女!!なにしてやがる!」



不覚だった。
さすがに全員の目を盗むのは不可能だったようだ。


ユリーカ「キャッ…離して…」


後ろからチョークをかけられ声も呼吸もやっとだ。


あと一歩だったのに……


そんな無念がよぎった時、突然かかっていた力から解放された。




404 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/11 14:22 ID:vaWQhRoD


デント「おーっと、そんな汚れた手で触ってもらっちゃ困るねぇ」


ユリーカは足を崩し倒れこむと同時に見上げるとデントが戦闘員の腕を掴み捻り上げていた。


ユリーカ「デント!!!」


ユリーカはいつにない笑顔をデントに送る。



戦闘員「こんのぉ…野郎!!」


戦闘員がデントの手を振りほどいて殴りかかるがデントは軽くかわして一気に距離を詰める。


デント「よし!一本!!」


戦闘員が態勢を整える前にデントはうまく体を組み込ませて投げ地面に叩きつける。


戦闘員はその瞬間、「ぐふ」とだけ声を上げて倒れ込んだ。


デント「今だ!ユリーカ!」


デントの声に頷くとユリーカは再びニッパーを手に持ち、コードを切断してついでにスイッチも壊した。


これでシャッターは開きっぱなしになるので保安部隊の出入りも容易となる。






405 名前:名無し 投稿日:2018/08/11 21:50 ID:7BnMpvIj
来たあああ!!!!
支援!!
406 名前:名無し 投稿日:2018/08/15 08:41 ID:nyX2exbN
支援
407 名前:名無し 投稿日:2018/08/16 06:41 ID:p8FTURKY
支援 支援 支援 支援 支援 支援 支援 支援 支援 支援 支援
408 名前:名無し 投稿日:2018/08/16 17:41 ID:EM9Forqa
支援
まさか読み直したくて最初っから読んでたら続編があるなんて
しかも追いついちまったwwww
409 名前:名無し 投稿日:2018/08/16 23:58 ID:tTLLpboY
あらいつの間に…支援です!!
頑張って!!
410 名前:名無し 投稿日:2018/08/17 10:28 ID:IJrWEVBr
支援
411 名前:名無し 投稿日:2018/08/19 20:16 ID:wFeXTeW0
支援
412 名前:名無し 投稿日:2018/08/23 08:19 ID:7MbBuTd2
支援
413 名前:名無し 投稿日:2018/08/25 17:36 ID:VzBfbiaO
追いついた
支援
414 名前:名無し 投稿日:2018/08/27 05:03 ID:NXvpsPhU
次の更新はいつになりそうですか?
415 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/27 13:07 ID:nMKndqpe


本日ですよー!

416 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/27 13:14 ID:nMKndqpe


デント「どうやら対ポケモン格闘術とやらを身につけてるのは一部だけか…」


デントはうずくまる戦闘員を見ながらそう呟く。


ユリーカ「デント!敵が!」


ユリーカが指差す方から新たな戦闘員が警棒を握りしめて向かってくる。


デント「しまった!」


敵も単純なわけではなかった。
この状況で一番戦闘力の低いユリーカを狙ってきたのだ。


デントは一歩出遅れたものの、ユリーカに振りかざされた警棒から自身が右腕を使い盾となった。



ゴンという音が体を駆け巡る。
同時に右腕には痺れるような鈍痛が走る。


デント「くっ……まだまだ!!」



デントの顔は歪みつつも、長い足をうまく使った蹴りを戦闘員の顔に入れる。


またも一発KOでその戦闘員も勢い良く側面に吹っ飛んだ。



デント「ユリーカ、無事か?」


デントは右腕を抑えながらたずねる。



ユリーカ「うん、ありがとうデント。ところでケガしてるのに無茶はだめ!」



ユリーカは今にも泣いてしまいそうな、消えそうな弱々しい表情でデントを見上げた。



デント「どうってことないさ。君を守れるのならどうなっても構わない」



デントはそう答えるとユリーカは赤面しながら俯いた。



デント(……とはいっても長くはもたなそうだな)



デントは右腕を伸ばしてみるが、先程まで無かった弱い痛みを感じる。


鎮痛剤も徐々に薄れてきたのだろう。




417 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/08/27 13:26 ID:nMKndqpe


シトロン「さあ後は二手に分かれて突破しましょう!!」


シトロンが皆に近づきながらそう告げる。


セレナ「私が……私がいく!」



セレナはそう言い残すと隙をついて1人単身突撃を仕掛ける。



シトロン「ちょ、セレナ!お待ちを!!」



シトロンがセレナを追っていくがあえなく戦闘員も追ってくる。



やっとセレナに追いつき止まらせた頃にはすでに前方には戦闘員が囲んでいた。



シトロン「しまった……」



シトロンの思考も止まり万事休すと思ったところで戦闘員を割ってタバコをくわえたデントが入ってくる。



シトロン「デント!!」


デント「一服タイムだったのになあ……シトロン、最後までスマートにいこう」



デントはそう言うとカバンからあるものを取り出した。



シトロン「それは!?」


デントがホームセンターから持ち出していたものだった。
それは主に農業機械に使う混合ガソリンだった。


手頃な2L缶ではあるものの、一気に引火すればそれなりの威力を発揮する。



デント「……この先はシトロンとセレナがサトシの元へ行くべきだ」



デントは意味深とも言える事を告げると缶の蓋を開けて戦闘員の前方に全てをばら撒いた。



デント「行け!シトロン!!」



デントがそう叫ぶとシトロンとセレナは顔を合わせて頷くとデントを背に走り出した。



デント「……ケリつけてきな…2人とも」


デントはそう言い終えると煙をいっぱいに吸い込み、タバコを前方へと弾き飛ばした。


タバコが地面に接地すると同時にガソリンは燃え上がり、戦闘員とデントの前に炎のバリアが出来る。


デント「量が量だ……数分で燃え尽きるだろう……足止めが精一杯か…」




418 名前:名無し 投稿日:2018/08/27 16:20 ID:NXvpsPhU
支援
419 名前:名無し 投稿日:2018/08/27 17:47 ID:Eg7Tpx1a
某スーパーマサラ人「行け!シトロン!キミに決めた!」
420 名前:名無し 投稿日:2018/08/27 19:43 ID:xNzFExTf
支援
421 名前:名無し 投稿日:2018/08/27 22:50 ID:tNOWnu7B
追い付いた
あれだよなサトシさんらとか洗脳解除して世界を救った救世主様で群衆を納める偶像としても有用な英雄様なのに扱いが雑過ぎん?
しかも命令混みだとしても殺人未遂まで犯してるタケシの下で平社員…協会っていうのはブラック過ぎます…
勿論そんな事になれば続編もなかっただろうからサトシが聖人で甘んじんでる設定なのは理解してるけどw
422 名前:名無し 投稿日:2018/08/28 16:31 ID:xCpVtzY0
このSS始まってから2年と9か月
続編始まって2年このスレ始まって1年
早いなぁ
支援
423 名前:名無し 投稿日:2018/08/28 17:52 ID:AQmYcNOa
支援!
424 名前:名無し 投稿日:2018/08/31 01:06 ID:pI2AFdWV
まさかこんな所に天才作家がいらっしゃったとは
425 名前:名無し 投稿日:2018/09/02 15:11 ID:46dZjZL1
支援
426 名前:名無し 投稿日:2018/09/02 21:29 ID:lgLjtIXb
支援
427 名前:名無し 投稿日:2018/09/02 21:30 ID:lgLjtIXb
支援
428 名前:名無し 投稿日:2018/09/03 16:23 ID:iSPVUJsW
追い付いてしまったー

続きたのしみよ
429 名前:名無し 投稿日:2018/09/04 14:42 ID:o88MZdxv
支援
430 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/04 17:51 ID:XqPfu7HP

>>421

まあそれは…サトシさんたちが見返りを求めないぐうぐう聖ってことでw

強いて言えば狭き門の協会という職員にサトシみたいな経歴の者がなれた時点で人生大逆転っていう設定です
431 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/04 17:59 ID:XqPfu7HP


セレナ「皆大丈夫かな……」



セレナは駆け足を緩めることなく、そう呟いた。
殺風景な廊下に2人の足音と吐息だけが響く。



シトロン「……デントがなんとかしてくれます。もしもの場合はモンスタームサシがいますので。」


セレナ「それもそうね。」


セレナは当初は不安な表情を浮かべているがムサシというワードを出した途端にけろっと顔つきが変わる。


色々な受け取りができるが、よほどムサシを信頼してるのだろう……とシトロンは捉える事にした。



シトロン「後はサトシの体内にある発信機を辿れば例え入り組んだ室内でも辿り着けます。」



セレナ「あ!あそこにも警備員が!」


セレナのその言葉を合図に2人はスッと曲がり角に身を潜めた。



ただの通路が続いているだけ、隠れる場所も無い。
背後や前方に敵が来たら間違いなくアウトだろう。



シトロン「……あの警備員がいる方角を目指さなければなりません。」


シトロンは恐る恐る顔をわずかに出して位置と人数を確認する。



シトロン「距離は約20メートル……人数は3人ですね……」


セレナ「どうにか欺かないと……」


この2人ではなんとか掻い潜る選択しかない。
戦闘力を考えても真っ向にいけば捕まるのが目に見える。




432 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/06 19:32 ID:sdXZZI2W


シトロン「良いですかセレナ、今僕たちはT字通路にいます。目の前が壁で行き止まり、左には敵、右には奥まで通路が続いています。」


シトロンが小声でセレナに大体の地形を説明する。
いつまでもここに潜むわけにはいられない。
いずれ追っ手が来るのも容易に想像がつく。


シトロン「要はあの3人を右側通路まで引き付ければ僕らは奥へと進めるわけです。」



セレナ「どうするの?また煙玉?」


シトロン「いえ、先ほどの状況とは変わってます。僕らからみて右ですが敵から見ればまっすぐ……煙玉を放ったところで瞬時に見破られるでしょう……」



シトロンはそう言うと右手通路に視線をやるが、敵の視覚外まで煙玉を飛ばすには数十メートル。
今身を潜めてる場所の状況では思い切り振りかぶって投げれない。


せいぜい敵にバレぬよう片手を出して軽く投げる程度しか出来ないだろう。


それで距離数を稼ぐのは無理がある。



セレナ「そういえばあのホームセンターから色々持ってきていたようだけど……」



セレナはカバンを漁るシトロンに対して尋ねる。



シトロン「ええ……何となく使えそうな物を複数持ち出しましたが……あまり役に立たなそうですね……」



それを聞くとセレナは「そんな……」と呟くが、その直後シトロンが何か閃いたようにあるものを取り出した。

433 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/06 19:41 ID:sdXZZI2W


シトロンはカバンから手のひらサイズ程であるピッピのフィギュアの様なものを手に持つ。


セレナ「それは…おもちゃ?」


これをどう使うのかセレナは強く疑問に思う。


シトロン「これはですね……以前ポケモン方が改正される前に開発されたピッピ人形の改良版ですね」



セレナ「懐かしい響きが……あのピッピ人形?」



ピッピ人形は以前の旅人たちの保険アイテムであり、野生のポケモンと遭遇した時、襲われた時に身代わりになって引きつけてくれる優れた救世道具だ。



しかし、時代が変わるとともにその存在自体忘れられていった。



シトロン「これは持ち運びを考えて小型になってるのです。頭部に小さなボタンがあるでしょう?これを長押しすると……」



シトロンはそう言いつつ行動を起こすと、手のひらサイズであったフィギュアは膨らみ大柄な人形となった。


セレナ「すごい!!こんなものまで開発されてたのね……」



シトロン「ええ……ですがこれが開発されて世に出回ったのがポケモン禁止法直前なので……ほとんどの人は知らないでしょう。」



セレナ「でもこの人形でどうやって切り抜けるの?」



セレナのその疑問を聞くとシトロンはうすら笑みを浮かべながら答える。



シトロン「改良点は他にもあるんですよ」





434 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/06 19:50 ID:sdXZZI2W


シトロン「次は背中にあるこのダイヤルを最大限まで回します。回し切ったあとに先程の頭部のボタンを押すとこの人形が勝手に走ってくれるんです。」



セレナ「すごい!!たしかに上手く使えばこの状況も……」



セレナはこのアイテムとシトロンの閃き、両方に感心していた。


シトロン「ええ、しかも障害物を感知して避けながら走るので側面の壁にぶつかる心配もないのですよ」



シトロンは言い終えると敵がちょうどこちらを見ていないタイミングでピッピ人形を通路に置き、スイッチを入れた。



その人形は意外にも大きな足音で警備員とは逆の方へ走っていく。



警備員「あ!!ポケモンだ!!」


警備員c「敵がここまで来たか!確保するぞ!」



警備員たちは3人とも猛ダッシュでピッピ人形を追っていった。



シトロンとセレナはこっそり身を潜めているが、こちらを見もせずに警備員は通過していった。


シトロンの計算通りでよほど必死に追ったのだろう。


ピッピ人形は曲がり角にぶつかると、センサー感知をして右に曲がって更に進み出した。



もちろん警備員も追い続けて行ってついにはシトロンたちの視界から消えた。


シトロン「かかった!!今ですセレナ!!」


セレナはその声に頷くと2人同時に走り出した。



より速く、より無音に近い足音で。






435 名前:名無し 投稿日:2018/09/06 20:04 ID:sdXZZI2W
436 名前:名無し 投稿日:2018/09/07 04:56 ID:BV12jf16
支援
437 名前:さんのー 投稿日:2018/09/08 05:34 ID:zdvnBw6B

一昨日から17年前を読み始めまさか追い付けるとは
438 名前:名無し 投稿日:2018/09/08 18:41 ID:DJjbIIUx
支援
439 名前:名無し 投稿日:2018/09/10 16:28 ID:uJiE7Xle
支援
440 名前:名無し 投稿日:2018/09/10 20:22 ID:Wmub64oF
追いついた
支援
441 名前:名無し 投稿日:2018/09/10 20:25 ID:Wmub64oF
「17年前」から読み始めてやっと追いついた。
イッチさんめっちゃ面白いです!
支援
442 名前:名無し 投稿日:2018/09/10 22:10 ID:RHXMt4k4
追いついた。まさか、リアルタイムで読むことになるとは。作者さんがんばってください!支援
443 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/12 17:57 ID:rr48SRd9


デント「ぐはっ…」


デントは敵の攻撃を受け無残にも壁に叩きつけられて倒れこむ。
壁に激突した衝撃で呼吸もままならなかった。


デント「く……」


立ち上がろうにも体が言うことを聞かないデントにユリーカが駆け寄り支える。


デントは周りを見渡すとティエルノとムサシコンビも既に壁を背に囲まれていた。


ティエルノも体力が尽きてもうバットを振り回す力も残っていなかった。


ティエルノ「ははっ……草野球でバット振りは鍛えたんだけどなあ……」



ティエルノは力なくそう呟く。



ムサシ「なーにが。打率1割7分のくせに」



相変わらずムサシは余裕を見せるがその表情はたしかに焦りが出ていた。



皆は既に限界を迎えていた。
万策尽きて体力も残されていなかった。


いや、この状況を考えるとよく善戦した方だろう。
444 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/12 18:04 ID:rr48SRd9


そしてデントたちはついに完全包囲されてしまっていた。


デント「ははっ……後はサトシたちが頼みの綱か…」


戦闘員「手こずらせやがって」


戦闘員52「小細工だけで俺らを撒けると思ったのか?」



だがその時入口シャッターの後方から大勢の足音が聞こえてくる。


ただの複数ではない。間違いなく…大軍の。



そして呆気にとられる戦闘員たちをよそについにその軍勢はシャッター内へと侵入してくる。


保安隊「大人しくしろー!保安部隊だ!!」


1人の声で全員はザザッと列を横に広げて構え出す。



ついに保安部隊の到着だった。
見たところ盾を構えているあたり特殊部隊も出動したのだろう。


デント「よし…形勢逆転だ…!!」



それを見た瞬間デントたちの士気は回復する。


???「ふーん……ここが秘密アジトね……この前代未聞の大事件……経験値、稼がせてもらいますよ」




445 名前:名無し 投稿日:2018/09/12 18:53 ID:xBoXpR9B
更新されてた
支援
446 名前:名無し 投稿日:2018/09/13 16:19 ID:ogomAHga
支援
447 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/13 19:07 ID:Sc7m9wSH


デント「君は……ショータじゃないか…?シトロンの知り合いとは聞いてたが君とはね」



指揮をとるリーダーと思わしき青年にデントはそう尋ねる。


ショータ「やあデント。積もる話もあるがそれは置いといて、シトロンはどこだい?」



ショータはシトロンの旧友だ。もちろん当時サトシとも交流はあった。
色々あったようだが現在はポケモン協会保安部の若きして上に立つ人間として君臨している。


デントのソムリエという職業柄もあり度々顔見知りではあっなようだ。


デント「それが人質を助けるべく内部へと潜入していったよ……」



ショータ「はあ……まあそうだろうとは思ったけどね、あの冷静なシトロンがそう打って出るなんて珍しい。……まあ皆を助けつつ……僕は僕で経験値稼がせてもらいますわ」



ショータはそう言うと指示を出す。



ショータ「これはカラス保安部の名誉がかかってる!!1人も逃すな!!攻撃もやむを得ない、だが絶対に両者から犠牲者を出すな!!」



ショータが大声でそういうと保安部隊の者たちは「オオー!!」と声を張り上げて敵組織の確保に取り掛かった。


抗争が勃発かと思いきや、敵は予想外の行動に出ていた。



448 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/13 19:17 ID:Sc7m9wSH


もちろん必死の抵抗を見せる敵もいるが、それは全体の半数に満たなかった。


泣き喚き逃げ惑う者、放心状態で投降する者、反旗を翻して味方に攻撃を加える者…様々だった。


ムサシ「なにやってんのかしら」


そしてその状況から解放されたデントたちは集まり両者の攻防を眺めていた。


デント「……よほど結束力に欠けた部隊だったんだろうね」



頭数こそ多いが、心から前協会を崇拝しているメンバーは多くはなかった。
そのため統率力や結束もバラバラでついにここにきてボロが出てしまっていたのだ。


ムサシ「なーんか哀れね〜。ロケット団出身から見たらあり得ないわ」



ティエルノ「とりあえず僕らは無事助かったわけだけど……どうする?」



ティエルノの声に一瞬だけ皆は黙り考えるが、答えは皆同じだった。



皆「この機に乗じて奥に行っちゃおう!!」


デント「そうこなくちゃね!!……ちょっとカタをつけたい人もいるしね」



皆は頷くとショータや保安部隊の目を盗んでこっそりと奥へと進み出した。





449 名前:ゲッコウガ 投稿日:2018/09/15 16:13 ID:FNIJkGv6
〜旅に出たのは17年前か〜を今日知って、猛スピードで読んだ。まさか投稿をリアタイで出来るなんて....。感激!!!支援です!!
450 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/15 18:09 ID:bbQ69BST


ーーーーカントー地方にて


ヒカリ「タケシ、カスミ、これシンオウのお土産よ!!」


ヒカリは自室に二人を招き、テーブルいっぱいに土産袋を置いた。



タケシ「ありがとう!かなり買ってきたんだな…」


タケシとカスミはその量を見て苦笑いをする。



ヒカリ「ええ、コジロウたちやケンジのも買ったから多くなっちゃって」


カスミ「ほんと仲間想いね!」


カスミはそれをみて思わず微笑み心が癒されていた。


ヒカリ「特にコサンジのぶん忘れるとスネるからね…」


タケシ「はははっ!あいつらしいな。サトシが帰ってきたらまた集まろうかな!」



カスミ「…ハメはずし過ぎないようにね?」



そのタケシに対してカスミは目を細めてそう言うと、タケシは冷や汗をかく。


その様子をみてヒカリはクスっと笑っていた。



ヒカリ「そういえばここ2日くらいサトシから連絡来ないのよね〜。タケシにも来てない?」



ヒカリはスマホを手に持ちながらタケシに尋ねるが、タケシは首を横に振った。



タケシ「いや……俺にも来てないな……」



ヒカリ「まあ元々スマホいじるような人じゃないみたいだから良くある事なんだけどね…」



カスミ「でも一通くらい報告は欲しいよね…」



カスミはヒカリが心配してる事を感じたりそう言う。



タケシ「まあもうすぐ帰ってくる日も近いしな、今日あたり連絡来るさ!!……おっ、電話か……噂をすれば帰る手はずの報告だな?」



タイミングよくタケシのスマホは着信音をだしてタケシは部屋を一度出て屋外で応答をし出した。



451 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/15 18:17 ID:bbQ69BST


カスミ「ヒカリ、あまり心配するのも良くないわ。この時間ちょうど面白い昼ドラがやってるから気分転換にでも見ない?」


カスミはヒカリの寂しそうな顔をみてそう慰める。



ヒカリ「そうね……!!ありがとう!今テレビつけるわね…」


ヒカリはテーブルからリモコンを手に持つとスイッチを入れるがドラマなど放送している様子もなく緊急のニュースが流れていた。



アナウンサー「現在、ここカロス地方では前代未聞の事件が起きています!ミアレ北部の山中にいますが依然として保安官及び特殊部隊も集まりピリピリとした空気が流れています!!!」



アナウンサーは現場からの速報を伝えると事件の全貌を大まかに説明をし出した。



ヒカリ「ねえカスミ……サトシって……」



ヒカリは恐る恐るカスミの顔を見るがカスミは笑いながら否定をする。



カスミ「ない!ない!いくらサトシがトラブルに巻き込まれやすいとはいえ……ないない!!」



ヒカリ「そうよねーー!!」



二人はそう言い笑い合うがアナウンサーの次の言葉を聞いて表情を変える。



アナウンサー「更に犯人グループは協会職員を人質に立てこもっています。被害者はカントー地方から研修に来ているサトシさん30歳です。詳しくはまだ不明ですが、慣れない土地に来て不安にも巻き込まれたと見られています。……他にも一般人が何人かサトシさんの救出を試みて内部へと侵入したようで未だに出てくる気配はありません。」



ヒカリ・カスミ「えええええええ!!!!」




452 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/15 18:28 ID:bbQ69BST


二人が顔を合わせて口をパクパクさせているところでタケシがものすごい勢いで部屋へと来る。


タケシ「うおおお!!やばいぞおお!!」


ヒカリはタケシが来るなり不安をあらわにして疑問を投げかける。



ヒカリ「ねえタケシ!ほんとにサトシなの!?大丈夫だよね!?」



タケシ「落ち着けヒカリ!!……今カロス協会から電話があってな……サトシで間違いないらしい……研修先にも連絡無しで欠勤もして心配してたそうだ。」



ヒカリはタケシの言葉を聞いて「うそ……」と呟く。



タケシ「……だが人質という状態だ、安心は出来ない……ヒカリ、急遽だがすぐにカロス地方に一緒に向かおう。俺もカントー請負人としてすぐに呼ばれた…」



ヒカリは黙って頷くと簡単に荷物をまとめた。



タケシ「カスミ、すまんニビジムへ戻って色々まとめあげてくれ…」



カスミは「わかった!」と頷くと足早にジムへと向かっていった。


タケシ「とにかく行こう。緊急自体だからポケモンでの移動許可も降りた。オニドリルでひとっ飛びとする!」



タケシはそう言うとヒカリと外に出てモンスターボールを投げてオニドリルを出す。



ヒカリ「無事よね……まさかあのサトシが死ぬなんて…ないよね?」



2人はオニドリルにまたがりヒカリはタケシの背中にそう尋ねる。



タケシ「……あいつは殺そうとしても死なないやつだよ。それはお前もよく知ってるだろ?」



タケシはそれだけ言うとオニドリルに指示をすると、2人は空高く舞い上がった。


453 名前:さんのー 投稿日:2018/09/15 20:18 ID:mmtQzMwb
しえん
454 名前:名無し 投稿日:2018/09/16 05:55 ID:mKiKlCjx
支援
455 名前:ゲッコウガ 投稿日:2018/09/16 06:13 ID:UDkk143F
キズナ支援です!!!
456 名前:ひら 投稿日:2018/09/17 11:23 ID:EWujvs6e
支援です!
457 名前:名無し 投稿日:2018/09/19 22:52 ID:YOrxxpoM
SEN
458 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/21 15:51 ID:tcCgbgdB


シトロン「サトシ!!」


シトロンは保安官に気付き手薄となった監獄部屋へとセレナと辿り着くとすぐさまサトシを発見して声をかける。


サトシ「シトロン!…セレナ!」


サトシは格子上の扉にしがみつく形で駆け寄る。
意識もはっきりとしていて、外傷もないサトシの様子に2人は胸をなでおろす。


サトシ「とりあえず現状を教えてくれ!」


サトシのその質問にシトロンは頷くと手短に状況説明をする。



サトシ「保安部隊も動いてるのか!こりゃこっちの勝ちだな……といっても俺がココを出なきゃ意味がねえ」



サトシの言葉を聞くとシトロンは扉部分に蹴りを入れたり渾身の体当たりをしてみるが、さすがに自力で壊せる程甘くはなかったようだ。



サトシ「……看守役の奴が数人いるんだ。そして不定期に見回りに来るんだけどそいつらから鍵を奪えれば手っ取り早いんだけど」



シトロン「そうですね。今持ってるアイテムではとても開けられそうにありません」



シトロンは再度バッグの中を確認するが首を振る。



セレナ「看守が一人で来るなら何とかなりそうなんだけど…」





459 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/21 16:00 ID:tcCgbgdB


サトシ「そればっかりは分からないんだ……一人で来る時もあれば三人の場合もあるからな……だけど保安官に気を取られて一人で見回る可能性は高いはず……」


シトロン「でしたら……僕とセレナで力づくで鍵を奪うしかありませんね……何か使えそうな物を探すのも手ですがその時に襲われたら一巻の終わりです」



シトロンは周りを見渡すが倉庫などアイテムがありそうな場所は付近には無く、ここまでほぼ一本道のため下手に動くのはまずいと判断した。



セレナ「シトロン……今までは何とか道具を駆使してここまで来れたけど、力づくでなんて大丈夫かな?」



まずはセレナの言う通りだった。
いくら運動神経抜群とはいえセレナは女性で体格も劣る。


シトロンも肉弾向きではないため二人掛かりでも不安は残る。


シトロン「ええ…たしかに私はサトシやデントと違って力では勝てません……ですが……頭脳でなら勝てます!!」



シトロンは得意げに自身の頭部を指差しながらそう答えた。



確かにこれまで素晴らしい策を考えミッションをこなして来たシトロンの頭脳は大きい武器だ。



サトシ「まかせたぜ……」




460 名前:名無し 投稿日:2018/09/23 13:59 ID:12GQ4cnQ
えぇ…サトシに壊せない檻って硬すぎるだろ

支援
461 名前:アルカリ性 投稿日:2018/09/24 19:29 ID:6NAVkmV9
もの凄く良い物を見させて貰いました。続き頑張って下さい。
462 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/25 14:55 ID:mwYTJv2S


「カツカツ……」という足音が徐々に近付いてくるのが感じ取れる。


幸いなことに足音を聞くからには人数は1人のようだ。


サトシ「おーい!!看守さん!早く来てくれーー!!」



タイミングを見計らい、サトシは大声を上げた。
もちろん声は届き足音が早くなる。



看守「これは何だ……!!」



そしてついに皆の視界に現れた看守は驚きの声を上げた。


無理もない。
その光景はシトロンとセレナがその場に倒れ込み「うぅ……」と苦しそうな呻き声を出しているのだから。



看守「お、おいお前!!何があった!?」



看守は状況が掴めず、一部始終を見ていたであろうサトシにそう問い詰めた。


サトシ「俺だって分かんねえよ!!突然2人がここに来たかと思ったら目の前で殴り合いを始めたんだぜ!?」



看守「うーん……お前の仲間たちではないのか?」



サトシ「んなわけあるか!!こんな奴らは知らないしここで殴り合う意味ねえだろ!」


看守「それもそうか……なら変装した保安官がここにも……?」



看守は独り言を何気なく呟いたつもりだが、その一言がサトシたちに「保安官の到着」を知らせる答えとなっていた。



サトシ「とにかくさ、そっちの女の方がめちゃくちゃに殴られてたから早く安否確認してやれよ!」



サトシがうずくまるセレナを指差してそう言う。


保安官「それもそうだな……おいお前、生きてるか?しっかりしろ!!」



保安官がセレナを揺すりながら声をかけ始めた。


それを見たサトシはもう一方で倒れているシトロンにアイコンタクトを送る。





463 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/09/25 15:06 ID:mwYTJv2S


シトロンは瞬時に立ち上がりしゃがんでいる看守の背後から飛び掛かりしがみ付いた。


看守「くそっ!!罠だったか!!離せこの野郎!」



だが看守はしがみ付かれたまま立ち上がると、壁にシトロンもろともぶつけて引き離そうとする。


シトロン「ぐっ……がは……セレナ……早く!」



セレナも立ち上がると看守の腰ベルトに付いている鍵をもぎ取ろうと近づくが思いのほか看守が暴れて中々うまくいかない。


シトロン(簡易的なカラビナフック……簡単に奪えるはず……)



看守「オラオラ!!よくもこんな小細工してくれたな!!」



シトロンの頭には「ガン!」という音が連続して響く。
額には生暖かい嫌な感触がある。
流血してるのが分かる……だがそう簡単に離れるわけにはいかなかった。



シトロン「おりゃー!!」



シトロンは背中にしがみつきながら、ついに看守の首元に噛み付く。


看守「あぁぁぁぁ!!」



看守は怯んで両腕をシトロンこと背中は伸ばした瞬間にセレナは詰め寄って鍵を奪い取った。



サトシ「でかした!!後は開けてくれ!!」



セレナは10以上ある鍵を順番に合わせ始めるが中々合わない。
看守たちは暗記してるのだろう。



後はセレナが鍵を開けるか、シトロンが力つきるかの時間との戦いになった。



シトロン「うう……もう……だめ……」



ついにシトロンは引き剥がされて振り向いた看守の強烈な蹴りを受けて後方に吹っ飛ぶ。



サトシ「ま、まずい!!うおおーー!!」


サトシは駆け出して扉に突撃を始めた。



セレナ「お願い当たって!!」



そしてセレナがランダムに願いを込めた鍵を差し込むと「ガチャ」という音がしてセレナは横に跳んで伏せた。



タイミングよくサトシが解錠された扉にタックルをする形となり、急いで近づき呆気にとられた看守は思い切り扉に打ち付けられて後ろの壁に激突して倒れ込んだ。



464 名前:太郎くん 投稿日:2018/09/25 16:37 ID:l6catVEB
続きが気になります!!!支援です!
465 名前:ワインゴ 投稿日:2018/09/27 18:36 ID:pqUpMyBK
やっと追い付いた...。
466 名前:ゲッコウガ◆RCXLY94kuQ 投稿日:2018/09/28 20:08 ID:TAUdZQ6o
まだかなイッチさん。
467 名前:名無し 投稿日:2018/10/03 13:56 ID:sSC5wEsu
しえん
468 名前:暇ナッツ 投稿日:2018/10/03 16:40 ID:zrL5h1k5
やっと追い付いた、支援!ところでタケシとカスミの間に子共はいるんですか?
469 名前:相棒 投稿日:2018/10/08 16:19 ID:Ac4yBJUp
大支援!!ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ!!
470 名前:名無し 投稿日:2018/10/08 19:26 ID:GtEG7LeW
し!え!ん!
471 名前:名無し太郎 投稿日:2018/10/10 08:26 ID:dVj2YVhm
しえん!
472 名前:ゲッコウガ◆RCXLY94kuQ 投稿日:2018/10/10 09:28 ID:QYyaLgz9
しえん!しえん!しえん!しえん!しえん!しえん!しえん!しえん!しえん!しえん!
473 名前:名無し 投稿日:2018/10/13 00:34 ID:yD7tkghd
追いついたんだが、とりま思ったのは文句言うやつ多すぎじゃね?って事と自分も別ジャンルでss書いてる身としては早くしろだの遅せぇよだの言われっとてめぇら読んでるだけで書いたことすらないくせにグチグチ文句言ってんじゃねぇよって思うんよね。
そもそも書いている方はネタが切れてしまってたり、思いついてもどう繋いで行けばいいかって考えたりしなければならないこと等多くのことを考えながら書いてるわけよ。
そんな中、早く書けだの遅せぇよだの言われっとじゃあてめぇらこのクオリティ出しながら2年以上かけて書いてみろよって思うんだよね。
これを見てうるせぇなって思うやつ、また荒らしかよって思うやつ、これに対して反抗的なことを思うやつらまとめてこれらss全般を読む資格無いよね。
まず自分で書いてみて苦しみを理解してから出直してきな!
474 名前:夢幻のメロディー◆GlGQ3nWu6s 投稿日:2018/10/13 20:27 ID:jYsw1bFX
473さん。
小説というものは、大衆向けに書かれた場合、
読む権利の無い人は居ません。
大衆向けでないのであれば、それは世間的に価値が低いものということになります。
イッチさんは、読み手を限定するようなことは書いていません。
つまり、このSSは大衆向けです。
(ポケモンが分かる人限定ではありますが…)
書く上で、ネタに困ったりするのは、物書きとしての義務みたいなものでもあります。
その事に関するストレスなどは、本人が自分でコントロールしなければいけません。
また、SSの価値を決めるのは読者であって、
作者や専門家ではありません。
骨董品だって、鑑定家がいくら高く評価しても買い手が価値を認めなければ無価値です。
従って、一般読者の率直な意見は重要な参考資料です。
読者の希望に最大限合わせることは、クオリティでもあります。
もし、作者が大衆からの価値を無視するのであれば、
気に止めなければ良いですし、
そもそも、投稿しなければ良いと思います。
要するに、作者は自分で考えても向上しない場合、
大衆の率直な意見を柔軟に取り入れる必要もあるのです。
あなたのやり方は、個人の解釈をとにかく押し付けているため、
その柔軟性を欠けさせようとしています。
決めつけたように書かずに、一意見として書くべきだと思います。
475 名前:暇ナッツ 投稿日:2018/10/14 06:46 ID:V3MAukTy
>>474
よく言った❗
476 名前:>>473です。 投稿日:2018/10/15 17:25 ID:CQJwIVwy
>>474さんはご自分でssを書いた事があるんですね?
あるからそんな偽善じみた事が書き込めるんですよね?
もしそうでなければ、あんな偽善じみたこと書き込まないでくださいよ。
イッチさんの場合はあまりありませんが大抵のss作者は原作との差異を無くすために色々と調べなければならなかったりするわけですよ。
最もそれら以前に作者側は日々の仕事をこなし、疲れている中で作者側は作者側の生活がある為夜更かしはそうそうできることじゃない。イッチさんがなんの仕事をしているかは分かりませんが、少なくとも疲れない仕事って言うのは無いですよね。
このssを読んでいる方々の中にも社会人の方、いらっしゃると思います。土曜日、早く起きて自分の為になにか出来ますか?又は日曜日、夜遅くまで起きていて次の日寝坊しないと豪語できますか?
出来ると言う人は沢山いるでしょう。じゃ、実際やってみてくださいよ。それも一度や二度じゃない。何度も何度も。そんなこと続ければ確実に身体を壊しますよ。そんな事も考えの中に入れない、作者側の都合も考えない、ssに一言も投稿出来ないほど忙しいのに生存報告という名の投稿を強いる、そんな読者がいい読者だとは思えませんね。
作者側が投稿出来ないということはそれ程、仕事等が忙しいって事をわかっていない。いや、わかろうとしてないですよね。だってあれだけ催促してますからね。>>474さんは「書く上で、ネタに困ったりするのは、物書きとしての義務みたいなものでもあります。
その事に関するストレスなどは、本人が自分でコントロールしなければいけません。」と書き込んでますよね。貴方のこの一文、作者側のことなんて考えてないですよね。この世にストレスのない仕事なんて無いんですよ。その仕事のストレスに足して趣味で書いていたssでストレスを作者側が感じていたとしたら、貴方こそ自分の意見を押し付けてるだけじゃないか。ましてや、ポケモン等の長寿アニメの二次創作。if物語なら原作の設定(人格や言葉遣い等)をアニメに近づけなければそのアニメのファンが黙っていない場合もある。だからこそ作者側は投稿する時、慎重にならなければいけないんですよ。下手したらそのss自体を消さなければならない事態になりかねないですからね。
ありえないと思うことばかりですが実際にあったことです。そしてそれを自分は目の当たりにしてきました。だからこそ思うんですよ。暴言気味な催促や投稿を強いる事をする読者は読むんじゃないよとね。ただ、面白くて続きを期待するだけならこのssにも溢れている「支援」この一言でいいんじゃないんですかね?
それに、「早くしろ」や「遅せぇよ」等のコメントまたは書き込みは読者の希望等ではなくただの自己満足の催促以外のなにものでもない。先の展開を予想する、読者側の希望を出す、「支援」のコメントや書き込み。これらは作者側にはネタの刺激になったりするので嬉しい限りです。
ですが、それとこれでは天と地程の差がある。それこそ、星と道端の石ころの様に。自分にも催促していた時期がありましたが、その時の作者に「自分で書いてから催促してよ。自己中心的な考えはやめてよ。こっち側の気持ちを理解してからものを言え。」こう言われて、自分でも書いてみました。そこで自分はやっと理解ができ、催促や投稿を強いるコメントや書き込みがどれだけ辛いかを体験しました。
>>474さんはそれらを理解し、体験したからこそそう言う書き込みが出来るんですよね。
もしそうでなければ、反論なんて出来ませんもんね。
まず、自分で体験してください。
それから、あらゆる事を想像し、起こりうる事態をよく考えてから書き込みやコメントをしてください。
その書き込みやコメントがどれだけ作者側を傷つけるかをね。
自分が言いたいのはこれだけです。
反論があればどうぞ。反応致します。
ただし、筋の通っていない反論には反応致しませんのでご了承ください。
477 名前:夢幻のメロディー◆GlGQ3nWu6s 投稿日:2018/10/15 20:35 ID:tDDXRguP
473及び476さん。
とりあえず、あなたの言うことを簡潔にまとめると、
SSを書くと言うことはとても大変だ。
それなのに作者へストレスを増やすような書き込みをするのは酷い。
と、言うことですよね?
SSを書くことの大変さを何回も表現しなくても結構です。
少なくとも、僕は分かっていますから。



まず、あなたの意見は自分勝手です。
イッチさん本人が言うのであれば、
それは、このSSの一面ということになり、
それを受け入れない者は、来なければよい。
と、言うのなら納得出来ます。
急かしたりする書き込みを受け入れるかどうかはイッチさん次第です。



それから、僕が意見を押し付けていると書かれていますが、
僕は、文末を敢えて「思います。」と書きました。
納得できない人は、聞き入れなくて良いんです。
もし、その通りだと感じた人がいたのなら、
それは、その人が自ら僕の意見を取り込んだんです。
しかし、あなたは決めつけています。
僕は、内容ではなく、文末のほんのちょっとの言葉において、
決めつけるなと言ったんです。



別に悪口などを拒否したって良いんですよ。
本人がそれで良いと思うのなら。
本人がどうありたいかによります。
あなたに決める権利はありません。



あなたが皆さんに伝えていることは個人的に素晴らしいことだと思っています。
SSを書く大変さは、
頑張ってSSを書いたことのある人にしか分かりません。
それを発信したのですから、
その気持ちに同情して、急かすような書き込みをやめる人だっているはずです。
ただ、示すだけで良いんです。
決めつける必要なんてありません。



決めつけてしまえば、信じてよいのか戸惑ってしまいます。
決めつけられた意見が違っていたら、
決めつけられたままにはいかないため、
反対意見を出さなければいけません。
全員の意見が一致することは稀です。
従って、ほぼ必ず対立しています。
「賛成する人が多いからこっちの意見が正しいんだろうな…」
「数の暴力は酷い。こっちの味方になろう。」
こんな風に、判断力を鈍らせます。
「自分は、違う。
周りに流されてなんかいない。」
という人もどうでしょう?
現にあなたは、SSの大変さに引っ張られています。
こんな言い争いは、
優勢劣勢が勢いや数で決してしまいます。
しかし、ただの一意見を聞くだけなら、
考える人の中だけの話になります。
他は関係ありません。
SSが早く読みたい。
SSが遅い。という感情にとりつかれていた人も、
SSを書く大変さという別の意見を知ることで、
より確かな答えを得るでしょう。



SSの大変さを知り、
それに納得して急かすのをやめる人がいれば、
それで良いですし、
急かし続ける人がいて、
それをイッチさんが悪く思うのなら、
その人は、このスレッドを追い出され、
イッチさんが良しとするならば、
そのまま、ここに居続ける。
それでは、駄目ですか?
478 名前:>>473です。 投稿日:2018/10/16 09:01 ID:4w3wuF8H
474及び477さん、確かに私は書き込みの中では決めつけていました。と言うより、事実を述べたのみなのでそれが決めつけと言われても私としては困りますね。
昨日も書き込んだことですが「あらゆる事を想像し、起こりうる事態をよく考えてから書き込みやコメントをしてください。
その書き込みやコメントがどれだけ作者側を傷つけるかをね。」それをしていない人が、作者側を思っていない人が多いというのは事実ではありませんか?
まあ、477さんもとい、夢幻のメロディーさんは私に消えてほしそうなのでもう書き込みしませんが、「作者側の都合を理解しようとしない読者はいらない」と思う作者側の人間がいることをお忘れなく。
今のネットは怖いですからね。
479 名前:夢幻のメロディー◆GlGQ3nWu6s 投稿日:2018/10/16 20:04 ID:6FdDPn9Y
473、476、478さん。
少々、決めつけや事実がどうかということに関して、勘違いされているようなので、補足します。



まず、
「SSを書くことは大変だ。」
これは、事実として間違っていないと思います。
僕が決めつけだと言ったのは、
「急かすような書き込みをしてはいけない。」
ということに対してです。
これは、事実ではなく、どちらかというと真実です。
真実をはっきりこうだ。と言うのはどうかな?と思ったので、
決めつけない方が良いと書きました。



何回も言っているようで、ちゃんとまとめられていないような気もするので言いますが、
要は、その人の行動を決めるのは結局その人自身なんですよね。
法律を守るのだって、法律があることによって、安全に暮らしたいから等の理由があるからです。
でも、その行動をすることがどんな意味があるのか分からないこともあります。
そんなときは、あなたがしたように、
別の視点の事実を伝えてあげることが必要です。
だから、
「SSを書くことは大変だ。」
という事実がある、
だから!だから!
みたいな言い方は必要ありません。
考えられない小さな子供に言う訳じゃないんですから、
「SSを書くことは大変だ。」
という事実だけを教えれば後は自分で考えてくれます。
それでも、やめなかったら、
それは、その人が作者を苦しめることを選んだということです。
そんな人は、周りから普通には扱われないでしょうが、
本人がそれを選んだのですから、
問題ないでしょう。
ここは、教育現場じゃありませんから、
教えるという行為は普通受け入れられません。
伝えるという行為ぐらいしかできないんですよ。
480 名前:名無し 投稿日:2018/10/17 05:38 ID:k0elbKbi
気持ちはわかるが言い合いの長文邪魔

イッチさん、ゆっくりでいいのでこれからも書き続けてください!応援してます!
481 名前:名無し 投稿日:2018/10/17 07:19 ID:xVpizQwm
別の所で議論してくれ
482 名前:名無し 投稿日:2018/10/17 07:55 ID:p4OIS3Sk
473〜479の長文が邪魔すぎる
こういうことは別のスレでやってくれ
483 名前:名無し 投稿日:2018/10/17 08:19 ID:X55xUb3b
473〜479の言ってることわかるよ。
どっちも正論だし。ss自体を良くしようとしてることがよく伝わってくる。
長文になって見にくいってのはあるけどそれらを思った人がいたってことでいいんじゃないんですか?
長文に対して反応する方もどうかと思いますし。
あと、ここの事で議論してるのに他所でやれはないと思いますよ?
484 名前:名無し 投稿日:2018/10/17 10:22 ID:oL4OyKfp
メガ支援
485 名前:名無し 投稿日:2018/10/17 12:03 ID:O2FJXYkM
ゴチャゴチャよう荒れんなぁ
イッチ支援やで 気長にやってくれやで
486 名前:夢幻のメロディー◆GlGQ3nWu6s 投稿日:2018/10/17 20:01 ID:QKAleIec
皆さんがなるべく不満の無い結果にしたかったのですが、
長文になってしまいました。
すみませんでした。
487 名前:名無し 投稿日:2018/10/18 10:52 ID:Mqd9nXax
483の意見に賛成。
そもそもの話、ここの事で議論してたのに別でやれってさ、自分達が読むのに邪魔だからでしょ?
それは自分勝手じゃないですかね?
486は謝る必要無いよ。議論してた2人かな?は少なくともここを悪くしようと議論してたわけではなく良い方向に向くように議論してたんだから悪くないでしょ。
488 名前:名無し 投稿日:2018/10/18 13:09 ID:Gt61SXET
>>487 そもそもここはイッチさんのスレなんだから議論する場所ではない
489 名前:名無し 投稿日:2018/10/18 14:59 ID:oRPMSMc5
もうひとまず解決したとは思うので、取り敢えず気長に待ちましょうや。メガ支援やでイッチさん
490 名前:名無し 投稿日:2018/10/18 16:11 ID:cforXboU
支援
491 名前:名無し 投稿日:2018/10/18 17:45 ID:qkb2vyX2
何名かわからず屋がいるみたいですが…
まあ、とりまメガ支援!
492 名前:夢幻のメロディー◆GlGQ3nWu6s 投稿日:2018/10/18 19:48 ID:FhHUYEH4
487さん。
僕は、文を長くしてしまったことを謝っているだけです。
これからは、短くまとめられるように努めます。
(というよりは、議論に発展しないように)
長引かないように、
僕はこの件に関して、もう書き込みません。
493 名前:名無し 投稿日:2018/10/19 15:43 ID:STGS7tT4
支援
494 名前:名無し 投稿日:2018/10/19 19:06 ID:3tfqXPWE
イッチさん、頑張って下さい!!!
495 名前:名無し 投稿日:2018/10/20 16:23 ID:Ylr96Ctn
支援
496 名前:名無し 投稿日:2018/10/20 23:48 ID:Xx6e3tsf
議論とか長文とかする人ROMって選択肢ないのかなぁ
メガ支援
497 名前:名無し 投稿日:2018/10/21 09:20 ID:OegQ0nME
支援
498 名前:名無し 投稿日:2018/10/21 19:22 ID:3GzezJAe
支援支援支援
499 名前:名無し 投稿日:2018/10/23 08:22 ID:af5v2Kxt
支援
500 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/10/24 16:41 ID:UQTKW5PS
長らく多忙でした…

何か色々あったようですがあえてスルーさせていただきます。(悪気はないのですよ)
501 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/10/24 16:52 ID:UQTKW5PS


サトシ「セレナ手錠の鍵もセットになってるはず……」



サトシの言葉を聞くとセレナは手に持っている鍵を見て明らかに異質の鍵があることに気付き、サトシの後ろに組まれている手錠を開錠する。


サトシ「よっし!久々の自由だぜ!」


サトシは腕を回して体慣らしを行いながらそう言う。


セレナ「良かった……サトシが無事で……」


目の前で元気な顔を見せるサトシにセレナは思わず目に涙を溜めながらそうこぼした。


サトシ「ああ、ありがとう。シトロンも体張ったな!!」



サトシの言葉にシトロンはフラフラっと近づきいて親指を突き立てる。



シトロン「……いくら他に手段は無かったとはいえあなたを危険な目に合わせてしまった事、謝ります」



シトロンはそう言って頭を下げる。


サトシ「ばーか気にするなよ。結果無事だったんだし相手を追い詰めてるし最高のシナリオじゃんか」



サトシは笑顔でそう言う。


サトシ「とりあえず外した手錠をこの看守に…」


サトシは先程まで自身の自由を奪っていた手錠を持ち倒れこむ看守の手首と檻を繋いだ。



サトシ「後で外しにくるからよ!」





502 名前:名無し 投稿日:2018/10/24 19:00 ID:eNiQmvSP
支援
503 名前:名無し 投稿日:2018/10/26 05:17 ID:zRMxO2ZS
支援
504 名前:名無し 投稿日:2018/10/26 19:22 ID:fKZUYwOS
支援
505 名前:名無し 投稿日:2018/10/28 04:42 ID:lbusTXLZ
支援
506 名前:名無し 投稿日:2018/11/01 15:34 ID:UZyQPAXs
支援
507 名前:名無し 投稿日:2018/11/04 05:21 ID:Bkpg4gCe
支援
508 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/11/07 19:11 ID:vXpI2gpM


サトシ「あとは…シンジと決着をつけるだけだな」


3人で駆ける中、殺風景な廊下に足音とサトシの声だけが響く。


思ったよりも敵とも遭遇せず、スムーズに進めていたのだ。
それもそのはず、まともに組織として抵抗を続けている者はごく一部だけなのだから。



シトロン「シンジ……」


シトロンがサトシが出した名に反応を見せる。


サトシ「ああ、シンオウ時代のライバルでな……こんな形で再会するとはな。ところでシトロンも知り合いだっけ?」



シトロン「い、いやそんなんではないですね。さあ進みましょう」


セレナ「さっきの男、案外簡単に敵リーダーの居場所を教えてくれたけど罠かな…?」


先程、サトシを救出した際に立ちはだかった看守は意外にもシンジがいる場所を口にしていた。


シトロン「いえ……恐らく諦めて口を開いたのでしょう。まあまだ何人かが守ってるとは思いますが大丈夫でしょう」






509 名前:名無し 投稿日:2018/11/08 07:33 ID:W6mgIcls
支援
510 名前:名無し 投稿日:2018/11/08 16:13 ID:bXCqKVIE
支援
511 名前:名無し 投稿日:2018/11/08 19:06 ID:gFIAzsAz
数か月ぶりに来たらここまで進んでいたか!!
続きが楽しみです!
超支援
512 名前:名無し 投稿日:2018/11/13 07:46 ID:gQ3G4MkI
支援
513 名前:名無し 投稿日:2018/11/16 19:32 ID:jQb31Uxf
支援
514 名前:名無し 投稿日:2018/11/18 03:42 ID:Fg0OrfGk
支援
515 名前:山皇 投稿日:2018/11/18 12:55 ID:EAYBtzP0
支援
516 名前:名無し 投稿日:2018/11/18 14:06 ID:Q3RXAXoD
支援
517 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/11/19 15:55 ID:89Ezz30G


ティエルノ「おいおいデント!片足引きずってるじゃないか!」


その頃、デントたちはサトシを救出に向かったシトロンとセレナへ加勢するために施設内を散策していた。


だがフラフラっと歩くデントにティエルノが注意を促す。


デント「まだ大丈夫さ…」


ユリーカ「デント戻ろう!もうよくやったよここまで!」



ユリーカがデントの肩を支えながらそう言う。


デント「はは……まだやり残した事があるのさ…君達こそ大丈夫かい?」


ムサシ「ふん。私は余裕よ、ここで大手柄をあげて全国にムサビー復活を掲げるわ!!」


ティエルノ「あー…やっぱそう言うことか…」


ムサシ「何よ!大体あんたが小さい仕事しか取れないのが悪いのよ!!この件が終わったら特別ボーナス貰わないとだめだわ。なんせ所属タレント様が危険を冒してるんだからね?」



ティエルノ「生きて帰れればね…ははは」


ティエルノが放心状態でそう言いながら指差す方向にはある男が佇んでいた。



……トロバだ。


518 名前:名無し 投稿日:2018/11/19 18:07 ID:V1mu1jVb
やっと追いつきました!大好きです!支援
519 名前:名無し 投稿日:2018/11/20 20:29 ID:BiVFxI6G
支援です!!
520 名前:名無し 投稿日:2018/11/20 20:34 ID:i2uAKKRg
支援支援
521 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/11/22 16:28 ID:6ZcsT9Rl


デント「さあみんな。行くんだ。」


デントは先ほどとは打って変わり、真剣な眼差しになり重い足に気合いを入れて立つ。


ユリーカ「何いってるの!そんな体じゃ無理だよ!!」


ユリーカがデントにすがりつき必死に止めようとはするがデントの目は変わらない。


ムサシ「ふーん。まあ良いわ私らは先に進みましょう」



ムサシはどんな心情なのかは分からないがユリーカの腕を取り進む意思を見せる。


ティエルノ「トロバ…僕たちも相手になる!!どうせ先へは行かせないのだろ!?」


ティエルノは勇んで身を犠牲にするかの如くデントの前に立ちトロバへそう言う。


トロバ「進みたいなら行けば良いさ」


トロバのその声に呆気に取られたがデントの「行け」の合図でティエルノたちは先へと向かい出す。



ティエルノ「トロバ!デントに何かあったら僕は君を許さない」



そしてすれ違いざまにティエルノはこれまでの陽気なキャラを思わせないほどの迫力でトロバへ吐き捨てた。





522 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/11/22 16:33 ID:6ZcsT9Rl


ユリーカ「ちょっと!みんな何でデントを見捨てるの!?仲間でしょ!」


ユリーカは強引に引きずられて遠く離れた通路で2人に投げかける。


ムサシ「はあ……あんたそれでも彼を愛してるの?」


依然ムサシは冷たい口調でユリーカへと答える。


ユリーカ「ふえっ!?…べ、別にそういうわけじゃ…」


ユリーカは不意を突かれたのかやや赤面しながらそう口にする。


ムサシ「彼を想う気持ちは痛いほど分かるけど……彼の目をしっかり見てた?」



ユリーカ「どーゆうこと…」


ムサシ「あれは自分を犠牲にする物の目なんかじゃないわ。遠くを見据える強い眼差し……まるで勝利を確信するかのような…ね。」


ティエルノ「ああムサシの言う通りだよ。…あれは勝負を捨ててるわけじゃないむしろその逆だよ。だからデントを信じよう?」


2人の熱い言葉にユリーカはようやく頷くと3人はサトシたちを求めて更に駆け出した。




523 名前:名無し 投稿日:2018/11/22 16:37 ID:BGOsCE97
支援です。あとイッチさん、先日は(と言うか今日も)僕のスレにコメント有難うございます。励みになります。
524 名前:夢幻のメロディー◆GlGQ3nWu6s 投稿日:2018/11/22 19:09 ID:GHRqeo4m
523は、「トウホク地方を冒険だ!」の作者さんですか?
名無しが自分が誰だか分かっていて当然のように書き込むと、
このスレッドのスレ主みたいに見える傾向にあるので、気を付けた方が良いですよ。
525 名前:名無し 投稿日:2018/11/22 20:18 ID:Lbr7FUzv
524≪
はい。その通りです。気を付けます。
526 名前:名無し 投稿日:2018/11/23 07:57 ID:Tfhr9TQ1
支援
527 名前:名無し 投稿日:2018/11/23 16:27 ID:EdotuAfx
支援
528 名前:名無し 投稿日:2018/11/25 07:20 ID:OWd2fVBI
支援
529 名前:名無し 投稿日:2018/11/25 09:52 ID:2yaLEVcY
支援
530 名前:名無し 投稿日:2018/11/25 17:45 ID:qcYGBwiI
支援
531 名前:名無し 投稿日:2018/11/26 04:47 ID:oMKyxmjC
支援
532 名前:名無し 投稿日:2018/11/29 19:24 ID:KThAZ7d4
支援
533 名前:名無し 投稿日:2018/11/29 20:53 ID:YLW3mwIY
支援支援!!
534 名前:名無し 投稿日:2018/11/30 05:16 ID:p09FTfbJ
支援や支援や!
535 名前:名無し 投稿日:2018/12/01 04:11 ID:4p8O4eRx
支援ですなぁ。
536 名前:名無し 投稿日:2018/12/01 04:11 ID:4p8O4eRx
支援ですなぁ。
537 名前:名無し 投稿日:2018/12/03 07:51 ID:ar2eKhF5
支援
538 名前:名無し 投稿日:2018/12/03 15:29 ID:rYm55eaW
支援!
539 名前:名無し 投稿日:2018/12/03 16:29 ID:r8siwYaA
535・536≪
誤送信で二連続投稿してしまいました…。すみません。ですが支援です!
540 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/12/05 16:35 ID:G5MITrBY

トロバ「…良いのかい?君一人で?皆でかかってきた方が効率的だろ」


沈黙を破ったのはトロバで、その表情は憎しみからか歪んでいた。


デント「言わせてもらおうかい?…君くらいなら僕一人で充分さ」


デントは全く怖じける様子も無く堂々と佇みそう返した。


トロバ「ははは!!前回せっかく助かったのにね君は心底バカだな」


トロバは相変わらず目は笑わずにそう告げた。


トロバ「まさかここまで追いやられるなんてね、この僕たちが……誤算だったよ。あの時君にトドメを刺すべきだった」


そして次は声のトーンも下がり威圧的な口調で静かに呟く。

よく見ると両手が握られている。


デント「さあリベンジといこうか!次は圧倒してあげるよ!!」


トロバ「チッ……!!」


トロバはただ舌打ちをすると同時に一気に間合いを詰めた。


同時にデントも素早く迎え撃つ。






541 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/12/05 16:45 ID:G5MITrBY

シトロン「くっ……最後の最後で阻まれましたか…」


シトロンが足を止める先には敵が3人サトシたちの前に立ちはだかっていた。


彼らの裏手には広いルームがあるようでそこが恐らく最深部にあたるのだろう。


敵「ここから先は誰であろうと通さん」


敵b「ひゃっはー!戦争だー!」


彼らは最後までシンジに従うようでかなり好戦的な態度である。
これでは話し合いで解決できるものではなかった。


サトシ「おいシトロン敵は投降してるんじゃないのかよ」


シトロン「あくまで例外もありですよ。…しかしここでまともに戦ってたらまずい僕がこいつらを止めます」


シトロンはそういうと額に巻いてある布をギュっと縛り直す。


白い布にはジワジワと赤い血が滲んできている。


敵「そうはさせねえよ。」


敵はそういうと同時に持っているリモコンのスイッチを押すと、大きな音と共に裏手のルーム入口からシャッターが降りてくる。


このままでは完全に遮断されてしまう。


セレナ「…させないっ!!」


セレナは言い終わる間も無く飛び出して抑えつけようとした敵の正面から跳躍して敵の頭を踏んで向こうへと着地した。


敵「ぐえっ…」


サトシ「さすがアクロバットで鍛えてるな!…おっといかせないぜ!!」



サトシは次いでセレナを追い出した敵が駆け出す瞬間に後ろから足払いを仕掛けてこれが見事に決まり敵は派手に転ぶ。




542 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/12/05 16:51 ID:G5MITrBY

シトロン「それ!!」


その様子に呆気に取られている残った一人の敵の股間をシトロンは思い切り蹴り上げる。


敵c「あぁぁぁぁぁががぁぁぁあ」


敵cは力無く下腹部を抑えながらうずくまる。


シトロン「サトシ!早くセレナを追って!!」


サトシが、それを聞きセレナに目をやると既に背中しか見えなかった。


サトシ「ばか!ここは片付けてから一緒に……」


シトロン「いえ!僕の役目はここまで!!早くセレナの元へ…!!」



シトロンはセレナが突破した敵、サトシが転ばせた敵合わせて2人を両腕で押さえつけながら必死に訴える。


シトロン「悔しいですが…今セレナを守れるのはあなただけなんです!!…早く!!」


シトロンの数々の想いが伝わるとサトシは無言で頷き背を向け走り出す。


サトシが通り抜けたところでシャッターは完全に降りてシトロンのみがここに残された。


シトロン「サトシ……セレナの事……全てを解き放ってください」




543 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/12/05 17:00 ID:G5MITrBY


敵「てめえよくもやってくれたな!!」


敵b「覚悟しやがれ!」


シトロン「もちろんですとも、さあ早く来てください!体は折れても心は折れませんよ!!」


シトロンは強く吐き捨てると敵に向かって走り出した。


ーーーー


一方、デントとトロバは2回目のリアルファイトを繰り広げていた。


前回に続いてまたもトロバの圧勝かと思われたが、意外にもデントのペースが続いていた。


デント「ハッ!!」


デントは左手で牽制を顔面に打ちながら右足でトロバの足を蹴る。


これも決まりトロバの顔が歪む。


トロバ「蹴り技まで……くそっ!」


デント(来た、右ストレートから…ここで渾身の左…)


デントの読み通りにトロバは攻撃を放つもデントが見切って空を切る。


トロバ「…はあはあ……なぜだあああ!!」


トロバも再び仕掛けるが、デントの右ストレートをカウンター気味に受ける。


トロバ「ぐはあ!!」


トロバは後方に倒れると地面を何度も殴りつけた。


トロバ「クソっ!!」


デント「ふふん。まさか怪我してる右で来るとは思わなかっただろ?それに君の動きもパターンもクセも前回で良く見させてもらったよ。」


トロバ「バカにするなあああ!!」


トロバは我を忘れて助走をつけてデントに殴りかかるもサッと避けられ勢い余り横転する。


デント「職業柄から洞察力には自信があるんだよ。相変わらず君は苛立つと技を忘れて力任せで来てしまう…そうだろ?」



デントは依然として余裕の態度でトロバを見下ろしていた。






544 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/12/05 17:05 ID:G5MITrBY


そう。トロバは人間離れした反射神経とテクニックを身につけている。


だがそれは裏を返すと、平均のスペックにただメッキを塗っていただけ。


計算高いデントに見抜かれた今はメッキの剥がれたただの青年。


その青年ではメッキを塗られ続けているデントには勝てない。



トロバ「うう……」


トロバは立ち上がれずに声を上げながら天井を仰いでいた。


デント「終わりにしようトロバ…君たちもここまでだ。……頼む罪を償うんだ。」


デントは戦意を無くしたトロバに手を差し伸べながらそう言うが、その手は払われてしまう。


トロバ「だからバカにするなって……もう全て終わりなんだよ僕たちは……刑務所から出たところで生きていけるもんか…」



トロバは未だに息切れを起こしながらそう返した。
彼にはもう何の希望も無かった。


光を見失っていた。



545 名前:名無し 投稿日:2018/12/05 19:45 ID:DPaqBbsv
支援
546 名前:名無し 投稿日:2018/12/06 10:19 ID:STMEpwgz
支援
547 名前:名無し 投稿日:2018/12/06 20:29 ID:NmjtVqu8
支援
548 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/12/07 16:47 ID:IPjnzhnB


デント「君には最強の武器があるじゃないかトロバ…」


トロバ「武器だと…?」


トロバは口元の血を拭いながら尋ねる。


デント「それはこれだ!!」


デントがそう言うと同時に差し出したのはトロバが愛用しているカメラだった。


トロバ「っ!!返せっ!!」


トロバは勢いよくそれを奪い返すと大事そうにカメラを見つめる。


デント「……それは輝きの洞窟で君が落としていった物だね。まだカメラをやってるんだろ?」


トロバ「……あいにくこの任務のために使ったまでだ。ポケモンのデータに写真は付き物だろ。あくまで研究のためだ。」


トロバは必死に首を振りながらそう言う。


デント「それにしては……随分と関係のないポケモンの写真がギッシリ入ってるじゃないか……」



トロバ「それは…」


デント「まだカメラが好きで好きでたまらないんだろ?もっともっとポケモンを撮っていたい…そうだろトロバ!」


デントはまっすぐとトロバを見つめながらそう言う。



549 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/12/07 16:54 ID:IPjnzhnB

トロバ「違う…違う!!こんなもの…僕を狂わせただけだ!!」


トロバがそこまで言い終えるとデントは手を伸ばしバッとカメラを奪い取る。


デント「ふーん?じゃあこんなものいらないね。……アディオス!」


デントは奪ったカメラを勢いよく地面に叩きつけようとした。


トロバ「やめろおおおおおお!!!!!」


トロバは瞬時にデントへタックルをして再びカメラを手にすると両手で抱えながら、カメラの無事を確認すると安堵の表情を見せていた。


デント「やっぱりね?すまないこうでもしないと本心を知れなくてね……でももう君のカメラへの想いは伝わったよ」


デントは嬉しそうにトロバへ告げる。


デント「それにしても大した腕だよ。風景もポケモンのポーズ角度完璧だよ。」


トロバ「……んなわけないだろ。僕なんて世間に認められないヘボカメラマンなんだから」


トロバには数々の出来事が脳裏をよぎった。
そして今は「後悔」の二文字が浮かんでいた。


トロバ「……どうしてこんな事したんだろうな……ヤケになったんだな……こんな人生に」




550 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/12/07 17:03 ID:IPjnzhnB

デント「トロバ……世間に認められるようになるにはね。腕やセンスに知識……あと絶対条件があるんだよ。それはね…"運"だ」


トロバ「……それだけじゃないだろ、僕は腕もセンスもカケラも無かったそれだけだ」


トロバは力無くそう返す。


デント「いや、運は非常に重要な要素だよ。現に君の撮る写真はそこらへんの雑誌に掲載される写真なんかより遥かに良いよ。……だが君には運が無かった…」



トロバ「何とでも言ってくれよ……僕は生まれた時点で運が無いってのがよーく分かったよ」


デント「それも違うね。言うなれば"運が無かった"だ。でもここで僕と会えたのが君の幸運さ。」


デントは腕を組みそう告げるが、トロバ意味もわからず首を傾げていた。



デント「職業柄ね……写真館や雑誌編集部……君の写真を活かせる分野の方々がたくさん知り合いにいてね……試しにあの時拾った君のカメラのデータを見せるとかなり高い評価でね。」


トロバの頬にはいつしか涙が滴っていた。


デント「なぜこんなカメラマンが世に出ないんだ!と嘆いていたよ」


トロバ「くっ……」


そして再びデントはトロバへと手を差し伸べた。




551 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/12/07 17:10 ID:IPjnzhnB

デント「トロバ…罪を償って来い。いつか出て来い。待ってるから。その時は君のカメラの腕を僕が責任持って活かしてやる。夢を叶えてやる。」


その言葉を差し伸べられた手はトロバにとって一筋の希望、心に光が差し込んだ。


トロバ「できるかよ…僕は何匹ものポケモンの命を奪ったんだぞ……くそっ!!大好きな…ポケモンだっだのに"ぃぃぃい」


トロバはデントの手を握ったままうずくまりこれまでの事を激しく後悔し、懺悔した。


デント「……だからこそしっかりと償うんだ。そして大好きなポケモンの写真で頂点に立てよ。それが償いでもあるし供養の意でもある。」


トロバ「……デントすまない。君に酷い目に合わせた上に…」


デント「気にするな…!!いつかその日が来るまで待ってるさ……グレイトなテイストだよトロバ!!」


トロバ「…ああ。何年かかるかわからないけどな……投降するよ。いつかまた会おう…その時は恩返しを…」


トロバがそこまで言いかけると「そこまでだー!!」という声が辺りに響いた。



552 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2018/12/07 17:17 ID:IPjnzhnB

二人が慌てて周囲を見渡すと特殊部隊が周りを囲んでいた。


隊員「容疑者一名発見!確保だー!!」


その声を合図に5人ほどの隊員が一斉にトロバを取り押さえてあっという間に手錠をかける。


デント「トロバ!!」


トロバ「これくらい予測してただろ?…じゃあなデント…待っててくれ」


トロバはそう言い終えるとデントへ背中を向けた。
その背中だけでデントへ伝わっていた。


バチバチと光を放つ背中が。


デント「おい保安部隊のみんな!」


デントの声に隊員たちは振り返る。


デント「そいつは一人で歩ける…抵抗なんてするもんか…」


デントの声に戸惑うも、すぐにトロバを離すとトロバは囲まれながらではあるが自分の足で堂々とデントの視界から消えて言った。


デント「……トロバ強くなれ」


デントはトロバを見送るとその場に倒れこんだ。

無理もない、満身創痍ながらここまで戦い抜いたのだ。

デントの身体中が悲鳴をあげていた。




553 名前:名無し 投稿日:2018/12/09 13:10 ID:5MiuhzsK
支援
554 名前:名無し 投稿日:2018/12/09 16:12 ID:W5U6ANVp
支援
555 名前:名無し 投稿日:2018/12/10 05:00 ID:cfLVywLr
支援
556 名前:名無し 投稿日:2018/12/13 07:56 ID:ebTZ7aTD
支援
557 名前:名無し 投稿日:2018/12/13 19:14 ID:PmrFZK4T
支援
558 名前:名無し 投稿日:2018/12/14 11:41 ID:OO3x3SfK
支援!
559 名前:名無し 投稿日:2018/12/15 23:16 ID:T2oI3iQg
支援
560 名前:名無し 投稿日:2018/12/16 06:09 ID:FLHBdN2Y
支援します。
561 名前:名無し 投稿日:2018/12/16 21:10 ID:gtPCmniY
支援しマウス
562 名前:タヌキ 投稿日:2018/12/20 15:25 ID:tfPe4fxX
支援٩( 'ω' )و
563 名前:名無し 投稿日:2018/12/20 19:19 ID:htPfqYWk
支援です
564 名前:名無し 投稿日:2018/12/22 15:57 ID:rLFo4OIF
支援
565 名前:名無し 投稿日:2018/12/27 17:12 ID:yHPPKaX0
支援
566 名前:名無し 投稿日:2018/12/27 21:02 ID:UGxX0rRB
支援
567 名前:名無し 投稿日:2018/12/29 18:28 ID:Fm6qKaX2
支援
568 名前:名無し 投稿日:2018/12/31 18:59 ID:kaSijQap
けっこう前に旅に出てからのやつ見つけて途中で止まってたから見てなかったけど、久しぶりにポケモンのss探してたらこれ見つけて続きどうなったのかなと思ってたらサトシ結婚してて、続編も出ててやっと追いつけた
くそ面白かったからイッチ頑張ってくれ

支援
569 名前:名無し 投稿日:2018/12/31 21:52 ID:qjEUDke2
あけましておめでとうございます!今年もどうぞよろしくお願い致します。新年もイッチさん頑張ってください!支援支援です!
570 名前:名無し 投稿日:2019/01/03 19:58 ID:bqgSVgDL
支援
571 名前:さんのー 投稿日:2019/01/04 22:59 ID:ddv28huQ
あけおめです~ 
支援
572 名前:名無し 投稿日:2019/01/06 23:40 ID:i3F21fEO
前作から一気読みさせていただきました。
めっちゃくちゃ面白くて眠気吹っ飛びました!
主さんありがとうございます!!
573 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/01/16 16:32 ID:C5oXu2VP

年末〜現在までバタバタしていて全く来れませんでした…とりあえず生存はしています。
今週にでもまた書き始めます!
574 名前:名無し 投稿日:2019/01/16 21:31 ID:iZRCGtk2
支援
575 名前:名無し 投稿日:2019/01/19 17:01 ID:mm4Of7k5
支援
576 名前:名無し 投稿日:2019/01/20 05:26 ID:LyGp7FSO
支援
577 名前:さんのー 投稿日:2019/01/21 20:43 ID:vpy3XpjO
戻ってきた!支援
578 名前:名無し 投稿日:2019/01/22 15:12 ID:ZUPFTE7I
更新何時までも待ってます!支援です!
579 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/01/22 16:10 ID:h9GfY4Rq


サトシは必死にセレナを追う。
衰えたとはいえ昔から体力には自信があったサトシだがセレナにはまったく追いつけずにようやく止まった頃に遅れて横に立てた。


サトシ「ちょっとは手加減してくれよ……」


サトシは思わず中腰になり大きく深呼吸をする中、セレナは周りを見渡して呟いた。


セレナ「……行き止まり。」


サトシ「へ?」


セレナに次いでサトシも周りに目をやるが先に道はなくただ広い部屋にたどり着いたのだった。


サトシ「……道間違ったか?」


セレナ「いや…構造的には間違うわけはないと思うけど……隠しドアでもなければ…」


だがその部屋は機材なども見当たらずにただただ殺風景だ。


そして周りに気を取られているうちに後方から「ガシャン」という音が響き、咄嗟に二人は振り向いた。


サトシ「しまった!やられた!!」


今来た道への入り口が金属製の扉で遮断されてしまったのだ。






580 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/01/22 16:27 ID:h9GfY4Rq

サトシはその扉を触り確かめるがセレナへ向けて首を振る。


サトシ「だめだ防護扉だ…壊すのはまず無理そうだな…」



セレナ「そう…生け捕りってこと…?」


サトシ「うーん…この状態だし人質の可能性が高いよな…」


サトシは次は駆け出すと壁などを細かく調べだすが次第に座り込んでしまう。


セレナ「ちょっとサトシ!?」


突然余裕を見せてそのまま横たわりくつろぐサトシを見てセレナは呼びかける。


サトシ「もう敵から来てくれないと何もできねえよ。多分スマホも繋がらないだろ?」



サトシに促されセレナはポケットからスマホを取り出し確認するが「そうね…」と呟きサトシの横で同じ姿勢を取る。


密室に過去に想いを寄せ合った二人に気まずい沈黙が流れるがそれを破ったのはセレナだった。


セレナ「あの頃はよくこうして星とか眺めてたよね……今は白い天井しか見えないけど」



サトシ「あぁ…たまには悪くねえな…最近は現実ばかりでまともに空も見上げてねえや…」









581 名前:タヌキ 投稿日:2019/01/22 19:08 ID:q9rAZOco
新しいの来た!
支援ですっ!
582 名前:名無し 投稿日:2019/01/23 17:52 ID:aoke5MA6
支援
583 名前:名無し 投稿日:2019/01/24 10:22 ID:4W5BO6MI
支援
584 名前:名無し 投稿日:2019/01/25 04:54 ID:rxakmm3g
頑張ってください、イッチさん!支援!
585 名前:名無し 投稿日:2019/01/27 12:26 ID:TyK0jexH
支援
586 名前:名無し 投稿日:2019/01/27 18:54 ID:1BThI2J6
支援
587 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/01/28 15:59 ID:fZ8MZjHc

セレナ「サトシは……幸せ?」


突然セレナは脈絡もない事を言い出し、サトシは多少うろたえるが落ち着いた口調で返した。


サトシ「……ぼちぼち幸せだと思うかな。」


だが、続けて言おうとした言葉が出かかってはいるが中々出てこない。


セレナの瞳を見るとサトシはどうしても言えないままでいた。


セレナ「ねえ……あの時言った事…覚えてる…?」


セレナはサトシをじっと見つめたまま口を開いた。
あの時とは当時セレナが離脱する時の空港での出来事であった。



サトシ「ああ、今でも鮮明に覚えてるぜ」


サトシの言葉に嘘は無かった。
例え今、セレナではない相手と幸せな道を歩いてるとしてもあの出来事はかけがえのない宝物でもある。


初恋とはそういうものだろう。


サトシ「まぁでもさ……ってセレナ!?」


サトシが視線を逸らして何かを言おうとするが突然頭が真っ白になった。


何故なら、セレナが突然抱きしめる形を取りその輝きを失っていない瞳……それに今にも魅了されそうな唇が限りなく近くにあったからだ。






588 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/01/28 16:06 ID:fZ8MZjHc


セレナ「サトシ……!!」


上から覗かせるセレナのその顔は今まで見たことのない女性の顔とも言うべきか。
だがどこか寂しげで……儚い表情だった。


サトシ「セレナ…どうしたんだよ…」


まさかの事態にサトシの心臓は深く脈を打つ。



セレナ「……どう…?あの時言った通り…もっと素敵な女性になれたかな…?」


その表情のままセレナはそう尋ねる。


サトシ「…思わせぶりな態度取るわけじゃねえが……もちろん何倍も素敵になったな…セレナ。」


セレナ「嬉しいよ……サトシ…ずっとこうしていたい……」


そしてセレナは目を閉じてそう呟く。
まるで何かを待つように……。


サトシ「セレナ……」


そしてサトシも目を閉じる。


脳裏には様々な景色が見えたように感じた。





589 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/01/28 16:14 ID:fZ8MZjHc


セレナ「ねえ……サトシ……私…」


セレナはついに耐え切れず、いや待ち切れずと言うべきか口を開く。


サトシ「ああ……セレナ…本当に素敵になったな……凄く素敵だよ…。」


サトシはセレナが触れようとした手を掴み再びそう答える。


サトシ「……ヒカリの次にな?」



そしてずっと言い出せなかった事をようやく口にする。



セレナ「サトシ……」



セレナも先程よりも更に悲しい表情をする。
今にも消えそうな……思わず守りたくなるような。


そしてサトシの胸にはシトロンの叫びもこだましていた。


ーーー


シトロン「サトシ…!!どうか全てを…解き放ってください!!」


ーー


サトシ「セレナ、たしかに間違いなく初恋だった。大好きだったよ。……でもあまりにも時間は残酷でさ…再会が遅すぎた。」



セレナ「……」



サトシ「いや…全部俺が悪いんだけどな…また迎えに行けず……行く資格もないままダラダラと過ごして…いつかきっと何て考えるうちに時間だけ過ぎてさ……」



それを聞いてセレナは首を振ると同時に笑顔も見せた。



セレナ「…ううん!!私だっていくらでも逢いに行けたのに行かなかった……こっちの落ち度よ?……でもサトシがあの頃と変わらず心も綺麗でどこまでも真っ直ぐで…安心した!!」




590 名前:名無し 投稿日:2019/01/31 14:27 ID:LAbQWoaA
進んでる!やったぜ!!!支援
591 名前:名無し 投稿日:2019/02/02 13:16 ID:2BKrWLtW
支援
592 名前:名無し 投稿日:2019/02/03 12:17 ID:zAMVGrWQ
熱い展開になってきたな
メガ支援!
593 名前:名無し 投稿日:2019/02/05 19:35 ID:NCqfbFkE
セレナ強いな
支援
594 名前:名無し 投稿日:2019/02/12 16:49 ID:VNVXF4cT
支援
595 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/02/12 17:49 ID:N6OBtcm8

サトシ「それに…セレナにはもっともっと相応しい相手がすぐ近くにいるだろ?」


サトシは親指を突き立てながらそう告げるが、セレナはキョトンとした様子で本当に何も分かっていないらしい。


セレナ「えっ?そんな人いる!?」



サトシ「……ああ。馬鹿みたいにひたすら好きなやつの為に体張って守ろうとし続ける奴がいるんだよ!」


セレナ「そうだったんだ…」


サトシ(これはこれでやべえな)


サトシは自身を凌ぐ鈍感さを見せるセレナを苦笑いで見るしかできなかった。



サトシ「まあ…この状況だ…少なくとも俺が近くにいる内は…絶対お前を守り抜く」


そしてサトシは先程とは打って変わった真剣な顔つきでセレナにそう告げた。


セレナ「サトシ……」


サトシ「じゃなきゃあいつに合わす顔がねえからな」


その時壁の一部が開くと共に高らかな声が響いた。



シンジ「ふん。何とも感動的なドラマだな。実に素晴らしいぞ」



首謀者のシンジが手を鳴らしながら複数の部下と共に姿を見せた。



サトシ「シンジ!!てめえ!!」


シンジ「男の方を抑えて連れて行け!!」


シンジの声で一斉に部下たちはサトシを取り押さえた。
抵抗を見せるものの多勢に無勢であっけなく捕らえられたサトシはそのまま裏の部屋へと連行されていってしまった。



596 名前:名無し 投稿日:2019/02/13 19:07 ID:VyBaV3lW
???「感動的だな、だが無意味だ。」
不意にこの言葉思い出した。支援
597 名前:名無し 投稿日:2019/02/16 23:13 ID:vNix0LJ2
支援!ゆっくりでも進めてくれてめちゃめちゃ嬉しいゾイ

598 名前:名無し 投稿日:2019/02/17 08:58 ID:3aCsuK8I
>>596
(^U^)
599 名前:たまご 投稿日:2019/02/18 05:13 ID:BMKxr2Cy
もう完結してると思てた。
600 名前:名無し 投稿日:2019/02/21 21:52 ID:yX4DmvJH
支援
601 名前:名無し 投稿日:2019/02/22 16:59 ID:WoZrIGTu
支援
602 名前:名無し 投稿日:2019/03/01 14:40 ID:r2VRiM0J
Come back Ichi !
603 名前:名無し 投稿日:2019/03/05 23:31 ID:SFL5xioC
支援
604 名前:名無し 投稿日:2019/03/07 05:45 ID:CJdoeqzA
支援
何年か前に読んでて、久々に思い出して初めから読んでたらまだ続いていたとは…
リアルタイムで読めて感動です、頑張ってください
605 名前:さんのー 投稿日:2019/03/13 09:04 ID:solfKpa2
支援
606 名前:名無し 投稿日:2019/03/15 17:08 ID:7MIgHEzh
支援
607 名前:名無し 投稿日:2019/03/16 15:21 ID:MXVefUHl
支援だ

更新楽しみにしてるぞイッチ
608 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/03/23 15:52 ID:HOO8p3yz
すみません、また長らく研修で県外へ…
そろそろ落ち着けるのでまた書きます。
生存報告です、亀更新申し訳ないです
609 名前:名無し 投稿日:2019/03/24 03:18 ID:wFVcmQXi
支援
610 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/03/25 17:08 ID:bk32ZBAY


サトシが数人に連れられて行った後、そのルームにはセレナとシンジの2人だけとなった。


セレナは怒りを全身に漂わせてシンジを睨みつけるが……シンジはそれを飲み込むかのようなオーラを出している。


セレナ「……追い詰めたわよ。さあ…諦めなさい!!」



そのオーラに飲まれそうになるのを必死に払うかのようにセレナはそうぶつけた。


シンジ「貴様らは似たような言葉しか言えんようだな?……それに真の正義はこの俺だ。」


シンジは笑みを浮かべてカツカツと歩きながら話し続ける。



シンジ「考えてみたらどうだ?……前ポケモン協会の創世をこの俺が受け継いでるだけだろ?となれば…正義は俺にあり。」


セレナ「……信じられない。最低よ…」


セレナはシンジの異常なまでの信仰心へ恐怖すら覚え始めた。



シンジ「全ては協会長の世を守る……それだけだ!!」


セレナ「……もう話しても無駄みたいね」


セレナが言い合えるやすぐ様シンジは腕時計を確認して呟く。


シンジ「そろそろか……」


そう呟いた直後、背後の壁がスーッと開き1人の男に連れられてサトシが佇んでいた。




611 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/03/25 17:13 ID:bk32ZBAY


セレナ「サトシ!!」


セレナは外傷などは見当たらないサトシに安堵して呼びかけるがまるで反応が無かった。


セレナ「さ、サトシ…?」


その様子を見たシンジは高笑いをしながら拍手をしだす。


殺風景な部屋へ手を打ち合わせる音だけが響いていた。


シンジ「ふふふ……ははは!!おい、実験は成功か?」


シンジが不気味な笑いを浮かべながらサトシの横に立っている研究員を思わせるマスクをかけた男が無言で頷く。


サトシ「う〜〜〜…!!!」


そしてサトシが口を開いた。
だがさっきまでのサトシではなかった。


目は虚ろで焦点が合わず、ただうめき声をあげながらフラフラっと千鳥足でゆっくりセレナへと近づいてきていた。



セレナ「な、何!?サトシ!どうなってるの!?」



さすがにその異常な様子にセレナは焦りを見せる。



612 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/03/25 17:19 ID:bk32ZBAY


シンジ「我らが今回開発実験を行なっていた薬品……誰がポケモンのみの効能と言った?」



シンジから発せられたその言葉でセレナは全てを察すると思わず口を抑える。


セレナ「ひどい…」



シンジ「貴様の目の前にいるのはサトシではない……破壊と悪に目覚めたバーサーカーだ!!」


そしてセレナはサトシの手に注射器が握られているのを確認した。



セレナ「ね、ねえ…サトシ……嘘でしょ…?」


セレナは必死に呼びかけることを続けるが虚しくもサトシへは届かない。



サトシ「あ〜〜……」


シンジ「サトシ、その女にも注射を打て。同じ世界へと引きずりこむんだ!!!」


シンジがセレナを指差して強く言い放つとサトシは不気味な声と共に注射器を振りかざした。



セレナ「……サトシ……ううん……私もそっちに……」


セレナも相手がサトシだからか、一筋の涙を流しながら状況を受け入れるかのように目を閉じた。



セレナ(さようなら……みんな)



そしてサトシの手は無情にも振り下ろされる。





613 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/03/25 17:25 ID:bk32ZBAY


セレナは視界が暗闇の中パリンっ!!というガラス音が響いたところで再び目を開けた。


足元には割れた注射器の破片が飛び散っていた。



シンジ「バカ!!貴様何をしてる!!」


シンジが慌てて背後から駆け寄りサトシの肩を掴みだす。


サトシ「目を覚ませシンジ!!!」


同時に振り向きながら回転力を利用してシンジを思い切り殴り飛ばす。


不意を突かれたシンジは思い切り後方へと倒れた。



シンジ「な…なにがどうなって……」


シンジは咳き込みながら必死に状況を整理しようと頭を抱える。


サトシはセレナへと詰め寄り口を開いた。



サトシ「言ったろ?……近くにいるうちはお前を守り抜くっ…てな?」



サトシはそう言うと笑みを見せてセレナの頭に手を置いた。


セレナ「サトシ……良かった……」


そしてサトシはマスクをかけた研究員の男へ親指を突き立てた。



シンジ「な、何が…」




614 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/03/25 17:32 ID:bk32ZBAY


研究員はサトシに同じポーズを返すとマスクと帽子を脱ぎ捨てた。


そのあらわになった顔にセレナは思わず笑みをこぼした。


セレナ「シトロン!!」



シトロン「間一髪でしたね。よくご無事でいてくれました。」


その正体はシトロンの変装だった。


サトシ「いや〜、イかれてる演技は流石にキツかったぜ……」



サトシは首を回しながらそう言うとシトロンは言い返す。



シトロン「あぁ、演技だったんですか。てっきり普段の仕草が現れたのかと思いましたよ。」



サトシ「てめ!!」



思わずはしゃぎ出す2人にセレナは割って入ると壁の向こうから皆も姿を見せた。



ティエルノ「良かったあ〜みんな!」


ティエルノも嬉しそうに駆け寄る。



デント「ふう…ギリギリのところだったね…デンジャラスなテイストだよ…」



デントはユリーカに支えられながら片足を引きずるが嬉しそうだ。



そして全員でついにシンジを取り囲む。


サトシ「さあシンジ!!投降の時がきたぜ!!」



サトシの声で皆は臨戦体制を取る。


シンジは立ち上がるが俯いたままだった。


皆は勝利を確信した。

615 名前:名無し 投稿日:2019/03/26 10:36 ID:XLFKgD92
支援
616 名前:名無し 投稿日:2019/03/26 15:47 ID:7WwP1LDp
支援
617 名前:名無し 投稿日:2019/03/26 23:09 ID:1Y2TCmAT
イッチさんありがとう
支援
618 名前:名無し 投稿日:2019/03/28 18:16 ID:s2nnjzgn
何時も楽しませてもらってます!ありがとうございます!支援
619 名前:さんのー 投稿日:2019/03/30 18:09 ID:q55TPMNW
支援
620 名前:名無し 投稿日:2019/03/31 09:19 ID:r5Z44ej2
支援
621 名前:名無し 投稿日:2019/04/01 17:11 ID:vUZDNYYT
支援!
622 名前:名無し 投稿日:2019/04/02 10:23 ID:IBBinkha
支援
623 名前:名無し 投稿日:2019/04/09 14:57 ID:0JAKXt76
支援
624 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/04/10 15:27 ID:6CZeaGmX

シンジ「…ばかな…裏の部屋には数人の予備隊を配置していたのだぞ!!手負いのお前らなんてどうってことないはずだ!!」


シンジが歯を噛み締めながらそう吐き捨てる。


それを聞いたシトロンがいきさつを口にした。


シトロン「簡単な事です。先回りしてその予備隊とやらを退かせました。……もうこんな状態ですからね。彼らの戦意を失くすのは容易でした。」


この話を聞く限り、やはり統率の無さが伺えた。


シンジ「誇り高き協会長の軍が…裏切りだと……許さぬ……許さぬぞ…」


シトロン「それでも諦めず向かって来た人もいました。ただ1人でしたが……今はちょっと眠ってもらってますがね」


そこまで話した所で後方から微かに保安官たちの声が届いて来ていた。


これでシンジ側はほぼほぼ制圧された事を意味していた。



625 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/04/10 15:36 ID:6CZeaGmX


シトロン「それと…やはりあなたでしたか……シンジ取締……まあ元ですが」


シトロンはしばらくシンジを見つめた後にそう口を開いた。


シンジ「貴様、なぜそれを…?」


シトロンの言葉を聞いてシンジは驚いた表情を見せていた。


シトロン「我が社のカロス開発グループは数々の事業に手を出していますからね。まあ私は電子開発部門ですが……」



サトシ「話がまだ読めないんだけど…」


シトロン「我がカロス開発グループは各地方に支社もあり沢山の子会社とも繋がりがあります。シンジは……製薬部門のシンオウ取締役でした」



驚きの事実に一同は顔を合わせる。



シトロン「あなたが今回使用した薬を極秘開発していたのが発覚し……解雇処分となった後は行方知れずでしたが……今回の件もしやと思いましたが、本当にあなただったとは…」


そう話すシトロンは少し悲しそうにしている。
その様子を見るとシンジはよほど優秀な人材だったのだろう。


シンジ「昔話は興味ないな……俺は振り返らない、前しか向かぬ!!そして壁が立ちはだかるならそれを壊して突き進むまで!!」


サトシ「シンジ諦めろ!!お前の負けだ!」


サトシは必死に呼びかけるが聞く耳すら持たない。


シンジ「これだから面白い!何があるか分からないから世の中面白いな!!……貴様らをここで地獄に突き落としてやる!!」





626 名前:名無し 投稿日:2019/04/10 20:22 ID:107CdYiH
支援
627 名前:名無し 投稿日:2019/04/11 21:01 ID:58gA7Jok
支援
628 名前:名前無し 投稿日:2019/04/16 13:37 ID:hiczhQoI
まさか続いてるとは思わなかった……
支援!!!
629 名前:名無し 投稿日:2019/04/27 07:56 ID:bOc2ogLd
支援
630 名前:名無し 投稿日:2019/05/04 12:47 ID:wWKl2WG0
最近調子どうでっか
631 名前:名無し 投稿日:2019/05/05 20:51 ID:GHOaUEHR
令和おめでとうございます。
元号変わっても、頑張れイッチさん!
632 名前:名無し 投稿日:2019/05/12 17:28 ID:W1oo79vR
最近更新ないから心配してます
元気ですか
633 名前:名無し 投稿日:2019/05/22 20:11 ID:XU94NQZ4
支援
634 名前:名無し 投稿日:2019/05/22 20:12 ID:XU94NQZ4
支援
635 名前:名無し 投稿日:2019/05/23 02:50 ID:d0PDy5HZ
支援
636 名前:名無し 投稿日:2019/06/01 01:42 ID:FQl9TH04
支援
637 名前:名無し 投稿日:2019/06/01 12:19 ID:Y0cWrLj1
支援
638 名前:名無し 投稿日:2019/06/01 19:37 ID:zpOCtPCJ
支援
639 名前:名無し 投稿日:2019/06/03 09:30 ID:J4QXWnLT
しえん
640 名前:名無し 投稿日:2019/06/07 10:45 ID:8ETDxe3T
ようやく追いつきました。おもしろいので支援します。続き期待してます
641 名前:名無し 投稿日:2019/06/09 20:11 ID:Dhu0xQPv
令和になってから更新ないよー
イッチ大丈夫??
642 名前:名無し 投稿日:2019/06/12 20:57 ID:V9KpZZRH
支援
643 名前:名無し 投稿日:2019/06/13 16:47 ID:HN1zjByF
支援
644 名前:名無し 投稿日:2019/06/15 10:23 ID:HOEAq6DN
イッチどうした?
もう2ヶ月も更新ないぞ?
645 名前:名無し 投稿日:2019/06/16 10:39 ID:nW9dApMa
気長に待ちましょう
支援
646 名前:名無し 投稿日:2019/06/17 04:39 ID:AWPOBCV0
支援
647 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/06/21 15:49 ID:Yicd0IRc
また長い間空けてしまい申し訳ありません、、
皆様には関係のない事ですが、勤め先で事故のような事があり急遽離れた県まで出張に出向いて更に激務でログインする気力さえ無くなるまで削られました…
今日戻ってきて休暇を頂いたのでまた再開させてください。
648 名前:名無し 投稿日:2019/06/22 18:20 ID:LG5gCrb0
支援
649 名前:名無し 投稿日:2019/06/24 22:03 ID:9UIoNmkW
支援!!まってたぜ!!
650 名前:名無し 投稿日:2019/06/26 00:27 ID:9YgJlsy7
支援せざるを得ない
651 名前:名無し 投稿日:2019/06/26 07:40 ID:u3Fx2llj
イッチさんおかえりなさい!
ゆっくり休んでください!
支援!!
652 名前:名無し 投稿日:2019/06/26 20:48 ID:RvIwJSUl
支援だ
653 名前:名無し 投稿日:2019/06/27 04:47 ID:amWALC5l
支援や
654 名前:名無し 投稿日:2019/07/01 23:04 ID:VC6WKKBE
しえん
655 名前:名無し 投稿日:2019/07/02 05:10 ID:SNe9EgpF
支援
656 名前:名無し 投稿日:2019/07/09 19:40 ID:WlLoAhya
支援
657 名前:名無し 投稿日:2019/07/10 20:55 ID:ED3ALJS8
ザシエン
658 名前:名無し 投稿日:2019/07/11 07:38 ID:TiDTtk7i
待ってたぞ
659 名前:名無し 投稿日:2019/07/13 21:33 ID:P9YyX9lz
ふう やっと追い付いた
660 名前:名無し 投稿日:2019/07/22 17:37 ID:PaYPRHRp
がんば
661 名前:名無し 投稿日:2019/07/23 08:58 ID:9klJrOHU
久しぶりに来てみたら、まだ続いてたんか。
ビックリしてるが、完結まで頑張ってクレメンス。
662 名前:名無し 投稿日:2019/07/25 05:46 ID:KdAwkzb2
支援
663 名前:名無し 投稿日:2019/07/25 19:14 ID:z3sbJjc6
おうえんしま〜ス
664 名前:名無し 投稿日:2019/07/26 23:30 ID:9078kbXx
しえゆ
665 名前:名無し 投稿日:2019/07/27 19:52 ID:xtKrhfpW
支援支援支援
666 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/08/03 17:16 ID:2jZ0VxfP

シンジは不敵な笑みを浮かべるとモンスターボールを取り出しポケモンを繰り出した。


ボールからはムックルが飛び出して来るが現況を飲み込めず、首を傾げていた。


シンジ「メインデニッシュではないが…ここでの使用はこいつが適任だろう」


そうするや否やシンジは隠し持っていたもう一つの注射器を取り出す。


サトシたちは慌てて飛びつこうとするが、距離的な問題もあり注射器がムックルに刺さるスピードの方がどうしても早かった。


デント「ま、まだ持っていたのか!」


シトロン「それも…ポケモンとセットで…単純な見落としをしていました…!」


サトシ側に動揺する隙もなくムックルは身体中を「バキバキ」という思わず耳を塞ぎたくなるような音を立てて巨大化し、変形を遂げていった。



シンジ「ふはは!良いぞ!より強力な改良の成果が出たな!」



667 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/08/03 17:23 ID:2jZ0VxfP


ムックル「グルルルル……」


ついに変貌を遂げたムックルは数倍の身体を持ち、筋肉量も尋常ではない程増加していた。
そして巨大な刃物を連想させるクチバシ……その先からは唾液か薬液かは分からない液体がダラリと垂れ流している。


その姿は既にポケモンではない。


強いて名を付けるとしたら「怪鳥」が正しいであろう。



サトシ「なんて事をしやがるシンジ!」


サトシは怒りを露わにしてシンジへと怒鳴りつける。


シンジ「ムックル!この小うるさい馬鹿どもを片付けろ!!」


ムックルは一度シンジをギロリと睨むがサトシに向かって右翼を軽く一振りをする。


「ブオオオオ!」という音とともに耐え難い突風が発生してサトシを吹き飛ばした。



サトシ「いててて……」


皆はサトシへと駆け寄る。


セレナ「サトシ大丈夫!?」


サトシ「ああ……でもあの軽い一振りでこれかよ!?」


シトロン「はい……本気出されたら命が危ない…」、


668 名前:名無し 投稿日:2019/08/05 16:35 ID:ZENma4ns
支援
669 名前:名無し 投稿日:2019/08/06 14:20 ID:4o8CNOvr
支援
670 名前:名無し 投稿日:2019/08/10 20:28 ID:KZCrbUOo

支援
支援!
支援!!
支援!
支援
671 名前:Carbon 投稿日:2019/08/15 17:28 ID:LMky2vu0
1週間前見つけてトータル4時間でここまできました
17年のラスト泣いた
支援です
672 名前:名無し 投稿日:2019/08/21 00:19 ID:tTZVljQx
支援!支援!支援!キヨウカイチョウハオトモダチ!!
673 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/08/21 15:58 ID:vR4zUDLd


シンジ「素晴らしいぞ……よしムックル残る全員を蹴散らしてやれ!!」


シンジはサトシらを指差すと高らかにそう指示を出した。


サトシ「やばいな……ピンチだぜ…」


そのムックルの脅威を目の当たりにしたサトシらは力なくそう漏らす。


正に万事休す状態であった。


シンジ「うおっ!?」


そう思っていた矢先なんと吹き飛んだのはシンジの方で、後方の壁に強く激突していた。


シンジ「な……なぜ……」


シンジはヨロヨロっと立ち上がりそう口にする。
並みの人間なら失神してもおかしくないぶつかり方だった。
立ち上がるのは流石と言ったところか。



そして1人の研究員姿の男性がシンジに駆け寄る。


研究員「申し上げます!!やはりあの薬はまだ未完成です……!!恐るべき破壊兵器と化す代償に理性を完全に失っています!!」



シンジ「……ばかな……」



ムックルへ投与された薬品はまだ試作品の段階であった。
実験以外では使ってならない事をシンジも承知の上であったものの、追い込まれた末の苦肉の策だったのだ。






674 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/08/21 16:11 ID:vR4zUDLd


だがここまで追い詰められたシンジには関係のない話に過ぎなかった。


シンジ「つまり見境なく破壊の限りを続ける兵器か……それはそれで悪くないな……」



シンジはそう口にすると、口角をあげて不敵な笑みを見せた。



ムックル「グオオオオ!!」



ムックルはその凶悪な翼を広げると一気に滑空して壁を破壊しながら出口向けて羽ばたいた。


それを見計らってか、シンジはおぼつかない足取りでサトシたちの視界から消えようとしていた。



シトロン「深刻な事態になりました!!向こうには多数の人が!!」



これだけの保安部隊と組織の構成員が集まっていれば犠牲者が出てもおかしくはない。



サトシ「シトロン!!みんなを連れて地上に戻れ!!」



サトシは状況を察してそう声を張り上げる。


セレナ「そんな!サトシも一緒にいかないと!!」


サトシ「大丈夫だ、すぐ戻る!!もう敵もいないだろう……シンジを連れて後を追う!」



サトシはまっすぐとセレナを見つめるがセレナはどうして良いか分からない。そんな表情だ。



サトシ「シトロン……バトンタッチだ後は任せたぜ……セレナを…守ってくれ!!」



サトシはそう言い残すとセレナに背を向けて逃げるシンジへ向かって一直線に駆け出した。


セレナ「さと……」


セレナは言いかけて手を伸ばすがサトシはどんどん離れていく。


これで3人を巡る念は解消された。
約束通り…20年という歳月がかかってしまったが、今全てに決着がついた。



シトロン「セレナ……行きましょう!!託された想いを紡いでみせます…!!」


バトンをしっかりと受け取ったシトロンは迷いのない顔つきでセレナを見つめると、セレナは頷いて全員で脱出を開始した。





675 名前:名無し 投稿日:2019/08/22 05:35 ID:kAiUlUmU
支援 続きが楽しみ
676 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/08/22 19:44 ID:Z1sZHvOF


シンジ「くそっ……こんなはずでは……」


冷たいコンクリート性の通路にはシンジの苦悶の声だけが静かに響く。


先ほど負傷した右足を引きずりながら一歩、また一歩と遠ざかる。



シンジ「はあっ…はあっ……脱出通路までもう少し……切り抜ければ……再起も図れる…!!」



シンジはまだ諦めていなかった。
強い意志を折る事なく再起へ向けてこの極秘の通路をただ1人真っ直ぐ進んでいた。



サトシ「1人で逃げ出そうなんてやっぱりボスとしてまだまだだぜ!!」


その時、シンジの後方からサトシの声が聞こえる。
舌打ちをしながら振り向くと案の定サトシが腕を組んでシンジに視線を向けていた。



シンジ「クッ……!!」



振り向きざまに見えたのは自らが歩いてきた血痕が目に入る。
夢中で気づかなかったが右足からは血液が滴り落ちていた。


無意識に自分の足跡を残してしまったのだ。
これでサトシは容易にシンジを見つけ出すことができたのである。





677 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/08/22 19:52 ID:Z1sZHvOF


サトシ「俺の知ってるボスはな、どんなに追い込まれても決して1人で逃げないぜ?むしろ自分を犠牲にしてでも仲間を守るんだ」



サトシは得意げにシンジに向けそう言う。


シンジ「仲間……?あんな裏切りをしたのが仲間だと?笑わせるな」



シンジは苦しそうに呼吸を乱しながら必死に言い返す。


サトシ「どのみちその体じゃ逃げ切れないぜ、ここまでだ!……罪を償え!!」



サトシは懇願の意を含めてそう返す。
かつての好敵手の無様な姿をこれ以上見たくは無かった。


シンジ「黙れ……ムックルの他にポケモンを連れていて正解だったな……」



シンジはそう呟くとポケットから1つのモンスターボールを取り出す。



サトシ「そうこなくちゃなシンジ。ポケモンマスターを目指していた者同士、蹴りをつけるにはこれしかねえ!!」



サトシはある意味で嬉しそうにボールを構える。


サトシが無警戒でバトルを仕掛けるのは理由があった。
仮にシンジが薬品をまだ所持していても先ほどのムックルの様子を見て使おうとは思わないのだ。


使ってしまえば自分も死ぬ可能性が高いからだ。


あくまでシンジは生きて脱出するのが先決、薬品を使うとは到底思えないのだ。



678 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/08/22 20:11 ID:Z1sZHvOF


シンジが投げたボールからはエレキブルが軽快に飛び出す。


エレキブル「ブルゥゥゥ!!!」


かつての協会長ことシゲルも愛していたポケモンだった。
まさに意志を継ぐと言わんばかりの勇猛な立ち振る舞いだった。



サトシ「電気には電気!!ピカチュウいけ!」


サトシはボールからピカチュウを繰り出す。
親に似てボール嫌いのピカチュウは久々の登場で嬉しそうに電流を纏い、エレキブルを威嚇し出す。


シンジ「貴様らをここで葬ってやろう……エレキブル!!かみなりパンチだ!!」



エレキブル「ブルァァ!!」



エレキブルは鈍足に見えつつもピカチュウも戸惑うスピードで一気に詰め寄り閃光を発した拳を一気に繰り出す。



サトシ「ピカチュウ電光石火でかわせ!!」


サトシの指示でピカチュウは際どいタイミングで横にシュッと移動して事なきを得る。



シンジ「今だ!止まったタイミングで10万ボルト!!」



かわした直後、つまりかわす動作自体ポケモンにとって冷や汗モノで多少の焦りもある。
そこを狙っていたのか静止を見せた瞬間に待っていたかのようにエレキブルは電撃を発した。


その電撃は比較的に近距離でピカチュウに向けてはなたれた。



サトシ「焦るな!!こっちも10万ボルトで相殺するんだ!!」



ピカチュウ「ピーカ……ヂュゥゥ!!!」



これも手前まで迫ってきた段階での迎撃だ。
サトシの思惑通りにピカチュウの電撃がぶつかりお互いの電撃がかき消された。


そしてピカチュウは素早く下がり距離を取る。


サトシ「流石だな……あのタイミングで来るとはな……」


サトシは「フー!」と息を吐きながらそう言う。


やはりシンジもただの元トレーナーというわけではなく、かなり上級者だ。


それにエレキブルもよく鍛えられてるようだ。








679 名前:名無し 投稿日:2019/08/23 17:33 ID:fhCJfP6k
支援
680 名前:在宅 投稿日:2019/08/25 16:25 ID:2Cu8jqXa
支援
681 名前:名無し 投稿日:2019/08/29 22:50 ID:nPVe1Wmf
支援
682 名前:名無し 投稿日:2019/08/30 16:16 ID:9UM3Rxw7
支・援
683 名前:金の玉おかま 投稿日:2019/08/30 20:32 ID:Kc7hlcxm
追いつきました。
イッチさん頑張ってください!


支♡援
684 名前:名無し 投稿日:2019/09/05 09:12 ID:OeWZncqG
昨日からイッキ見で追いついた!
待ってるぜー!
685 名前:名無し 投稿日:2019/09/05 21:17 ID:y81Aocs9
やっと追い付いた
686 名前:名無し 投稿日:2019/09/06 22:51 ID:kgHNrpe0
支援!!
2年前にこのシリーズを初めて知って、追いつきました!
687 名前:GHZ_1024 投稿日:2019/09/07 20:12 ID:2HykrORu
支援
688 名前:名無し 投稿日:2019/09/15 21:30 ID:3b8AdKOS
支援!

サトシ優勝やな。
我以外で
次シリーズヒカリ復帰期待しとるやつおる?
689 名前:名無し 投稿日:2019/09/16 03:05 ID:y6kbVKrl
久々に来たらまだ続いていたとは思わんかったわ
相変わらずのクオリティマジ映画化して欲しい
690 名前:名無し 投稿日:2019/09/16 17:15 ID:N5Ov1D3e
続き期待しとるで
691 名前:ジョー 投稿日:2019/09/21 10:23 ID:TVl4fYK7
お久しぶりです

ss難しいですよね。私もあまり更新できていませんがイッチ先生の作品で勉強+支援させていただきます
692 名前:名無し 投稿日:2019/09/23 15:29 ID:CZVXHTCt
>>688
はーい( ´ ▽ ` )ノ
693 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/09/23 16:51 ID:j0Vgzyf4


サトシ(冷静に考えても火力自体はあちらの方が上だ……ガツガツ攻めても墓穴を掘るだけだ……)



唯一ピカチュウが優っているステータスはせいぜい素早さとテクニックくらいだろう。



シンジ「何をブツブツ言っている!!エレキブル、持ち前のパワーでそんなネズミなど粉砕してしまえ!!」



シンジの声を聞くとエレキブルは尻尾にパワーを込めるとその尻尾ら輝き出し、そのままピカチュウに畳み掛ける。


高威力のメインウエポンのアイアンテールだ。


サトシ「落ち着けピカチュウ。よく見て避けるんだ!!」


ピカチュウは焦りつつもサトシの言葉通り寸前で避ける事を繰り返す。


空振りとなる旅にコンクリート製の足場は粉砕されていく。


サトシ「いまだ!かわしたところで電光石火!!」



ピカチュウはエレキブルが地面を叩きつけたタイミングで側面から電光石火の如く体当たりを繰り出す。



まともに当たったはずだが、エレキブルは体制をたしょう崩しすぐに持ち直す。



スピードに全てを注ぐ電光石火ではさすがに1発では沈まない。



シンジ「おっと……ちょこまかと小癪だな。だがそんな技ではいつまで経っても倒せないぞ!!」




694 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/09/23 16:58 ID:j0Vgzyf4


サトシ「だが大技の連打で確実にスピードは落ちてるぜシンジ!!」


サトシの言う通り、確かにエレキブルの繰り出すスピードは僅かずつ落ちてきている。



サトシ「ピカチュウもう一発電光石火を決めろ!」



更に数発かわした所でピカチュウは高速でエレキブルに突撃をする。



シンジ「バカめ!!それを待っていた!かみなりパンチ!!」



サトシ「なに!?しまった!」



ピカチュウが来るのを待ってましたと言わんばかりに見事なタイミングでエレキブルの拳はピカチュウの体を捉えた。



ピカチュウ「ピッガァ!!」



カウンターの形になり受けてしまいピカチュウは派手に吹っ飛ぶ。



サトシ「ピカチュウ、すぐに起き上がって10万ボルトだ!」



ピカチュウが倒れると同時にエレキブルは一気に距離を詰めてアイアンテールでとどめを刺そうと宙に飛んだところで、ピカチュウは苦し紛れに10万ボルトを繰り出した。


放たれた電撃は何とか命中しエレキブルも距離を取る。


タメ無しで打ったその電源は本来の威力が出るはずもなくエレキブルはピンピンしている。



695 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/09/23 17:05 ID:j0Vgzyf4


ピカチュウは息を切らし足元も、ややふらつきだしている。
残り体力は半分より下回ったか。



シンジ「あそこでも技を放つとはな、ただのポケモンじゃない事は認めてやろう。……だが俺には勝てん!!」



サトシ「ピカチュウすまん……一旦距離をとれ!離れさえすればお前の方がスピードは上だ!」



ピカチュウは従い、バックステップを取って距離を離す。
そして息を整え出した。



サトシ(うーん……単純な接近も厳しいし…隙をつく戦法も一度きり……手強いな……)



サトシは冷静に辺りを見渡し、何かに気付いたようにピカチュウに指示をする。



サトシ「10万ボルト!!打ちまくれ!」



ピカチュウは離れた位置から10万ボルトを連打する。だが流石にこの距離でワンパターンの攻撃ではまともにエレキブルには当たらずジワジワと距離を詰められてきていた。



シンジ「はあ……もっとやれると期待してたんだが……最後っ屁の電撃とは心底ガッカリだ」









696 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/09/23 17:27 ID:j0Vgzyf4


その頃、保安部のリーダー役でもあるショータはこのアジトに踏み込み待ち伏せをしていた。


ショータ「こちら内部より外部へ連絡。現在敵組織のアジトと思われる場所へ多数の保安官と共に潜入中……先程6名を救出。残り一般人一名と敵の主犯格が1人奥に残っている模様」



ショータは外部へと無線で連絡を入れると自身の手帳を開き書き記していた。



ショータ「シトロン達は脱出成功したか……後少しか……」



呟くショータの周りには次々と保安部に取り押さえられ出口へと連行されていく構成員が次々と横切っていく。


この事件ももはや風前のともし火である。



ショータ「お、あれが例の改造ポケモンか……」



ショータが見る先には例のムックルが一歩ずつこちらに近づいている。



ショータ「さーて……経験値稼がせていただきますよー……構え!!!」



ショータの声で1人の保安官が銃のような物を構える。


ショータ「通じるか分からないけど、一応呼びかけますか……えーと、ムックル!!大人しく動きをやめなさい!!さもなくばこちらも強攻策を取ります!!」



ショータは声を高めてそう告げるが、やはりムックルには通じず歩みを進めていた。



ショータ「麻酔銃……撃て!!」



その指示に保安官が引き金を引くと銃は「プシュッ」という音と共に麻酔針を放った。


間違いなくムックルに命中するが、ムックルは顔色ひとつ変えずにこちらへ向かって来る。






697 名前:ジョー 投稿日:2019/09/23 17:58 ID:6rKOd0NS
シンジ、改心して生き残ることを願うばかりです

支援です!
698 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/09/23 19:01 ID:i5ce6soY


ショータ「時間差か……?それとも……もう一発撃て!!」



今一度ムックルに麻酔が放たれるが先程と同じで全く通用していない様子だ。



ショータ「ばかな!!」



そしてついに痺れを切らしたムックルは翼を広げ猛スピードで向かい出す。



ショータ「やばいな……この際仕方ない!!全員撃て!!」



ショータの後ろに控えてた5名の保安官が一斉に麻酔を撃ち、それもあらゆる部位に命中するがムックルは止まらない。



保安官「だ、だめです!このままでは20秒ほどで追いつかれます!!」



ショータ「く……やむを得ない!!撤退だ!全員出口に急げ!!」



その声に皆は一斉に逃げ惑う。
保安ポケモンも技を繰り出して何とか足止めを試みる。



ショータは駆けながら口を漏らす。



ショータ「馬鹿な……対大型ポケモンの麻酔だぞ……バンギラスだって一発で沈むのだぞ…」



699 名前:名無し 投稿日:2019/09/25 16:13 ID:WjDTPvps
大支援させていただきますンゴ
700 名前:名無し 投稿日:2019/10/04 22:10 ID:91piu53a
支援
701 名前:ねこやま 投稿日:2019/10/05 23:30 ID:csDyGWbI
まだ続いてて感激!!応援してます!
702 名前:名無し 投稿日:2019/10/06 06:56 ID:tKjMOoDP
支援
703 名前:名無し 投稿日:2019/10/06 16:20 ID:ud368lzF
追い付いた!
支援
704 名前:職無し 投稿日:2019/10/09 21:44 ID:rEGos2I7
追いついたぜ

支援
705 名前:名無し 投稿日:2019/10/13 06:22 ID:qrks8Tvu
追いついた〜
支援!
706 名前:名無し 投稿日:2019/10/14 08:57 ID:6g1IoorM
支援

すぐ続きを投稿できなくても、先の台風があったからイッチさんの安否を確認したい……
大丈夫でしたか?
707 名前:名無し 投稿日:2019/10/21 01:50 ID:79qzJCAN
やっと追いつきました!
ゆっくりでもいいから続き待ってます
708 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/10/28 17:07 ID:3OsSy4jS

お久しぶりです、あの台風や連週の大雨によりそれなりの被害を受けてバタバタしていました…
709 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/10/28 17:20 ID:3OsSy4jS


ピカチュウ「ピカっ……」


ピカチュウは振り絞って電撃を放とうとするな「バチッ」と音を発しただけだ不発に終わってしまった。


先程よりも明らかに呼吸も乱れている。
後は時間の問題だ。


シンジ「ははは!見苦しい足掻きもついに自滅で終わったな!!……これでお前も終わりだサトシ!」



シンジは高らかに笑うとエレキブルに指示を出す。



シンジ「フルパワーでアイアンテールを打ち込んでやれ!!遠慮するな!」


シンジの声を聞くとエレキブルの尾が発光しピカチュウ目掛けて飛び立ったーーー


それを見てサトシは一瞬笑みを見せるとすぐにピカチュウに声をかける。


サトシ「ピカチュウ!こっちもアイアンテールで迎え撃ってやれ!!」


ピカチュウも意地で踏ん張り、力を込めて舞い上がった。



シンジ(……体格もパワーも差は歴然のはずだ、なのになんだこの胸騒ぎは……さっきの奴の顔…まるであの時の……!!)






710 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/10/28 17:34 ID:3OsSy4jS


今まさにピカチュウがエレキブルと刺し違えようとするその時、サトシが再び声を荒げた。



サトシ「ピカチュウ!エレキブルを通り越して天井に打ち込め!!!」


ピカチュウはそれを聞いた瞬間、持ち前の素早さを活かしてスッとエレキブルを通り越す。


シンジ「なぜ天井に……!?まさか!!」



シンジが何かに気付いて上を見上げると、先程ピカチュウが打ちまくった電撃のせいで天井の至る所がボロボロに傷んでいた。


……今にも崩壊しそうな様子だ。


シンジ「エレキブル!!ダメだよせ!!…遅かったか!」



シンジが気付いた時には既に手遅れだ、渾身の力で振り込んだそのアイアンテールは思い切りの空振りに終わり虚しくも体制を崩して落下していくエレキブルの姿を見る事しか出来ずにいた。



ピカチュウが天井に一撃を加えると、サトシの思惑通り激しく崩壊して建材などが降り注いだ。


サトシ「おっと!」


シンジ「クソが!!」



二人は横っ飛びして何とか巻き込まれる事を回避していくなか、エレキブルの苦しむ声だけが聞こえた。




711 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/10/28 17:43 ID:3OsSy4jS


埋め尽くされたガレキからやっとの思いでエレキブルが這い上がったと同時に、ピカチュウの攻撃が炸裂する。


サトシ「ピカチュウとどめだ!!ボルテッカー!」



ピカチュウは激しく電撃を身に纏うと天井から落下の勢いを付けてエレキブル目掛けて突進する。


必死に這い上がったエレキブルには既に成す術はなかった。


ドォォォォン



という音が鳴り響くと再び辺りには埃や煙が一気に散らばる。



サトシとシンジは目を覆い、視界が効いてきた頃目にした光景はホッとしながら毛づくろいをするピカチュウと気を失いながら仰向けに倒れるエレキブルの姿だった。


サトシ「俺たちの勝ちだシンジ!あーいうやり方もあるんだぜ!」



いつの日かヒカリも言っていたが、今のサトシはまさに「非公式試合最強」だった。


シンジ「……借りは返せなかったか…だが……俺にはまだ協会長の想いが残っている!!」



シンジはサトシとの距離があるのを確認して、流血する足を必死に引きずって出口めがけて走りだした。



シンジ(俺さえ出れば外からのロックで二度と開かなくできる……!!間に合え!!)



サトシ「ピカチュウあれを使え!」



712 名前:名無し 投稿日:2019/10/29 17:43 ID:W68lT2Cl
支援
713 名前:名無し 投稿日:2019/11/04 15:16 ID:eDqvpG4m
支援
714 名前:名無し 投稿日:2019/11/05 22:48 ID:qlbZrcGW
支援
715 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/07 17:48 ID:XwOoRYgH


ピカチュウはサトシの声を聞くと持たせていた木の実を取り出し、かじる。


すると先程までグッタリしていたピカチュウだが僅かながら体力を取り戻してシンジ目掛けて走り出した。


すると再び電流を纏いながらシンジを抜くとドアの脇目掛けて衝突した。



シンジ「なっ!!……そんなばかな!!」


シンジはピカチュウが激突した壁へたどり着くと取り乱し出す。



そこにあるのはドアのセキュリティシステムのモニターが付いていたが、見るも無残な姿に変わり果てて白煙を上げていた。


サトシ「へへ!!これでお前はここからは脱出不可能ってわけだな!」



サトシの声を無視してシンジは必死にモニター操作を試みるが、うんともすんとも言わない。



シンジ「なんて事だ……貴様!!」



シンジはサトシに詰め寄り胸ぐらを掴む。


サトシ「何慌ててんだよ!ボスたる者がそんなに焦っちゃだめだろ!」



シンジ「うるさい!!もう出口はないのだぞ!!……もう終わりか……」




716 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/07 17:57 ID:XwOoRYgH


サトシ「馬鹿か?出口はあるだろ?」


そう言いつつサトシは正面の出口を指差す。


シンジ「この野郎!!あんなバケモンがいるとこに行けるか!!」



サトシ「そんなこと言うお前はバカモンだ!!責任は取らせるぞ!!」



サトシは強く言う。


シンジ「もういい……」


シンジは上を仰ぎながらそう漏らす。


サトシ「は?」


シンジ「……出口へたどり着いても待ってるのは逮捕だ……それにこの足ではまともに避けながら逃げ出す自信がない。俺はここに残りあのバケモノの気を引きながら運命を共にする。……早く俺の前から消えやがれ!」


シンジのその言葉を聞くとサトシは深い溜息をついてポケットをまさぐりながらシンジへ近づく。



シンジ「なんだ?俺にとどめを刺すか?……いっそここで殺されてもいいな。」



そしてサトシはポケットから手を出してシンジへある物を振りかざした。





717 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/07 18:04 ID:XwOoRYgH


すると辺りにガチャンという金属音が響きシンジが手に違和感を覚える。
そして自身の右手を見ると、なんと手錠によってサトシの左手と繋がれていた。


シンジ「何の真似だ!?」


これには流石のシンジにも想定外だったようだ。



サトシ「こうすればお前と俺は運命を共にする事になる。お前には生きて脱出し、罪を償ってもらう。」



シンジ「バカめ。できるものならやってみろ、2人揃って奴に殺されるのがオチだ。」



サトシ「良いから付いて来い、これ以上の長居はまずい!」



サトシが腕をグイッと払うと仕方なくシンジも歩み出す。


シンジ「くっ…これ以上のスピードで走るのは無理だ…!!」



シンジの足は徐々に限界を迎えてきている。
早く脱出しないと文字通り共倒れとなる。



サトシ「さて勢いでやっちまったが……秘策はねえぞ。お前のキレる頭で逃げながら考えてくれ」



シンジ「ふん……見つからないように進むしかないだろうな」



サトシ「そんな事百も承知だ!!なんか他に仕掛けとかないのかよ!」


シンジ「ないな。そもそもこのアジトを発見されない前提で作ってるため内部のセキュリティなどは大したことない。」



サトシ「……お前やっぱ向いてねぇぞ……」





718 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/09 17:47 ID:DNaWCMCx


サトシがシンジと共に脱出を決め込んだのと同時刻、アジト外でも動きがあった。


タケシ「カントー地方統括、タケシただいま到着しました!」


タケシは周りを包囲している保安部隊及び指揮を取っているショータへ敬礼をする。


ショータ「タケシさん!」


タケシ「して現況は!?」


タケシは焦ってショータへ質問する。


ショータ「現在、組織構成員は全員確保。一般人数名救助!!……組織リーダーともう1人が…」



タケシ「……それがサトシなんだな?」


タケシは言われる前に察したようだ。


ショータ「はい、それにまずいことにリーダーがポケモンに違法薬を投与し被害ポケモンが自我を失い凶暴化してます。……先程麻酔を試みましたが全て失敗で……現在も多数のポケモンで応戦してますが終始劣勢。時間の問題です」



ショータは悔しそうに拳を握りながらタケシにそう告げる。



ショータ「幸い敵ポケモンは出口を認識しておらず、中で暴れ狂ってるだけなのでそこが救いです」



現時点でアジトを飛び出し周辺の住民へ被害が出る確率は低い。



タケシ「……うーむ、しかしとんでもない事になったな、今は無事を祈るしかないか……ヒカリ。」













719 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/09 17:52 ID:DNaWCMCx


ヒカリ「ええ……心配だけど…不思議とサトシなら何かを起こしてくれるような、そんな予感しかしないの」


ヒカリは強い眼差しを施設入り口へと向けながらそう言う。


ショータ「ご家族ですね……今回は非常に危険な状態です。……なんせ敵リーダーと凶悪ポケモンと取り残されてるわけですから。それに地中にある施設の老朽化とポケモンが暴れた反動でどんどん崩壊してます。脱出が遅れると生き埋めの可能性が……」



ヒカリ「そんな……」


タケシ「……この規模で地中に埋まってしまっては救助はまず無理だろう…どうか生きて帰ってきてくれ……サトシ!!」



ショータ「……我々も全力を尽くします。あのポケモンさえ止まれれば……!!」



ヒカリ「大丈夫、私信じてるから!!」








720 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/09 17:58 ID:DNaWCMCx


ーーーーその頃カントーでは



コサンジ「……おいコジロウ……サトシやばくねえか!?」



コサンジはコジロウ宅でテレビを見て慌ててそう言う。



コジロウ「……サトシなら大丈夫だ」



コジロウも多少の影は見せつつも平静でそう返した。


コサンジ「いや、今回ばっかりは大ピンチだぜ…」


コジロウ「俺だって協会からのストップさえなけりゃすぐに駆けつけるさ……それにコサンジ考えてみろって」



コジロウはついに笑みを見せながらコサンジへと続ける。


コジロウ「お前がいま拳銃を持っていて目の前にサトシがいるとするだろ?


コサンジ「う、うむ……」


コジロウ「そいつを遠慮なくサトシにぶっ放したら……あいつ死ぬと思うか?」



コジロウはタバコの煙を大きく吸い込みながらそう問いかけた。



コサンジ「……いや、普通に起き上がって何事も無いかのように俺をボコって捕まえそうだな」



コジロウ「な?あいつは……そう言う奴だ、殺そうとしても殺さねえよ…!!」



コサンジ「……俺が悪かった。それもそうだよな」



二人はただ見守るしか出来ないやるせなさを押し殺してそう信じていた。




721 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/09 18:06 ID:DNaWCMCx


サトシ「シンジゆっくりでいいから歩けよ!」



サトシはシンジに肩を貸しながら、周りを警戒しながらそう言う。


シンジ「貴様に言われるまでもない……」


シンジはいつものようにそう言うが、苦痛を訴える顔を向けていた。
確実にダメージは蓄積されている。



サトシ(まずいな……シンジはこんな状態だし手で繋がってる、こんな時にムックルと出くわしたら終わりだな)



その時、轟音とともに大量の土砂と岩石が降り注ぐ。



サトシ「……うっ…生きてるか……シンジ?」


シンジ「……なんとかな」



サトシは危機を察知して瞬時にシンジごと横に飛び事なきを得た。


この施設自体、限界に近づいていた。


シンジ「……ここは思ったより衝撃に弱い。いつ崩れてもおかしくない状態だな…」



サトシ「……とにかく諦めない!!…崩れる前に行くぞ!!」




722 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/09 18:18 ID:DNaWCMCx

それから数分出口を目指し続けた結果なんとか本アジト外には脱出成功、地下街を突き進んでいたが現実は厳しかった。



サトシ「……くそっ…こんな時に……!!」



サトシとシンジはとっさに建物の物陰に身を潜めた。そしてその目線の先には……あのムックルがいたのである。


どうやら保安部隊は敗走してしまったらしい。


サトシ「おいどうするシンジ……ポケモン出すか?」


サトシは出来る限りの小さい声でシンジへと問いかける。


シンジ「……無理だろう、エレキブルもピカチュウもほぼ瀕死に近い……体力が満タンでも奴と戦うのは無理だ」



サトシ「……まだやつはこっちに気付いてない。……その先にどうにか策を練るぞ!」



シンジ「……俺の足がこんな状態で貴様も繋がれてるせいで不自由だ…見つからずに進むしかあるまい」



サトシ「そうは言っても……こんな物陰ではいつ見つかるか……」



ムックルもサトシの気配を感じたのか、先ほどより挙動がおかしく辺りを見回していた。


サトシ「もう持ちそうにない……取り敢えずこの建物に入ってみるか?」


シンジ「……それが賢明な判断だな。ちょうど奴の死角に裏口がある」


シンジが指差す方には確かに裏口の扉もあり、施錠している様子はない。





723 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/09 18:27 ID:DNaWCMCx


なんとか二人はムックルの目を盗み屋内へ入ることに成功した。


その建物はどうやら小規模なドラッグストアと雑貨屋が入った建物のようだ。


サトシ「こいつは運がいいぜ、何か使える物があれば良いが……」



二人は辺りを散策して探し出す。


シンジ「これが何かに使えるかもな」


シンジが棚に手を伸ばした物は香水だった。
それも若者が使うようなありふれたものだ。


シンジ「…以前の実験では、薬を投与したポケモンは視力をほぼ失う代わりに嗅覚、聴力が数倍に跳ね上がってる……」



サトシ「つまり、匂いが強い物でかき乱せるかもしれないってか?」



シンジ「……あのムックルがどうかは知らんが、賭けるしかないだろう」


サトシ「つまり俺らが通って来たルート、その周辺に香水を吹きかければ匂いは消せる!」


シンジ「決して香水が俺らにかからないようにしないとならないが…」


サトシ「よし、一か八か……シンジ、生き埋めになる前に逃げるぞ!!」



724 名前:名無し 投稿日:2019/11/10 13:50 ID:1EJLFn73
支援
725 名前:名無し 投稿日:2019/11/10 20:18 ID:7rvuIjNA
支援
726 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/11 16:11 ID:LHVKjRmo

シンジ「いや、もう数分待て。ある細工をする。」



シンジはそう言い次々と薬品やその他日用品を取り出し片手で器用に作業をする。


無知なサトシが見ても何が何だか分からないため黙っていることにしたようだ。



シンジ「……終わりだ、いくぞ」


サトシ「お、おう!」


あれだけ複雑な作業をものの数分、それに片手でこなすシンジは流石だった。
道を誤らなければ立派な研究者にだってなれただろう。


2人は飛び出すと音と気配を察してか、ムックルは案の定こちら目掛けてくる。


サトシ「くらえ!!」


サトシがスプレー式の香水を辺りに振りまき、瞬時にその場を離れる。


計算通りにムックルがその匂いを察知したようで多少混乱した様子だ。



シンジ「……やはりか、これで使い物になるか」


たがムックルも簡単には突破させるわけもなくすぐに追いついては香水、というのを何度か繰り返す。



もちろんすぐに香水は底を尽きてしまった。


サトシ「くそ!!そう簡単にはいかなかったか!」


サトシは苛立ちを露わにして空ビンをムックルに投げつけるが、虚しく割れる音が響くのみだった。





727 名前:名無し 投稿日:2019/11/11 19:52 ID:i6uPiMHd
ついに追いついた!支援
728 名前:(*_*) 投稿日:2019/11/11 20:01 ID:jEisQOVF
更新されてる‼️キョダイ支援‼️
729 名前:名無し 投稿日:2019/11/13 19:46 ID:Fi7eOcXS
超支援
730 名前:名無し 投稿日:2019/11/14 16:56 ID:73lQRvqa
支援
731 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/19 16:21 ID:IYfOPsXe


シンジ「仕方ないな、最終手段を使うしかないな……」



シンジは少し考えてからサトシにそう告げた。


サトシ「最終手段って……何だよ?」


シンジ「説明してる暇はない。俺が合図を出したらお前は真っ直ぐムックルに向かって走れ!」



サトシは予想の遥か斜め上の答えを受けて素直に頷けなかった。



サトシ「この状況でそんなの信じられるか!!とにかく逃げるぞ!!」


だがシンジの意思は強い。
いつのまにかあの時の目を取り戻していた。


シンジ「ふん。今だけは俺を信じろ……!一瞬だけだが当時に戻ってやる!!時間がないぞ!!」



シンジがそう言い終えたところでムックルはすでに目の前まで来ていてここから正攻法で抜け出すのは厳しい状況にあった。



サトシ「くっ……どのみちお前に賭けるしかねえ……な!!」



そしてムックルは巨大で鋭利な翼を振りかぶった。



シンジ「今だ!!!サトシ!!」



シンジの掛け声で先程言われた通りにムックルへ踏み出す。



サトシ「う、うおおおおお!!!」



ーーーー


732 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/19 16:31 ID:IYfOPsXe


その直後、辺りに「ジャキン」という鋭い音が響いた。


さすがのサトシも恐怖で決定的瞬間には思わず目を閉じてしまった。


自分は死んだと思ったが、まだ生きてる感覚がある。
サトシが目を開くとシンジと自分を繋いでいた手錠の鎖部分が綺麗に切断されていた。


シンジ「なんとか計算通りだな」


シンジの作戦は成功だ。
ムックルの鋭利な翼を逆に利用したのだ。
サトシが真っ直ぐムックルへ向かう中、シンジは横にスライドしながら踏み出す。



これにより鎖が伸びきった数十センチの際どい部分へムックルの一撃を当てさせたのだ。


非常に危険な作戦だったが、シンジの高い計算力により成功で終えた。



シンジ「貴様はそのまま出口へ向かえ!!貴様の走力なら難なく脱出できるだろ」


シンジはサトシを突き飛ばすとそう言い放つ。



シンジ「……せめてもの責任だ。俺はこいつを……お前が逃げ出すまでは命に代えて食い止めてやる!!!」



その姿はもう既に以前の勇敢なシンジだった。


サトシ「シンジ危ない!」


ムックルはシンジに第二撃目を繰り出そうとしていてがシンジは瞬時に振り向き、先程細工した物をぶつける。


それをモロに受けたムックルは苦しそうにしながら三歩ほど後退して悶えていた。






733 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2019/11/19 16:37 ID:IYfOPsXe


サトシ「シンジ……なにを……?」



シンジ「さっき短時間で作り上げたものだ。これは香辛料と刺激臭を放つ薬品を即席で混ぜ合わせた簡易的な催涙弾だ」



あの時間でこんなものをすぐに作り上げるのはシンジならではだろう。



シンジ「さあ行けサトシ!!まだ一発残ってる!お前が充分逃げれる時間は稼げる!!……さらばだ……サトシ!!」



シンジはサトシにそう言って再びムックルと対面する。



サトシ「責任……?笑わせんじゃねえよシンジ。お前のそれは……【逃げ】だ!!」



サトシはそう言い放ち、ムックルがまだ体制を立て直してないのを確認してシンジの腕を掴んで走り出した。



シンジ「お前はどこまで馬鹿なんだ!!これ以上二人で逃げるのは厳しいんだ!!」



サトシ「お前にはちゃんと罪を償ってもらう!死んで逃げるなんて卑怯なマネはさせねえ!!」

734 名前:名無し 投稿日:2019/11/20 19:00 ID:Dpj74fo1
支援!
735 名前:名無し 投稿日:2019/11/24 11:04 ID:NUxHQUBb
まさかの追い付き成功

支援
736 名前:名無し 投稿日:2019/11/25 19:31 ID:9ZbSC0av
しえん
737 名前:名無し 投稿日:2019/11/27 20:48 ID:Exce9GNm
支援
738 名前:名無し 投稿日:2019/12/02 22:18 ID:dEcWICnb
キョダイシエン
739 名前:名無し 投稿日:2019/12/04 13:21 ID:a1aJJZs1
支援
740 名前:名無し 投稿日:2019/12/05 16:53 ID:qMxNnlex
まだ続いていたのか...終わったかと思ってた
支援
741 名前:名無し 投稿日:2019/12/07 04:35 ID:wrRGuAcZ
支援
742 名前:名無し 投稿日:2019/12/09 05:27 ID:XT6q4XJq
支援
743 名前:名無し 投稿日:2019/12/10 12:37 ID:Yhn99gIW
まさかリアルタイムに追いつくとは...
支援
744 名前:名無し 投稿日:2019/12/16 04:34 ID:GoJpP7qd
支援
745 名前:かさじぞうagmjgjg 投稿日:2019/12/20 06:16 ID:d0VXYXJM
支援
746 名前:名無島 投稿日:2019/12/20 17:51 ID:d0VXYXJM
いけ!キョダイシエン!!×50!!
747 名前:名無し 投稿日:2019/12/21 14:27 ID:vc43Umkm
しえーん
748 名前:名無し 投稿日:2019/12/21 17:46 ID:feS5gJg9
支援
749 名前:9型さん 投稿日:2019/12/22 10:38 ID:obyCzwjb
支援です。
750 名前:無名ニートサラリーマン 投稿日:2019/12/23 13:46 ID:sbch3ldF
めっちゃ支援
751 名前:名無し 投稿日:2019/12/23 21:11 ID:AOikBBJF
キョダイマックス支援
752 名前:ボッチの人Taru/5014 投稿日:2019/12/25 17:29 ID:J5dy242l
支援

支援

支援
753 名前:年明けルー 投稿日:2019/12/31 16:06 ID:7Zh33pZE
支援
754 名前:ポケモンバカ 投稿日:2020/01/01 07:10 ID:gTmuvn4M
追いついたー
支援
755 名前:名無し 投稿日:2020/01/01 08:31 ID:Gzy2uQtV
あけおめ
支援
756 名前:ナナシ人 投稿日:2020/01/02 05:12 ID:PjXJrkx2
追いついたー
支援します!
757 名前:名無しと見せかけて名無し 投稿日:2020/01/02 18:45 ID:8906TzVF
支援します
758 名前:名無し 投稿日:2020/01/03 15:24 ID:KEO13ZYw
Shien
759 名前:名無し 投稿日:2020/01/06 13:10 ID:i9xGKLCh
支援
760 名前:名無し 投稿日:2020/01/07 17:29 ID:P4w8M9c5
支援!
761 名前:名無し 投稿日:2020/01/11 04:10 ID:WA03U9C6
支援
762 名前:名無し 投稿日:2020/01/15 03:39 ID:BX0KbDta
支援
763 名前:名無し 投稿日:2020/01/18 07:25 ID:qzygV6DJ
昨日読み始めて(旅に出たのは17年前か、の最初から)やっと追いついた!頑張って!
支援します
764 名前:名無し 投稿日:2020/01/20 19:08 ID:Qbar4Nlb
紫炎
765 名前:オパール 投稿日:2020/01/22 16:38 ID:jFjKul2W
支援!
766 名前:名無し 投稿日:2020/01/23 17:22 ID:lpykR891
(´・ω・`) つ 支援
767 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/01/27 16:42 ID:cWWkedf0

新年の挨拶が一月も遅れて申し訳ありません。
今年もよろしくお願いします。
なるべく近いうちに完結させます
768 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/01/27 16:56 ID:cWWkedf0


どれくらい走っただろうか。
……いやそれほど大した距離は走ってないだろう。


だがこの閉ざされた空間と逃走の緊張感が相まってその距離はとても長いものに感じさせた。



サトシ「よし……出口が見え始めたな……」



やや遠い位置に目を向けると確かに光が差し込みそこが地上への出口だということを示していた。



シンジ「崩壊の危険を悟ったか、協会の奴らも外へ退避したようだな…」


サトシ「よし……あとはもう一つの、催涙弾を……食らえ!!」



サトシはシンジ特性催涙弾を取り出しムックルにぶつけると、再びムックルは混乱し取り乱す。



サトシ「いくぞシンジ!もうすぐだ!」



シンジ「意外とあっけなかったな……俺も終わりか…」



そしてついにサトシとシンジは出口の前に立つ。


すると保安官たちが2人を確認すると駆け寄る。



保安官「っ!?ご無事で!!……お前が首謀者だな……確保だ!!」



その声で数名の人員が一斉に集まり、即座にシンジは取り押さえられた。



タケシ「サトシ!シンジ!怪我はないか!?」


現場に駆けつけていたタケシも2人に対面する。



サトシ「シンジが足に酷い怪我を負った、何よりまず手当をしてくれないか!?」



タケシ「承知した!とりあえずこっちの広場へ来てくれ!!」



サトシは首を横に振る。


タケシ「お、お前何考えてる?もはや崩壊寸前……とにかくそこから離れろ!!」


タケシは必死に大声をあげてサトシに訴える。



サトシ「ちょっとやり残した事があってな……もうちょい待っててくれ!!」



サトシは同時に親指を立てると、振り向き全力で来た道を引き返して行った。






769 名前:名無し 投稿日:2020/01/27 20:51 ID:TrHx0O4v
今日から、17年前か…を読んでやっと追い付いた!
支援します!!  頑張ってください!(´·~·`)
770 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/01/28 17:02 ID:AxSNo2wn

タケシ「あぁ〜!!またこのパターンか〜!!」


タケシはこういったサトシの絶体絶命と言える場面に何度も遭遇して来てるためか、頭を抱えてうなだれる。


そこに一足遅れてヒカリが姿を見せる。


ヒカリ「タケシ!サトシが戻って来たってほんと!?」



ヒカリは自分の夫であるサトシを誰よりも心配していた。
居ても立っても居られなくなり、駆け出して来たのだ。



タケシ「……半分本当だ。」



タケシは頭を抱えたままヒカリへそう返す。


そして今の出来事をヒカリに告げる。



ヒカリ「はあ〜!?何やってんのよあのバカ!!てかタケシもタケシだからね!!!なんで無理にでも止めないのよ!!!大体あなたが普段から飲み会とか誘うからこうなるのよ!!」



タケシ「後半は関係ない気が……と、とにかく追っ手を回します!」



凄い剣幕のヒカリにタケシは丁寧語で敬礼もしてそう言った。



771 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/01/28 17:10 ID:AxSNo2wn


タケシ「よし!レンジャー部隊!サトシの救出に向かうぞ!!」


タケシは装備を整えて意気揚々と声をあげた。


レンジャー「いや……それが……」


するとレンジャー部隊の1人が申し訳無さそうに返す。


タケシ「怖気づくなよ!君たちはこんな時のために辛い訓練をこなしてきたのだろう!?」



レンジャー「たった、いま入り口の天井部が崩落して塞がれてしまいました……」



そう。サトシが戻ってすぐにタケシとヒカリがやり取りをしている時にひっそりと崩壊してしまっていた。



タケシ「ぬわぁにぃ!?」



レンジャー「ですが入り口のみの小規模です!急いで撤去作業中です!!」



タケシがそれを聞いて入り口に目をやると、数十人がかりと力自慢のポケモンが共同で作業をしていた。



タケシ「……なるべく急いでくれ…」



タケシのその声にレンジャーは「ハッ!」と返事をして作業に戻っていった。



タケシ「……こんなタイミングで崩落とは…」



タケシはまるで運命がサトシの生還を拒絶してるかのような錯覚に陥り、身震いをすることが精一杯だった。



772 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/01/28 17:16 ID:AxSNo2wn


サトシ「イテテテ……また九死に一生を得たぜ……」



サトシはどんどん崩落し、降り注いでくるものを必死に避けてやつの目の前に立つ。



ムックルの元へ。



そのムックルは取り逃がした獲物が再び目の前に現れた事に気付き、なんとも好戦的なオーラを出している。


サトシ「悪いな、遅くなった!……お前だけこんな暗く冷たいところに残すわけにはいかないからな……お前をゲットして一緒に生還してやる!!」



サトシのポケットには戻ってくる際に見かけた施設に残っていた、たった一つモンスターボールが入っていた。



サトシ「さて…失敗は許されないな……ピカチュウ…いけるか?」



その声にピカチュウはサトシの後ろから姿を見せて黙ってうなづく。



ピカチュウは気力に満ち溢れているが、その体は満身創痍である。




773 名前:名無し 投稿日:2020/01/29 06:15 ID:5Mz3feWn
更新されてる
支援
774 名前:名無し 投稿日:2020/01/29 16:38 ID:4fkKveXo
あけおめー!
支援
775 名前:名無し 投稿日:2020/01/30 11:18 ID:uR4J8174
更新乙です
サトシなら、そうするよな
776 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/01/30 16:35 ID:Yqkyl8mT


サトシ(……とはいっても戦うのはお互い命がけだ……どうにか戦いを避けたいが…)


既に傷を負っているピカチュウはもちろん、肉体にいつ限界が来るか分からないムックルの両者にとって戦う事は‘死ぬ’リスクもある。


ムックル「グルルルルル……」



ムックルはこちらを睨みながら唸り声を上げ威嚇をしている。敵を見つけ次第、無差別に攻撃をしていたこれまでと比べると明らかに体力も底をつき始めている。



サトシ「おーい!ムックル!俺ら人間の勝手でそんな姿にさせて申し訳ない…!……俺が責任持ってプロの研究者にお前を治してもらうよう全力尽くすからさ、おとなしく俺について来てくれないか?」



サトシはムックルを見上げながらそう声を出す。


本来、ポケモンも個体にはよるもののある程度人の言葉を理解できる傾向にあるため簡易的な意思疎通は可能である。



……だがやはりこのムックルだけは例外だった。



人間で例えるところの、ヤク中の錯乱者のような状態にあった。



ムックル「ヴオオオオオオオ!!!」


サトシの問いに反するかの如く、ムックルは凄まじい炎を吐き出した。



サトシ「あぶねっ!」



ここでも鍛え抜かれた反射でサトシは何とか避ける。



サトシ「マジかよ……ムックルは火炎放射なんて覚えないはず……」


これは致命的な事を表していた。
本来炎を使わないポケモンには炎に対する器官は備わっていない。


そんな状態で無理に使えないはずの技を繰り出してしまうとどうなるか容易に想像できる。




777 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/01/30 16:37 ID:Yqkyl8mT

あれ?もしかしてムックルは火炎放射使える…?
だとしたら申し訳ないです、予備知識なしの勝手なイメージで書いてしまった
この世界のムックルは火炎放射使えないって勝手に解釈してくださいw
778 名前:名無し 投稿日:2020/02/01 16:17 ID:4GJKsnJ0
ほーい
779 名前:名無し 投稿日:2020/02/01 18:21 ID:4pKCfb8J
更新されてる(*‹›*)
お疲れです!
支援!
780 名前:名無し 投稿日:2020/02/02 23:35 ID:eubGOiUu
やっと追いついたので
支援
781 名前:名無し 投稿日:2020/02/03 20:35 ID:2hfO5VRj
支援
782 名前:名無し 投稿日:2020/02/05 19:59 ID:pFgnxR9W
支援
783 名前:名無し 投稿日:2020/02/08 17:36 ID:fJWUeh9Q
支援
784 名前:名無し 投稿日:2020/02/12 08:35 ID:JO1fsS7b
支援

785 名前:名無し 投稿日:2020/02/12 17:08 ID:JO1fsS7b
私怨
786 名前:名無し 投稿日:2020/02/12 17:09 ID:JO1fsS7b
紫煙
787 名前:名無し 投稿日:2020/02/12 21:29 ID:pMpabsct
試演
788 名前:名無し 投稿日:2020/02/13 19:52 ID:0gximv2v
使えないよ~多分

789 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/02/14 03:58 ID:tLDG3XE2

iPhoneぶっこわれて修理出してて更新できませんでした……
790 名前:名無し 投稿日:2020/02/26 19:51 ID:pujZSAPd
大丈夫ですよイッチさん!
イッチさんが出来るタイミングで全然大丈夫ですからね!
791 名前:名無し 投稿日:2020/02/26 20:38 ID:djaPLy4A
支援也
792 名前:名無し 投稿日:2020/02/27 17:45 ID:f1qVkmVY
支援ZOY
793 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/03/02 16:24 ID:lNdcfb6N



サトシの予測通りとも言うだろうか、ムックルは何度か炎を吐いた後に苦痛に顔を歪めて咳き込みながらついに黒煙しか吐き出さなくなってしまった。


サトシ「やっぱそうなるか……辛いよな……ムックル……」


サトシはもう止めたかった。
暴れるのをやめて欲しかった。


これ以上続けると、いやもう既に動作の度にムックルは命を削っているだろう。


そしてサトシは黙り込み、何かを思いついてムックルに高らかとこういった。



サトシ「よし!乗った!!ムックル!」


この言葉は流石のムックルも意表を突かれたのか、僅かに首を傾けて立ちすくんだ。



サトシ「へへ……ピカチュウ!!俺にボルテッカーだ!!」



サトシの声を聞くとピカチュウは「ハア!?」と言わんばかりの表情だ。


むしろ引いている。


サトシ「お前の親ピカは何度も俺にしてたんだぜ!さあ来てくれ!」



ピカチュウはわけも分からないまま電撃を纏い、サトシに体当たりをする。



「バチバチッ」と激しい音が包む中、サトシは後方に吹っ飛ぶ。


794 名前:名無し 投稿日:2020/03/02 17:08 ID:BiOZuVVI
支援ZOY
795 名前:名無し 投稿日:2020/03/08 08:58 ID:lm3dtwvJ
追いついた
支援
796 名前:名無し 投稿日:2020/03/08 18:38 ID:BCvNwFlI
嘘だろ…追いつくとは思わぬ…
支援です
797 名前:名無し 投稿日:2020/03/09 06:18 ID:Ivyvk4ZB
まさか、追いつくとは……支援
798 名前:名無し 投稿日:2020/03/23 11:27 ID:9axipN74
支援
799 名前:名無し 投稿日:2020/03/27 17:22 ID:UVcIuo2Q
イッチさんもこれ見てるみんなもコロナに何か負けないでな!
800 名前:名無し 投稿日:2020/03/28 08:00 ID:DVZNqFom
追いつきました!
支援!
801 名前:名無し 投稿日:2020/04/09 09:16 ID:DzN9xzOj
支援
802 名前:名無し 投稿日:2020/04/10 21:30 ID:gIwFb4DA
あれから17年の最初から見てきて、追いついちゃった

キョダイ支援
803 名前:名無し 投稿日:2020/04/11 18:24 ID:VavkZ4G3
久しぶりにヒカリが出てきて嬉しい…

キョダイ支援です!
804 名前:名無し 投稿日:2020/04/12 06:57 ID:ztnQJSvH
支援
805 名前:名無し 投稿日:2020/04/15 22:34 ID:03IDKmo6
追いつくなんて思わなかった
ゲッコウガが来る展開期待してます
支援
806 名前:名無し 投稿日:2020/04/16 12:35 ID:my411zlX
支援
807 名前:名無し 投稿日:2020/04/16 12:36 ID:my411zlX
支援
808 名前:名無し 投稿日:2020/04/16 19:54 ID:kdZkurzp
支援
809 名前:名無し 投稿日:2020/04/21 12:34 ID:mdsYxqWd
支援
810 名前:名無し 投稿日:2020/04/28 21:21 ID:zboeluHZ
支援
811 名前:名無し 投稿日:2020/05/08 13:40 ID:xJOLx7j2
支援
812 名前:名無し 投稿日:2020/05/10 20:51 ID:9e2WGrXt
支援
813 名前:名無し 投稿日:2020/05/18 00:31 ID:oRUne4S2
支援ぞ
814 名前:オパール 投稿日:2020/05/22 07:15 ID:RV84ENjK
アランとサトシゲッコウガ登場に大期待!
815 名前:名無し 投稿日:2020/05/22 17:10 ID:nwSJAqvl
イッチさーん元気ですかー
816 名前:名無し 投稿日:2020/06/09 22:25 ID:ufJZaShp
もう更新無いのかな‥
とりあえず支援!
817 名前:名無し 投稿日:2020/06/10 09:43 ID:LH1oU9tg
>816様

全然更新がないので、心配ですね…

支援
818 名前:名無し 投稿日:2020/06/10 22:32 ID:y9KzXYci
最後の更新から3ヶ月、面白すぎる。はやく更新してくれないかなぁ、
819 名前:名無し 投稿日:2020/06/11 06:47 ID:3uRV9ct3
更新して欲しいです!
820 名前:名無し 投稿日:2020/06/12 18:54 ID:sAvXMq5a
イッチさん大丈夫かなぁ…
821 名前:名無し 投稿日:2020/06/13 07:25 ID:PR8ZP8Ej
支援
822 名前:名無し 投稿日:2020/06/13 07:25 ID:PR8ZP8Ej
更新まだかなぁ
823 名前:名無し 投稿日:2020/06/13 07:26 ID:PR8ZP8Ej
鬼支援
824 名前:名無し 投稿日:2020/06/14 15:33 ID:c7ay1NLV
お仕事大変だと思いますが更新お願い致します!
825 名前:名無し 投稿日:2020/06/16 14:03 ID:yop4Mihx
支援!はやく続きとラストみたい
826 名前:名無し 投稿日:2020/06/16 14:04 ID:yop4Mihx
支援!いっちーさん頑張ってください!読者は沢山います
827 名前:名無し 投稿日:2020/06/19 20:14 ID:AA4g4Qqd
イッチさーん
何かしらのリプをくれー
828 名前:名無し 投稿日:2020/06/19 20:33 ID:qzBexa2B
イッチさーん
大丈夫ですか?
支援
829 名前:名無し 投稿日:2020/06/20 10:04 ID:lgHPvXlq
更新まで、「17年前」また読み返すか( ´∀`)
気長に待ってます!
支援!
830 名前:名無し 投稿日:2020/06/23 20:34 ID:qYmVcc1I
<<829
良いですねー
831 名前:名無し 投稿日:2020/06/29 18:13 ID:dSR0Lk5T
昨日から見始めました
ゆっくりでいいので完結までみたいです!!
支援
832 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/01 18:27 ID:JAS1uxig

皆さんまたも長らく申し訳ありません……
833 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/01 18:36 ID:JAS1uxig


サトシ「くぅ〜〜!!この感じ懐かしいぜ!!よしもう1発来い!!」



サトシは少年のように目を輝かせながらピカチュウにそう言い放つ。



ピカチュウはためらいつつもサトシへまた体当たりをする。



サトシ「ぐは!!……まだまだぁ!!!どうした!今のなんか威力80くらいしか出てないぞ!?思い切り来い!!」



サトシは胸をドンと叩いてピカチュウへ乱雑と手招きをしてみせる。



一方、ムックルは呼吸を乱しながら黙ってその様子を見ていた。



ドンッッッ!!!



その音とともに「ズザーッ」と引きずり音と共にサトシは派手に飛ばされる。



サトシ「へへへっ……今のは良い威力だったぜ……」



だがふらつきながらもサトシは立ち上がり、予想外に大人しく傍観しているムックルに顔を向ける。





834 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/01 18:42 ID:JAS1uxig


サトシ「ムックル……お前が受けた苦しみ…計り知れないだろう……せめて、せめて俺も痛みを受けて痛み分けをさせてくれ!!」



これがサトシの出した答えだった。


正面から戦うわけでも、逃げ回り勝機を待つわけでもなく、自らダメージを受けてムックルの受けた苦しみに少しでも近付きたい。


これがサトシなりの、ムックルを孤独にさせない
という事だった。


サトシ「次は10万ボルトだ!!」



そのサトシの真っ直ぐ過ぎる熱意に心打たれたのか、ピカチュウの目も先程と変わり熱意が表れていた。



ピカチュウ「チュウウウウ!!!」



ピカチュウから閃光と共に不規則なビームのような電撃がサトシに直撃する



サトシ「あべべべべべべべべべべべ!!!!」



その電撃が終わる頃、サトシの身体からも黒煙が上がっていた。



835 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/01 18:50 ID:JAS1uxig


ピカチュウは調子付いたのか、次は尾が輝きを放ってサトシの頭上へ飛び立つ。


サトシ「……いや、さすがにその打撃技はやばくない!?」


サトシが間一髪でかわして体制を整える間もなく背中はピカチュウの電光石火が命中する。



サトシ「ぎっ!!」



サトシは死角からの攻撃に対応できず正面から地面へ激突してしまう。


サトシ「……うぅ……惚れ惚れする速攻……」


サトシは更に増して、寝転びたい体を無理矢理起こし立ち尽くす。



サトシ(流石に……もう持たないぜ……)



それは体力と天井の崩落、両方とも取れる。




836 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/01 18:57 ID:JAS1uxig


タケシ「ふう……結構崩落が進んでるな…急ぎつつも丁寧に足を運ばないといけないな…」


ヘルメットと防具を身につけたタケシはそう呟きながら足を進めていた。



タケシ「……俺も立場を忘れて自らこんな行動に出るとはまだまだ未熟だな…」



タケシ(…だが俺は岩タイプのエキスパートだ…!!ハガネールやこのフィールドに強いポケモンも備えている…最悪の事態があっても何とかできるはず!)



タケシ(これまでいくつもの死線を潜り抜けて来たが…今回は規格外だな……だが俺は、あいつのそばであいつのなす事を見届けたい……)



タケシ(周りの連中は一か八かの賭けなどと騒いでるだろう……だが俺はそう思ってはない…あいつと一緒なら……何故か全てが上手くいきそうな気がしてならないんだ…)



タケシ(今行くぞ……友よ…!!!)



タケシはサトシを救出すべく奥へ奥へと突き進む。






837 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/01 19:06 ID:JAS1uxig




それからもサトシは何度も同じ事を繰り返した。



サトシ「う………まだ……まだ……」



既に上手く声にもならず、足は痛みを通り越して震え、口の中は鉄の味がし、額からは真っ赤な血液が滴り落ちる。



ピカチュウはサトシの指示に首を振る。


もう限界な事をピカチュウも察していた。



サトシ「へへ……まだ大丈夫……だぜ!!」



『こんな事して意味あるのか』とも言いたげな顔を向けるピカチュウにサトシは言い放つ。



サトシ「蕾がいつか花開くように……夢は叶うものだぜ!!」



サトシはまだ諦めていなかった。


そう悟ったピカチュウは駆け出す。


838 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/01 19:16 ID:JAS1uxig


タケシ「これは!?」


気配を感じたタケシが走り出して目に入った光景は、全身傷だらけのサトシ
サトシへ攻撃を加えるピカチュウ



そして黙ってそれを見続けるムックルの姿が目に入る。



タケシ「ピカチュウが?…まさか操られ……敵がまだいるというのか!?」


タケシはそういう時「バッ」と振り返り構えを取るがそのような気配は感じられない。



タケシ「……思い返せば……あんな光景以前もあった気がする……サトシ!!」



一度冷静になったタケシは大声でサトシに呼びかけて駆け寄る。



タケシ「もうやめだ!!ピカチュウも!!早く脱出するぞ!!」



サトシ「タケシ……悪い…またトラブルに一枚噛んじまった……』



サトシはタケシの肩を借り立ち上がるとそう謝罪を入れる。



タケシ「話は後でいくらでも聞いてやる……とにかく急ぐぞ!!いまならムックルも大人しく……」



サトシはタケシが言い終わる前に手を差し出して話を止める。



サトシ「……ムックルも一緒に帰るんだ。……いこうぜムックル?」



タケシにそう告げるとサトシはムックルに手を伸ばす。


目が合ったムックルは『ガルルル』と威嚇をする。
だがこれまでと違い、直ちに攻撃を加える様子はなかった。



サトシ「いこうぜムックル…!お前を待ってくれてる奴らもきっといる……俺が絶対救って見せるさ!」


そう言いながらサトシムックルの目の前に歩いて行った。





839 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/01 19:26 ID:JAS1uxig


サトシはムックルの目の前まで来ると、ムックルは腕を振り上げた。



タケシ「あぶない!!」


タケシとピカチュウは思わず駆け出すがすぐに立ち止まる。



タケシ「なんと……」



目の当たりにしたものは、ムックルがサトシに向かって腕を伸ばしてサトシの拳と合わせていた。



いつの間にか、威嚇体制もなくなっていた。



サトシ「ムックル……ありがとう!!行こうぜ!」



そのサトシの掛け声に表情を変えなかったものの、ムックルは片足を地面に付き、僅かに頭を下げつつその身をサトシに差し出した。



タケシ「馬鹿な……あのムックルが…」



サトシはモンスターボールを取り出して、差し出すムックルの頭へボールを触れた。


すぐさまボールは停止し、『カチッ』という音が響く
いた。


それはムックルが自らボールに入る事を望み、本当に実現させてしまったことを意味していた。



サトシ「よし!!ムックルゲットだぜ!!」


ピカチュウ「ピッピカチュウ!!!」



サトシは片手にボールを持ちお決まりのポーズを決めていた。


タケシはその様子を見守る事しか出来なかった。


タケシ「……心を動かした…だと?そんな芸当ができるトレーナーなど、他にいるだろうか?……やはり俺は未熟だ…」



タケシ「ムックルを放置して逃げ出そうと少しでも考えた自分が恥ずかしい……だがここで挽回だ…!全員生きて脱出させてやる!!」



タケシはその様子をみて、気合いを入れ直した。



タケシ「皆、いくぞ!!」




840 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/01 19:28 ID:JAS1uxig

一旦落ちます、また書きます!
841 名前:名無し 投稿日:2020/07/01 22:33 ID:s5KBvSe1
待ってたぜ!
842 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/02 15:37 ID:Ltka8PuH


タケシ「大丈夫か!?」


パラパラと天井が崩れゆく中、サトシはタケシの肩を借りて出口を目指していた。



この状況では僅かな物音も恐怖に感じて生きた心地がしなかった。



サトシ「なんとかな……流石に調子に乗りすぎたぜ……」



サトシは時折「いてて……」と呟きながらそう漏らした。



タケシ「外ではヒカリも待ってる……早く安心させてやろう」



サトシ「げ!!マジかよ!?絶対怒られるじゃんかよ……!」



そう言うとその表情はみるみる青くなっていった。
怪我よりもよほど怖いらしい。



タケシ「逆に何故怒られないと思った!?てか俺も100%キレられるじゃないか!!」



サトシ「それプラスαでカスミもついてくるだろうな……」



サトシのその一言でタケシは生気を失った。


タケシ「ゴホッゴホッ…とにかく、崩壊の予想時間までギリギリだ……急ぐぞ!!」





843 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/02 16:07 ID:Ltka8PuH


多数の特殊部隊まで駆けつけているこの山中の現場では、2人の脱出を今か今かと皆は見守っていた。


デント「さすがに遅すぎやしないかい?」


デントが皆にそう呼びかける。
隣ではユリーカが手を組んで祈るような仕草をしていた。



シトロン「大丈夫ですよ……きっと」



シトロンはいつものように落ち着いた口調でそう言うものの、どこか声が震えていた。


ティエルノ「みんな!足音が聞こえるよ!!」



入り口付近に紛れていたティエルノがその場にいる皆は伝わるほどの大声でそういうと注目が集まる。



ヒカリ「サトシ!!」


ムサシ「……だめだわ……よりによって入り口が崩れそうだわ……!!」



ムサシがいち早く察知し、指差す方を見るとかなりヒビが入っている。


その塊はとても動かせるような大きさではなかったのだった。



ヒカリ「うそ……ここまできたのに……」



ヒカリは脱力してガクッと膝を地につく。



だがどんどん足音は近づいて来る。



サトシたちが出るのが先か、この塊が入り口を塞ぐかはもはや時間の問題だった。



844 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/02 16:11 ID:Ltka8PuH


タケシ「ようやく入り口の光も大きくなってきたぞ!!ヒカリだけにな……はっはっは!!」



タケシは「助かる」と確信すると高らかに笑い出す。


サトシ「しょうもないな……だけどなんか嫌ーな音がしないか?」


サトシは耳を澄ませてそう言う。
確かに『ゴゴゴゴゴ』という巨大な物が動くかのような音が聞こえる。



タケシ「嫌な音?なんだコイルか?」


サトシ「それとは違うベクトルの嫌な音だよ!」



タケシはどんどん近づくそれを感じとる。



タケシ「やばい!!あんなのが落ちてきたら出られんぞ!!」



サトシ「ハガネールの出番だ!!」



タケシ「いや、こんな狭いとこでハガネールを出しても余計に悲惨な事になるぞ……」









845 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/02 16:18 ID:Ltka8PuH


サトシ「もう落ちて来るじゃん!目の前に出口はあるのに……!!」



あとほんの10メートルも走れば脱出できるというのに、サトシは自分の不運さを恨んだ。



タケシ「強行か…?いやそれはまずい…万が一通過中に落ちてきたらそれこそ終わりだ……」



一度2人は立ち止まり策を練る。
だがいまある状況ではどうにもできない。


出口に近づくのも危険な上、この響きわたる轟音に助けを呼びかける声もかき消されてしまうのだ。



サトシ「なんかさっきからケツがむずむずする……」




サトシはそういうと腰より低い位置をしきりに気にし出していた。



タケシ「アッーー!それはちょっと勘弁しろよサトシ!!死の間際だからってそれはないぞ!」



サトシ「いや、そうじゃねえよバカ!!うわっ!!」



サトシがそう言うと、後ろのポッケからモンスターボールがひとりでに飛び出して、地面に落ちてからも蠢いている。



タケシ「これはどういうことだ?」




846 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/02 16:24 ID:Ltka8PuH


タケシがそう尋ねる間もなく、モンスターボールからはムックルが勝手に飛び出してきた。


再び2人の前に立ち塞がるとムックルは2人をジッと見つめてから背を向けた。


タケシ「……戦意はないようだが…ま、まさか!」


サトシ「やめとけムックル!!」


2人はある事に気づくと必死に呼びかけて制止を図るが敵うはすがない。



ムックルは出口へ飛び立つとタイミングよく落ちてくる岩の塊を全身で、それも全力で受け止めていた。



流石にこの岩の塊を持ち上げるのは不可能のようでガクッと体勢を崩されるが、通り抜けるスペースを確保できていた。



そしてムックルは2人に目を向けると顔を振り出口に向かって視線を送っていた。


タケシ「サトシ……あいつは命に代えてでも俺らを助けるつもりなんだ……」



サトシ「ムックル……お前ってやつは……なんて優しいんだ……こんな結末あんまりだぜ…」




847 名前:名無し 投稿日:2020/07/02 19:30 ID:2C5UNPsa
おぉー!
続き来たァー!
支援
848 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/03 17:03 ID:mwU5HFjg


タケシ「いや……大丈夫だ!絶対ムックルも助けてみせる!!行くぞサトシ!!」



タケシはサトシを強引に掴むと狭い隙間を全力で潜り出す。



タケシ「うおおおお!!!」



必死に動き、狭さから解放された瞬間眩しさから思わず目を閉じてしまう。



特殊部隊「お二人とも無事で!」



レンジャーや特殊部隊の隊員が2人に駆け寄り安否確認を始める。



タケシ「この大岩をどうにか動かすぞ!!まだムックルがいるんだ!!」



タケシの掛け声でレンジャー部隊達は『オー!!』という掛け声を発して専用の道具やポケモン達を駆使してムックルの救助は無事完了した。


ムックルはタケシのモンスターボールに入れられ、即座に医療機関へと搬送されていった。



タケシ「……これにて全て済みたり!!」



後に歴史にも刻まれるこの解明不可能とされていた難事件はここに集結した。


怪我人多数
死亡者0
死亡ポケモン数体




849 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2020/07/03 17:16 ID:mwU5HFjg


皆が解決で騒いでいた頃、サトシは既に力付き、その場に倒れぐったりしていた。


ヒカリはサトシに声をかけてそれを揺さぶる。


ヒカリ「サトシ!サトシ!!」



その異変を感じたタケシ達も駆け寄る。


タケシ「サトシ!大丈夫か!返事しろ!!」


数人が声をかけると、サトシはハッと目を覚まし立ち上がり連行されるシンジの元へと駆け寄っていった。


シンジはまだ署へ連行されておらず、警官にかこまれて一時放置されていたのだ。全て終わったため、これから連行だ。


シンジ「……なんだ、この無様な俺を笑いにきたのか?」



サトシ「シンジ、俺待ってるからな!次はまた正式なバトルしようぜ!!」



シンジ「……貴様だけはこの手でトドメを刺さないと気が済まん……せいぜい腕が落ちないようにしておくことだな」



サトシ「ああ!次は俺も負かされるかもな!」


ここで保安隊たちがシンジを引き連れ歩き出した。
次第にサトシからフェードアウトしていく。



サトシ「待ってるからなああ!!!」



シンジはサトシの薄れゆく残響を僅かに耳に残し、こう呟いた。


シンジ「あいつを負かすだと?……そいつは無理な相談だぜ……バカポケモンマスターめ…」



こうしてシンジたちのシゲルの世界創世計画は幕を閉じた。

850 名前:名無し 投稿日:2020/07/04 10:35 ID:FFvzBlR6
ヒカリとサトシの後の話もお願いします!
851 名前:名無し 投稿日:2020/07/04 14:52 ID:Gu1enlBu
見てない間に更新されてたぁ!
やっぱり面白い
852 名前:名無し 投稿日:2020/07/04 17:50 ID:FFvzBlR6
サトシとヒカリの今後期待
853 名前:名無し 投稿日:2020/07/04 17:50 ID:FFvzBlR6
鬼支援
854 名前:名無しのポケモンマスター 投稿日:2020/07/05 07:36 ID:9zKrN8vE
キョダイシエン
855 名前:名無し 投稿日:2020/07/05 12:04 ID:S6bd4DT7
サトシ ヒカリの今後の話も書いて欲しい!
子供とか、その後とか タケシとカスミとか、
856 名前:名無し 投稿日:2020/07/05 12:06 ID:S6bd4DT7
支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援支援
857 名前:名無し 投稿日:2020/07/05 12:07 ID:S6bd4DT7
サトシとヒカリの今後に期待 セレナとシトロンも
858 名前:名無し 投稿日:2020/07/07 00:22 ID:hJAqgRFt





































859 名前:名無し 投稿日:2020/07/07 00:25 ID:hJAqgRFt


























































































































































































































さ?












































































































































































































































































らららら


































































































860 名前:医学生にはわかる 投稿日:2020/07/07 00:32 ID:hJAqgRFt
This young woman has a classic picture of systemic lupus erythematosus (SLE)-the erythematous malar facial skin rash shown in the figure, and renal failure with pro- teinuria and hematuria from immune complex deposition in the glomeruli. Defective clearance and hence increased burden of nuclear apoptotic bodies in thymic lymphocyte development is considered a fundamental mechanism that underlies SLE. This along with loss of self-tolerance to nuclear antigens gives rise to the pathogenic DNA-anti DNA immune complexes, as measured by the antinuclear antibody test. Antiphospholipid antibodies may be present with SLE, but lead to coagulopathy. IFN-y is a product of CD4+ T cells and NK cells. There is no evidence of delayed hypersensitivity or NK cell dysfunction in SLE. Molecular mimicry occurs when a microbial antigen cross-reacts with a normal tissue as in rheumatic fever. Widespread and non- specific activation of T cells by superantigens occurs in toxic shock syndrome.
861 名前:名無し 投稿日:2020/07/08 15:12 ID:Z21obMcC
今後の話きたい!
862 名前:名無し 投稿日:2020/07/10 22:38 ID:FRUlnuLx
あれてんなぁ
863 名前:名無し 投稿日:2020/07/12 13:47 ID:iJqBiKLH
今後の話にきたい!
864 名前:名無し 投稿日:2020/07/13 04:39 ID:Eq153ULC
サイドストーリー
ヒカリとサトシとタケシの今後!子供の話とか楽しみにしてます
865 名前:名無し 投稿日:2020/07/16 14:58 ID:1HjP4zny
サイドストーリー的なやたお願いします
866 名前:名無し 投稿日:2020/07/17 20:34 ID:FmE7nEqF
更新まだかぁ、支援
867 名前:名無し 投稿日:2020/07/18 09:39 ID:M1v1QOUP
支援 サトシさいこうう
868 名前:名無し 投稿日:2020/07/19 23:12 ID:wa3e3rMV
支援支援
869 名前:名無し 投稿日:2020/07/25 16:08 ID:KAjhGx2G
支援
870 名前:名無し 投稿日:2020/07/26 00:31 ID:nhKbHA2Z
2年ぶり支援
871 名前:名無し 投稿日:2020/07/26 11:55 ID:dFYxgsue
久しぶりに見て一気に読んでしまった笑
焦らずゆっくりと書いてくださいね!
支援です!
872 名前:名無し 投稿日:2020/07/30 21:34 ID:N6p6N3z2
なんか荒れてるなぁ
数年前から見続けてるけどやっぱり面白い
ということで支援
873 名前:名無し 投稿日:2020/07/30 21:54 ID:zjBUooxM
名作すぎて今日1日で追いついてしまった・・・
支援
874 名前:名無し 投稿日:2020/08/01 16:15 ID:BvXItkhl
イッチさーん
大丈夫ですかー?支援
875 名前:名無し 投稿日:2020/08/13 12:57 ID:YoDqHWbC
支援
876 名前:名無し 投稿日:2020/08/16 06:29 ID:cNNmCivA
大丈夫ですか?支援します
877 名前:名無し 投稿日:2020/08/22 18:16 ID:sSf9D1KI
更新はようう
878 名前:名無し 投稿日:2020/08/23 17:35 ID:pIg22tMn
支援
879 名前:名無し 投稿日:2020/08/23 21:19 ID:DhoYKmpE
しえーん
880 名前:名無し 投稿日:2020/08/24 19:13 ID:kUoqFVZu
しーえん
881 名前:名無し 投稿日:2020/08/27 20:52 ID:G4xYeKC7
支援
882 名前:名無し 投稿日:2020/09/02 18:32 ID:KZhkMynF
支援
883 名前:名無し 投稿日:2020/09/05 16:13 ID:ReYg0KsJ
支援
支援
支援
支援
支援
884 名前:名無し 投稿日:2020/09/10 21:19 ID:VV1rdTwC
更新オナシャス!
885 名前:名無し 投稿日:2020/09/12 20:39 ID:vzTUc8vf
支援
886 名前:名無し 投稿日:2020/09/14 00:43 ID:dywgguNB
ん?一応一区切りはついたんか?また新たなストーリーとかは頭の中には出来上がってはるんか?いきなり担当編集者みたいな事言うのもなんやが。
887 名前:名無し 投稿日:2020/10/10 17:07 ID:moOD55RT
支援
888 名前:オパール 投稿日:2020/10/30 13:16 ID:AJJsVtKN
イッチさん大丈夫ですか?
ずっと支援です
889 名前:名無し 投稿日:2020/11/02 23:11 ID:4eCT4sjn
17年前を読んでたのが中学生くらいの頃で今はもう大学生...。久々に読んでたらまだ完結してなかった!イッチさん自分のペースでいいのでどうか納得できる作品を作り上げてください!応援してます!

支援
890 名前:名無し 投稿日:2020/11/06 19:44 ID:eiLwUaOt
イッチさん、大丈夫ですか?
長い間浮上してないので少し心配です…
続きを急かしている訳ではなくて、話を書くのはゆっくりでも大丈夫です。イッチさんのペースで頑張ってください!忙しい中いつも素敵な話をありがとうございます。ずっと支援してます。
891 名前:名無し 投稿日:2020/11/07 15:05 ID:R2tzIbSr
890さん
同意見です やはり更新がないと心配ですよね…
更新を待ちましょう
892 名前:名無し 投稿日:2020/11/22 18:46 ID:4xk7uPiJ
イッチさん大丈夫ですか?
僕たちは気長に待ってますので、作品頑張ってください!
個人的な要望ですが、ヒカリの妊娠の物語って書けますか?
893 名前:名無し 投稿日:2020/12/03 12:13 ID:Om1wB3cT
支援
894 名前:名無し 投稿日:2020/12/09 21:19 ID:3zNX5H4W
更新まだかなぁ
895 名前:名無し 投稿日:2020/12/10 21:47 ID:YW0RxosL
イッチさん生きてる??
896 名前:名無し 投稿日:2020/12/11 20:51 ID:L0Vgi8Ep
支援
897 名前:名無し 投稿日:2020/12/12 20:36 ID:HlqOxazm
ずっと前に読んでたやつもっかい読みたいって思ったら続編出ててそれがリアタイでやってるってマ?????

とりあえず支援!
898 名前:名無し 投稿日:2020/12/16 19:48 ID:Omlm1sb2



























































な?

















生き
























ららららららら?









































wwwwwwwwwww999
999999999917012555













助け






助け











  て
























援?
























赤さ棚はマや来期質に火なさア田谷はかな世は死かな湯女へらやン世抜き差葉山話ゆらり二似た三谷なた亜子如ネ玉錦空き歯のに書けと熱ね二百合はなの話やら世菜穂ののよと蒲江ののの逆襲対策本部部長補佐退任理由聞く二ネ彦ノン手弁当のぬふちお手ナ湯ぬ祖に付加粉火葉山話完結破産ナ屋根はのや知己ア棚納屋夫にネはかの湾のとゆふ夫日根補よ粉ユユ載るやぬ野卑司会費に美優は槍か野間ユニや花見目湯塗師屋町かなとみ無蟹だっコ価値のや知己しに玉







助けてお願い
899 名前:名無し 投稿日:2020/12/17 19:46 ID:UDPcq7ru
あのー読んでいる皆様 ssサトシVS世界 というのを覗いて見てください面白いデスよ。
900 名前:名無し 投稿日:2020/12/17 19:49 ID:UDPcq7ru
魚眉にたまに化かたぬ坂田美也なさ化に闇や煮ぬ中しかぬかのゆふは差補湯無那智佐野や世まゅなひ雛花名湯ユ田無穴湯ゎまや火に名貫加奈子棚ねのし男の子にコメリ話構成し合いヌナキア田湯女悪のヌカキケナ佳作國機に野卑になき会棚草雛や名差はぬユぬコ補に手こねコによる毛干支とゆく州仁摩や名ぬ地加奈子棚毛干支と似通う基地玉帰庫に八コ布川なき名
901 名前:名無し 投稿日:2020/12/20 09:19 ID:ZXxAHDF9
支援
902 名前:名無し 投稿日:2020/12/21 22:05 ID:rMq9G90C
まだかな…支援
903 名前:破壊を望む牙 投稿日:2020/12/22 14:11 ID:2i6Sm6Vl
支援支援支援支援支援支援支援支援イッチさんだいじょうぶ?
904 名前:名無し 投稿日:2020/12/27 17:41 ID:EU2jUerX
イッチさん元気ですか…?
905 名前:名無し 投稿日:2020/12/31 22:06 ID:cgLxOg20
あけおめ支援
906 名前:破壊を望む牙 投稿日:2021/01/02 15:42 ID:mVTpa6jM
イッチ殿もしや・・・・・・・
907 名前:名無し 投稿日:2021/01/02 21:06 ID:T8jlYQza
2021あけましておめでとう
908 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2021/01/03 22:19 ID:07Ds2Nsk
皆様明けましておめでとうございます。
それと同時にまた長らく放置してしまい申し訳ありません。

個人的な事情でありますがこのコロナ禍で打撃を受けてしまい目も背けたくなるくらいの金銭的ダメージを受けてしまいました。
なんとかギリギリ乗り切り、落ち着いてきたので書ける時は書きにきます。


時間はあったのですが、どうにもメンタルが不安定ですと書く気が中々出ずに…

とにかく頑張ります
909 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2021/01/03 22:31 ID:07Ds2Nsk


ーーーーーーー



サトシ「あ〜……寝てるだけなのに毎日疲れるぜ…」



サトシはベッドの上で両手を天井へ向けて伸びをしながら情けない声を上げる。


あの日から早くも3日が経過し、あの後すぐにサトシは病院へと搬送された。
持ち前の頑丈な体は全然無事であったが、一応の検査入院という形で明日までミアレシティ内の病院にて過ごす事となっている。


入院中とはいえゆっくり過ごせる訳もなく、連日警察の事情聴取、法律家や検察への説明、協会への始末書などの書類作成
に追われサトシは疲れ果てていた。


背伸びをしてる最中、病室のドアがノックされると聞き覚えのある声とともにヒカリは入室をする。



ヒカリ「あら、今日の事情聴取は終わり?」



珍しく一人でいるサトシに対してそう質問する。
現在はサトシが退院するまで市内のビジネスホテルへと滞在していて、度々この病室を訪れていた。



サトシ「ああ……ヒカリ、ずいぶん迷惑かけて悪いな…」



ヒカリは別に怒りを見せているわけではないのに連日のようにヒカリへ謝罪をすることにはある理由があったのだ。





910 名前:名無し 投稿日:2021/01/04 19:51 ID:gKgAtiHf
支援
911 名前:名無し◆Gm28dXJ/g. 投稿日:2021/01/05 18:45 ID:tsfVZtz8
支援
912 名前:名無し 投稿日:2021/01/10 16:49 ID:AwPk1YPd
とりあえずご無事なようで良かったです。
厳しい状況ではありますが、こうして続きが読めるの楽しみです!
913 名前:名無し 投稿日:2021/01/16 19:47 ID:cLksIw5l
楽しみにしてます!支援
914 名前:オパール 投稿日:2021/01/27 15:23 ID:GQTnZowt
ご無事で何よりです
自分のペースで頑張ってください!
915 名前:名無し 投稿日:2021/02/07 17:52 ID:qpO28wNW
支援
916 名前:名無し 投稿日:2021/02/19 08:49 ID:DgdKOlXW
まさかまだ続いていたとは…
支援
917 名前:名無し 投稿日:2021/02/21 18:38 ID:DvwV1RZC
頑張ってください…!
支援です
918 名前:名無し 投稿日:2021/02/24 02:27 ID:av1JKFKc
ヒカリ最高です!
続き期待してます!
カントーに帰ったサイドストーリー的なやつ?ヒカリとの夫婦生活みたいな感じの話を期待してます
919 名前:名無し 投稿日:2021/02/26 23:11 ID:AX2cugUx
まだまだ覗きにきてます
支援
920 名前:名無し 投稿日:2021/03/01 20:59 ID:7J9DNyIc
しえん
921 名前:名無し 投稿日:2021/03/08 00:49 ID:B8rb9DLS
更新はよう
922 名前:名無し 投稿日:2021/03/19 00:46 ID:2fF16vKU
今追いついたけどまだ続いてたのか…(困惑)
流石に5年も続くssなんて見たことないぞ…
もちろん見させてもらってる立場だしあまり文句は言いたくないけど、せめて生存確認のレスくらいはしてって読者から何度も言われてるんだしそれくらいはしてほしいな…
事情があるのは分かったけど究極のブラック企業じゃない限り生存確認を書き込む時間はあるだろうし
923 名前:名無し 投稿日:2021/03/26 11:11 ID:BubSVp5x
コロナでダメージ受けたって書いてあるのに生存確認くらいしろってのは、人としてどうかと思うぞ。

イッチには自分のペースで頑張って欲しいな。
こんな面白いSS滅多に出会えないんだら、いつまでも支援やで。
924 名前:名無し 投稿日:2021/03/26 20:07 ID:9Adqs5Oi
自分のペースでって言っても限度があるだろ
5年間も小出しにしながらいつまでも完結しない作品なんて他にないんだから
俺もイッチの文章力はかなり好きだし良い作品だと思ってるけど、完結しなきゃそれも意味がないんだし
あとコロナの影響と言っても具体的には?スマホとPCを売らなきゃいけなかったとか?
その辺考えずに反論されても困るよ

長文失礼
925 名前:名無し 投稿日:2021/03/26 23:41 ID:YxMYHmRC
このssが完結するのが先か、私が大学卒業するのが先か、どちらにしろ超支援!!
926 名前:名無し 投稿日:2021/03/27 01:00 ID:CMrJRdYg
〉目も背けたくなるくらいの金銭的ダメージ

この文面から、SS書けるような精神的余裕が無いんだろうなって、普通なら察せると思うけどね。

そもそもSS書くのは義務ではない。金を払ってるわけでもない。
俺たちは黙って待つ。更新されたら支援コメで感謝を伝える。
それが作者への配慮ってものだよ。
927 名前:名無し 投稿日:2021/03/27 16:03 ID:7Vvl7veE
何かあーだこーだ言ってくるけど俺は生存確認に一文字くらい書き込んでもいいんじゃない?って言ってるんだけど。それさえあれば俺もしっかり支援するんだが。何故一読者にssの在り方を語られなきゃいけないんだよ。自治厨か?
928 名前:名無し 投稿日:2021/03/28 17:35 ID:IHXqeSFY
そりが読書のワガママなんじゃね?
って言いたいんじゃねんーの?知らんけど

コロナで大変って言ってるのに生存確認しろってのは配慮不足だし、読書のスタイル強制するのも何様だし、どっちも少し黙っとけとしか思えんわ

頑張れイッチ!応援しとるで!
929 名前:名無し 投稿日:2021/04/06 13:35 ID:4yTCEzk3
支援
930 名前:名無し 投稿日:2021/04/09 22:23 ID:oKEP7vui
イッチさん支援します!
まさか追いつくとは思いませんでした…
最後まで頑張ってください!応援してます!
931 名前:名無し 投稿日:2021/04/12 00:06 ID:w8L09aqX
小学生の頃にこの作品に出会いましたが、
今私は高校一年生です。
時の流れは早いですね…

コロナ禍でイッチさん大変だと読んで心配です。
お話の続きを考えるのも大変なのにも関わらず
更新を続けてくれてありがとうございます。
感謝しています。
これからも無理ないペースで頑張ってください!
大好きなサトヒカ、楽しみにしています!
支援です。
932 名前:名無し 投稿日:2021/04/24 20:02 ID:Ea5ZqnDm
支援
933 名前:ジョー 投稿日:2021/04/25 14:27 ID:3AhW0lfz
お疲れ様です

そしてお久しぶりです

作品を書き続けるのは大変ですよね

支援継続です
934 名前:名無し 投稿日:2021/05/05 14:44 ID:cfQbhPfF
小6の時に出会い、今年高2です。
まさか続編が出ているなんて。
支援です。
935 名前:名無し 投稿日:2021/06/03 13:41 ID:zBaJaZV1
昔17年前の方の読んでて 久しぶりに17年前の方の読み返したらまさか続編があったとは…しかもまだ連載中だったなんて…

支援するしかねーじゃねーかよこの野郎!…(´;ω;`)
支援じゃ支援
936 名前:名無し 投稿日:2021/06/17 23:53 ID:xHmeugn6
まだ更新ないかぁ
支援
937 名前:名無し 投稿日:2021/06/30 19:08 ID:7SNQPqcX
元気かぁ
938 名前:名無し 投稿日:2021/07/02 13:04 ID:p6wR9eyi
心配です…お元気だと良いのですが…
939 名前:名無し 投稿日:2021/07/03 17:41 ID:toy8ijaE
ヒカリ再登場!
940 名前:名無し 投稿日:2021/07/03 18:24 ID:BXUalhrG
アニポケにヒカリちゃん再登場だぜ!
サトヒカにもっと注目が浴びないかな

支援!
941 名前:名無し 投稿日:2021/08/16 00:14 ID:7T0TC4aG
ここまで続いてたのか……
とりあえず支援!w
942 名前:オパール 投稿日:2021/08/18 06:32 ID:pCpQvFIv
イッチさんお元気ですか?
ずっと支援です
943 名前:pr 投稿日:2021/08/24 12:57 ID:OpKlazf3
イッチさん支援
944 名前:名無し 投稿日:2021/09/24 12:44 ID:ry5sshD3
イッチさん、頑張れ!とは言わないから無理せんでな!

自分のペースで書いてくださいね!
945 名前:名無し 投稿日:2021/11/03 16:20 ID:75SzKerJ
イッチさん大丈夫か? 
とりま支援!ファイト!
946 名前:名無し 投稿日:2021/11/29 14:58 ID:Yri4v99J
支援します!
947 名前:名無し 投稿日:2021/12/23 15:55 ID:ggxW3JlS
17年前を昨日見つけ、5時間前後かけて読ませてもらいました。推しがサトリーからサトヒカに変わってしまいそう...。最高なssをありがとうございました!
948 名前:名無し 投稿日:2022/01/02 18:25 ID:Ff3nZokL
2021年のダイパリメで懐かしく感じアニポケDP編見直しサトヒカにハマり2022年の正月にこのSSにたどり着いた
サトヒカもっとみたいぞ
949 名前:名無し 投稿日:2022/02/15 03:15 ID:HuZ1WsOU
17年か…を今日見つけてここまでやってきたんだけど、まだ完結してないんかwって思った
いつか更新されるといいな…
950 名前:名無し 投稿日:2022/04/08 20:15 ID:Eqy8ymnx
アニポケに遂に……ついにセレナが再登場!

ヒカリといいアイリスといい、新無印は最高だなぁ
951 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/18 21:30 ID:ucF4TWJp
ごめんなさい。完璧に忘れてました。
申し訳ないです。。。ここまでくるとそれしか言えません
952 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/18 21:32 ID:ucF4TWJp
忘れてたという表現をすると、あまり良い気分はしませんよね……すみません。
色々と余裕が無かったのは事実です。
時間かけすぎてごめんなさい。
953 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/18 21:46 ID:ucF4TWJp

ヒカリ「もう良いって言ってるじゃない。」


いつものように謝罪の言葉を並べるサトシにヒカリもそろそろウンザリしてるのか、所謂塩対応と呼べるトーンで返事をする。


サトシ「そう言ってくれてありがたいんだけど……今後俺の職がどうなるかも分からないし……家庭持ちの身分で後先考えないで行動しちまった……。」


結果的に事件解決に貢献したとは言え、協会職員が事件に関わるのを上層部は嫌うらしい。
まして不可抗力とはいえ無断欠勤や行方知れずになった日数もあるため尚更だろう。


ヒカリ「ふふっ。相変わらずバカなんだから!……そもそも貴方に後先云々を期待してるわけないじゃない!……熱くなってどこまでも突っ走る、サトシのその生き様に私は心奪われたんだから……」


サトシ「ヒカリ……。実を言うと全く……後悔してねえんだよ!!世間様がお手上げだった事件を解決に導いたんだぜ? それにこんな事放っておけねーっての!」


相変わらず目をキラキラさせて熱弁をするサトシにヒカリは小さくため息を漏らしつつ、サトシの後頭部辺りを『パシン』と叩く。


サトシ「ぐえっ」


ヒカリ「調子に乗らない!すぐこれなんだから……まあでも、私もサトシと同じ立場でも迷わずユリーカに協力してたと思う……。だからこそ怒れないよ。」


そう言いながら真っ直ぐサトシを見つめるヒカリの瞳には間違いなく炎が宿っていた。


サトシ「だろー!?やっぱそうこなくちゃね、ヒカリたん!」


その瞬間再び病室には乾いた音が響いた。


954 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/18 22:00 ID:ucF4TWJp


────


タケシ「ではまた話を戻しますが……」


タケシはポケモン協会本部の大会議室にて事件の詳細を話しつつサトシのフォローをしている。
場の雰囲気とここに会している上層部や役員の顔つきを見るからに、とても前向きな話し合いではなさそうだった。


役員a「何度聞いても同じことだ!結果どうあれ協会職員としての職務を放棄して加わっていたんだろ!」


幹部d「その通りです。そして案の定大事件に発展したと……これじゃ学生の延長みたいなもんじゃないですか。」


役員c「我らがポケモン協会本部の誇りにかけて、サトシ職員は解雇にすべきだ!」


幹部ども「そーだそーだ!協会なめるな!」


キョウ「……ですが、我ら協会保安部でも暴けなかった事件を解決した事も事実ですぞ。」


シン「ええ……それに勤務時間外で行動してたようですが。ミアレの担当についた上司の評価も極めて高いと聞いてますが。」


タケシ「決して職務を放棄したわけではないのですよ。どうか解雇だけは避けてもらえないでしょうか。」






955 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/18 22:13 ID:ucF4TWJp

役員e「いやいやどう考えても解雇だろう。事件解決とかそんな話はどーだっていいんだよ。」


役員「ポケモン協会の看板を汚した……という事になりますな。」


サトシを擁護したい連中もついに圧倒され黙り込んでしまっていた。
キョウ、シンを始めとするサトシ派の者は役員たち相手には発言力も敵わない。


タケシ「そーでしょうな……ポケモン協会保安部や事件対策室は……ただのド素人以下というのが世間に示されましたからね! 確かに看板に泥を塗られましたな!!」


その場は凍りついた。
こういった場では至って岩頭で冷静なタケシがここまで態度に示す事は本当に珍しい。


幹部g「タケシ統括!その態度は何ですか!」


役員m「うむ!こんな奴の部下なら事件に関わるのも無理はないわい!」


タケシ「……魂が。ココロが消えてしまったようだなこの協会とやらは。目先の名誉や見てくればかりを気にして……」


幹部i「ぶ、無礼な!そこまで言うならとことん話し合ってやろう!!」


タケシ「ええ……私はカタイですよ……」


キョウ・シン(帰りてえ……)


その後ほぼほぼ我慢比べと言っても過言ではない話し合いが幕を開けた。


956 名前:オパール 投稿日:2022/04/22 14:54 ID:qKOSK1c5
待ってました‼️
これからもイッチさんのペースで頑張ってください‼️
957 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/23 13:46 ID:RunW2ePV

タケシを始めとする協会幹部らがサトシの件で壮絶な会議を行なっているところを他所に、サトシは面会に来たマサトと軽い談笑をしていた。


久々に見たマサトの姿は以前よりも大人びて、より立派になった事をサトシは嬉しく思う。


サトシ「マサトも来るとはな……」


マサト「大事件ですからね……協会の要請があり飛んできましたよ。そしてまたもやサトシとはね。」


相変わらずの何かを持っているサトシっぷりに、嬉しいんだから悲しいんだか分からない感情で思わず苦笑いを浮かべる。


法律士として数々のトラブルや事件に携わるマサトだが、今回も腕を買われてミアレにやってきているのだった。


サトシ「マサトって当然、色々詳しいんだよな?……あのさ、首謀者のシンジは今後どうなってしまうんだ?」


多大な犠牲を出し世間からはA級戦犯扱いのシンジだが、サトシからすれば一時の好敵手……今後が気掛かりなのも無理はない。


マサト「う〜ん……」


サトシの質問にマサトは腕を組み首を曲げる。
言いづらそうな、そんな雰囲気である。


マサト「正直な事を言うと分からないというのが答えです。……ここまでの事件は珍しいケースで例があまり無いので。」


サトシ「だよなあ……。」


制度改正以前は各地で悪の組織が似たような事をやって来たかに思えるが、ここまで表立った事件は稀である。


それに多数のポケモンが死んだと報道されるのもこれまでに無いケースだ。

958 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/23 13:55 ID:RunW2ePV

マサト「ただ残念ながら、無期懲役はほぼ確実。死刑になる可能性もそれなりに高いです。」


マサトは優秀な法律士。
淡々と述べるその言葉に私情や同情は無い。


サトシ「そんな!何とかしてくれよ!せめて死刑だけは……」


マサト「僕だってそれは回避したいですが……続きは裁判でしょうね。人間の犠牲者は無いですがポケモンがたくさん死んでますからね。」


サトシ「まあな……」


こればっかりはサトシにどうしようもない。
願うしか無いのだ。


それを悟ったサトシはこれ以上この話題を続けるのは無意味と察して、先程までの世間話などに花を咲かせる事にした。


マサト「ははっ!相変わらずサトシはトラブルに巻き込まれるんですね!」


サトシ「あんな少年時代を過ごせばこうなっちゃうよな。仕方ない事だぜ!」


マサト「とは言え……今回は命に関わる事なので余り褒められた事ではないですけどね。サトシの気持ちは分かりますが。」


共に手を組み政府を動かしたあの時とは変わり、マサトは現実主義を貫いている。


少しばかり棘があるように思えるが、マサトなりの優しさでありそれに彼は間違った事は何も言ってない。


それを踏まえた上でサトシは訪ねてきた事に礼をし、時計を気にし出したマサトを快く見送るのだった。

959 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/23 14:05 ID:RunW2ePV

マサトを見送って間もなく、サトシのスマホが鳴り響き思わずサトシはビクッと驚く。


サトシ「うわ!びっくりしたぜ……タケシか……」


手に取ったスマホの画面に表示されるタケシの名前に緊張を覚える。


タケシ「もしもし、サトシか?」


サトシ「ああ、どうしたんだ?」


タケシの声のトーンはいつもより低い。
つまり幸先が良い連絡では無いと察したサトシも少しトーンを下げる。


タケシ「まあ……まだ今後の事はハッキリしてないんだが、明後日の便でカントーに帰って来てくれ。それから判決というか、色々伝えたいんだ。」


サトシ「了解です!」


タケシ「頼むから真っ直ぐ帰って来てくれよ?……またどこかでトラブルに巻き込まれたんじゃもうお前の事を守れないからな……。」


タケシのその言葉にサトシを守ろうとしている事が伺える。
その熱い気持ちにサトシは胸を打たれ、込み上げるものをグッと堪えて「はい!」と元気よく返事をするのだった。


タケシ「サトシ……またカントーで会おう。」


サトシ「悪いな……迷惑かけて。」


タケシ「なーに言ってんだよ。もう慣れてるし……サトシが完全に悪い事したわけじゃないんだから、気に病むなよ」


サトシ「ありがとう。」


サトシはそう言うと電話を切りすぐに、ここミアレで再会した友に連絡を入れる。


ここミアレに留まれる時間は少ないようだ。
960 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/23 14:13 ID:RunW2ePV

────


そしてあっという間に時間が経ち、サトシがカントーに戻る前日の晩となる。


サトシ「ヒカリ、本当に来なくて良いのか?」


ヒカリ「気にしないで、当分こっちの人とは会えないんだし最後に楽しんできて!」


今日はシトロンを始めとするあのメンバーとお別れ会の名目で夕食を共にするようだ。


ヒカリ「ただ……女の子がいるからって変な気を起こしたら……ね?」


ヒカリはあくまで優しく言うものの、冗談には聞こえずサトシは恐怖を覚えつつ返事をする。


サトシ「あはは……俺はヒカリ一筋だから……」


ヒカリ「なら良かった、あまり飲みすぎないようにね。気をつけて!」


サトシ「本当に久々にヒカリに会えたんだから、俺の気持ちは一途だぜ?……ところであの頭身のヒカリもあれはあれで可愛いよなあ。」


ヒカリ「ん?なんの話よ……」


サトシ「ヒカリのその笑顔……シャイニングでブリリアントだぜ!!」


また訳もわからないサトシのノリにヒカリはため息を吐きつつも、安心感に包まれていた。


そしてヒカリもあまり見慣れないミアレでショッピングをしたいようで大半の理由はそれである。


とにもかくにも、最後の晩餐が始まろうとしていた。

961 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/23 14:21 ID:RunW2ePV

サトシ「みんな!おつかれ!」


勢いよくデントが経営するバーのドアを開け、高らかにそう放つ。
この店に来るのもこれが最後と思うと何か感じるものがある。


ムサシ「おっそいわよ!こっちは早く飲みたくてウズウズしてるのに!ね、シトロン?」


シトロン「うっ……飲む前なのに胃が……。」


デント「まあまあヒーローは遅れてくるものだろ?……サトシおかえり。」


言葉では皆サトシにぶつけるが、その笑顔を見る限りわだかまりは既に無いようだ。


サトシ「いやーこんなすぐカントーに戻れって通達が来るとは思わなくてさー……」


ユリーカ「良いって!運良くみんな集まれたんだし乾杯しよーよ!」


セレナ「そうね、もちろん乾杯の音頭は……サトシでしょ?」


セレナのその言葉を聞くと目が合う。
だがあの時の気まずさは一切ない。
それはかけがえのない『仲間』だからだ。


サトシ「乾杯ー!!」


デント「何か言いなよ……」


そんな破茶滅茶ぶりもサトシらしく皆が安心を覚えつつグラスを上げる。


「乾杯!!」


ガラス同士がぶつかる軽快な音と共にその一室は賑やか……まかり間違えば『うるさい』空間へと変わった。
962 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/23 14:30 ID:RunW2ePV

サトシ「でさー、あん時ねシトロンのバカタレがさぁー」


シトロン「あなたにバカ呼ばわりされる程の屈辱ったらありませんね……」


と言いつつもシトロンは笑いながらサトシと肩を組んでいる。かなり良いコンビだ。


ムサシ「ティエルノ!元ダンサーなら何か盛り上げなさいよ!!」


ティエルノ「勘弁してよ……飲み食いした後にそんな事出来ないよ……」


セレナ「凄く楽しい……この時間が永遠に続いたらなあ。あの頃も沢山同じこと思ったなあ……」


セレナはサトシの姿を見ながらボソッとこぼした。
その言葉を聞いた者はいない。


サトシ「ところで皆んなは今後どーするんだ?良かったら聞かせてくれよ。」


みんな酒が回り陽気に拍車がかかる頃サトシが切り出した。


一瞬の沈黙が流れてそれぞれ思い思いの口を開く。


963 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/04/23 14:40 ID:RunW2ePV

ムサシ「私はバカ社長と次なる地方に行くわよ!!人気も再燃した事だし、もっと稼ぐわ!」


ティエルノ「ひ〜っ!先が思いやられる……」


ムサシはちゃっかりセレナとのタッグステージを動画で撮影しており、それを大手動画サイト『ポケチューブ』にアップしたところ100万を超える再生数を記録した。


味をしめたムサシはポケチューバーになる事を決意したようだ。
アクティブな彼女にもってこいかもしれない。


サトシ「炎上しないと良いけど……」


シトロン「ポケチューブでも一発屋で終わったりして……」


ムサシ「うるさいわね!!で、シトロンはどうするの?私と組む?」


その言葉を受けたシトロンは飲み掛けのものを「ぶはっ!」と吐き出しながら応答する。


シトロン「僕は……まだ分かりません。それに会社での立場もあるし何とも……ね。」


一流企業の開発部長を任されている彼は簡単に物事を決めるわけにはいかないようだ。


セレナ「……私も漠然としか考えてないけど一度ミアレを出ようかな。……挑戦したい事も出来たかもしれないし。」


セレナがここ二十年もミアレに留まっていた理由、心の霧が晴れたためようやく新たなステージへと羽ばたく気が起きたのかもしれない。


伝説のアイドルになれたはずの彼女がここだけに留まるのは非常にもったいない。


シトロン「…………。」


ユリーカ「お兄ちゃん……。」

964 名前:名無し 投稿日:2022/04/24 00:45 ID:vz74WiSP
待ってました!!!
965 名前:名無し 投稿日:2022/04/30 08:31 ID:yIS3vYJp
更新キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
966 名前:名無し 投稿日:2022/06/18 07:14 ID:0UpVm01g
967 名前:名無し 投稿日:2022/07/16 02:50 ID:X0qiq1Dh
またも更新お願いします🙇‍♀️
968 名前:名無し 投稿日:2022/10/11 02:19 ID:d2McdnAj
あと少しで完結ですね。最初のスレ見たとき僕はまだ中学生だったけどついに来年社会人になるというところまで来ました。ときが流れるのは早い!とにかくイッチさん、無理せず頑張ってください!


超支援です!
969 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/10/18 09:18 ID:QOYhQZkR

ユリーカ「私はここに残って、いずれは経営の方も学んでいくよ。」


シトロン「貴女が家業を継いでくれれば私も心置きなく自由に出来ますよ」


一から電工技能士として着々と実力をつけているユリーカの事だ。
未来ではきっと立派な経営者になるだろう。


デント「僕はまだ未定としか言えないな。ソムリエとしての職はどこに行ってもありつけるし、気ままにやっていくさ」


サトシ「応援してるよ!カントーに来た時はまた会おうな!」


皆がそれぞれの今後の展開を話すとどうしても場は暗くなる。
仕方ない事だが、彼らにとってまた離れ離れになることはとても寂しいものなのである。


ムサシ「あのさー……辛気臭い雰囲気はやめにしない? 最後くらい派手に盛り上がりたいわ」


ムサシのその言葉によって皆は活気を取り戻し、再び盛り上がった。
ひたすら前を見ていたあの頃のように。



そしてデントの店の在庫をムサシが飲み干した事でその場はお開きとなる。


デント「う…嘘だろ…」


シトロン「なんつー肝臓…」


970 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/10/18 09:28 ID:QOYhQZkR

サトシ「うおっ!」


サトシが意識を取り戻してガバッと起き上がると、誇りを立てながら布団が宙を舞う。


ヒカリ「あら……珍しく時間通りの起床ね。」


声がする方に目をやるとヒカリが鏡の前で身だしなみを整えている。


サトシ「あれ…確か俺…デントの店で…」


ヒカリ「ええ。あれほど言ったのに潰れるまで飲むなんて……デントとシトロンがサトシをここまで送ってくれたのよ」


つまりこの日は2人がカントーに帰還する当日…。
サトシは飛び起きて荷物をまとめ始めた。


ヒカリ「10時発の便だから今日のところは余裕で間に合うわね、毎回こうだといいのに…」


サトシ「あー…なんか長い夢から覚めたような…不思議な感覚だぜ」


ヒカリ「…実際に夢から覚めたばかりだけどね…」


時間に余裕があると言えどもサトシはいつもの癖で慌てている。


その様子を横目にヒカリはようやく日常に戻るという実感が湧いて、思わず微笑んでいた。


サトシ「あーコジロウたちにお土産用意してねえや!」


ヒカリ「空港の売店で買うしかないわよ、少し見直したけどやっぱりサトシね。」


ヒカリはため息をつきつつもどこか安堵な表情だ。



971 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/10/18 09:35 ID:QOYhQZkR

ーーミアレ空港


サトシたちが搭乗するために手続きを済ませていざ!…といったところで皆が現れる。


デント「サトシ!見送りくらいさせてくれよ!」


シトロン「ふふっ、この光景……懐かしいですね」


サトシ「……みんな!!」


それぞれが息を切らしていることから、急いで来たことが窺える。


ムサシ「ふん。特別に来てやったわよ……あら3代目のジャリガールじゃない!」


ヒカリ「ムサシ! ようやく落ち着いて貴女と話せると思ったらもう時間がないなんて…」


ムサシ「このバカの事をよろしく頼んだわよ。」


ヒカリ「ええ…もちろん。貴女も……パフォーマンスの動画配信、楽しみにしてるから」


ヒカリも厳密な職種は違うが、ムサシのパフォーマンスに魅せられた1人だ。


ティエルノ「…もうチャンネル登録したのかよ」


シトロン「…早すぎますよね、現代のネットこわ…」



立ち話に花を咲かせるも、非情にも搭乗の時間はやってくる。
そしてサトシとヒカリは歩み出した。


サトシ「みんな、ここまで来てくれてありがとうな!」





972 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/10/18 09:40 ID:QOYhQZkR

そして一人一人が順番にサトシに最後の言葉を交わし出す。


ユリーカ「サトシ、あなたに再会できて本当に楽しかったよ。ヒカリさんと幸せにね?」


ユリーカは涙ぐみながら声を絞り出す。


サトシ「俺もだよ、お前も早く仕事以外の恋人見つけろよな!」


ユリーカ「やっぱりデリカシーのカケラもないわね……サトシらしい」


ティエルノ「サトシ!また会おうね!きっといつかカントーに行くから!」


サトシ「ああ!あっちでも飲み明かそうぜ!」


サトシがそう返事すると、ティエルノは人目も気にせず踊り出した。


サトシ「……ただの酔っ払いにしか見えねえ…時の流れは悲しきかな」


ムサシ「ふん。」


そしてムサシは口を閉じる。
この二文字に沢山の想いが込められている事をサトシは悟る。


サトシ「せめて何か言えよ……でもありがとうなオバさん!」


その瞬間、サトシの体は宙を舞った。





973 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/10/18 09:47 ID:QOYhQZkR

デント「うーん、ベストウィッシュ!!」


サトシ「それ何年か前にも聞いたよ、レパートリー増やせよ」


デント「君には沢山の勇気を貰ったよ……君はすごい。 ありがとう。」


デントが言いながら手を差し出すとサトシは強くその手を握り返した。
デントと旅をした事…脳裏を駆け巡る。


シトロン「……あなたといると本当に暇しませんね。ヒカリさんもさぞ大変でしょう」


サトシ「シトロンのおかげで色々助かったよ。色々まかせたぜ」


シトロン「……サトシぃぃいい!!!」


シトロンは耐えきれずに泣きながらサトシに抱きつく。
強がりの嫌味も無駄になってしまうが、彼の心は晴れやかだった。


その光景を皆は笑いながら見守っていた。


ユリーカ「お兄ちゃん…本当に変わったね。サトシってやっぱり凄いなあ」


デント「言葉で言い表せない…不思議な力を持ってるんだよ。彼がいると不思議と皆がまとまり…穏やかになる。」


ユリーカ「本当にサトシがミアレに来て良かった…」


デント「だね。名残惜しいな……僕も我慢してるけどさ…」


デントが言い終える頃にはその声が震えていた。






974 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/10/18 09:57 ID:QOYhQZkR

セレナ「サトシ……。ありがとう。」


サトシ「ああ…こちらこそ。」


セレナ「ヒカリさんはやっぱり凄く素敵な人ね、幸せにしてあげるんだよ?」


サトシ「分かってるさ……セレナこそちゃんと幸せになるんだぞ?」


その言葉の意味、セレナは分かっていてもどこか悲しい表情を見せる。


セレナ「ふふっありがとう! またね?」


サトシ「ああ…またな!」


ヒカリは黙ってその様子を見守る。
セレナの心中はとっくに分かっていた。
だが彼女は怪訝な態度を見せることもない、なぜなら新たに踏み出そうとしてるのが女心で分かっているからだ。


セレナ「ヒカリさん…」


セレナはヒカリに目を向けてそう言うと頭を下げる。



ヒカリ「セレナ……本当に綺麗な人……。」


セレナ「ヒカリさんには敵いませんわ。いつか一緒に仕事したいくらい」


ヒカリ「……いつか一緒に仕事しよ?私たち2人なら最高の表紙を飾れるわ!」


現にここ空港で多数の人が行き交うが、この2人を通行人は二度見をしている。


セレナ「私も2人のような家庭を築けるよう頑張るよ。」


ヒカリ「貴女ならだいじょーぶ!! 応援してるわね」


そして2人はハイタッチを交わす。


975 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/10/18 10:07 ID:QOYhQZkR

サトシ「ヒカリ、時間だぜ」


ヒカリ「分かったわ。セレナ…そして皆さんお世話になりました!またね!」


サトシ「気軽にメールとか寄越せよ! じゃーな!」


2人は手を繋いで駆け出す。
皆は声を上げて見送るが、どんどん2人の背中は小さくなっていった。


セレナは声を上げずにずっと2人の背中が見えていたところを一旦集中で見つめているが、その表情は決して曇ってはない。


ムサシ「って私たちも行きましょうか。やる事は沢山あるわよバカ社長!」


ティエルノ「ははっ…そうだね、みんなまたいつかね!」


そしてまた2人とこの場からいなくなる。
雑踏に紛れながらまだ遠くからムサシの声が聞こえてきて残ったメンバーは思わず微笑んでいた。


セレナ「さーて……とりあえず私も違う地方にいく準備をしよっと。……まずホウエンにでも行って温泉につかろうかな……」


シトロン「セレナ……お気をつけて。」


シトロンはそう言いながら拳を握る。


デント「やれやれ……最後まで世話がやけるなあ」


ユリーカ「デントお願い!」


小声でデントとユリーカは話す。
そしてデントはシトロンのケツをなでる。


シトロン「ひゃぅんっ!!ってなにするんですか!」


デント「ここで踏み出さないなんて、サトシに笑われるよ?」


シトロン「うっ……分かってますよ…」


デント「ラストチャンスさ、悔いなくいってきな」


シトロン「よーし……!!」





976 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/10/18 10:15 ID:QOYhQZkR

シトロン「セレナ!!……あの……良い天気ですね、今日はお出かけ日和とも言いますか、あはは。」


デント「……うわー下手くそ」


だがその心配をよそにセレナは口を開く。


セレナ「これから色んなところで注目されるよう仕事を頑張る。……でもそうなると専属のマネージャーが必要になるなあ…」


シトロン「セレナ?」


セレナ「常に冷静沈着で…でも情に熱くて……頭が良くて先のこと考えられる人いないかなあ…」


シトロン「くっ……ちょっとネットで探してみますねその人材!」


デント「…なぜだ…なぜ気づかない…」


シトロン「サトシより凄いかも兄ながら」


セレナはそれをみてクスッと笑いながら再び口を開く。


セレナ「シトロンは……私と一緒に来てくれないの?
一緒に生きていきたいなあ…貴方と。」


シトロン「ヒャッホウ!!僕の時代が来ました!! 鳴かぬなら鳴くまで待ちましたよ!!」


デント「女性に言わせるなんてスマートじゃないなあ。でもこれはありだね。」


セレナ「シトロン……これ以上は言わないわ。でも…これが私が出した答え。」


シトロン「イエエエエエエイ!! サトシ大好き!!ありがとう!!」


デント「壊れたか…」


ユリーカ「あれでも仕事とかって…」


シトロン「心配には及びません!! ちゃんと辞表出してきましたから!」


デント「…予想外だ」


シトロン「さーてこれから沢山の歴史を刻みますよ!いこうセレナどこまでも! まず指輪買いません?」


セレナ「ふふっ……そういうのはちゃんとサプライズで欲しいわよ?」


シトロン「ですね! デント!ユリーカ!ありがとう!また会う日まで!」


シトロンは2人に敬礼をすると一目散にセレナの手を取りかけ出した。



977 名前:イッチ◆Whc/JdNwwk 投稿日:2022/10/18 10:21 ID:QOYhQZkR

シトロン「あっ、ユリーカ!」


シトロンは足を止めて振り向きユリーカに声を上げる。


ユリーカ「なに?」


シトロン「社長に…いえ、父に伝えておいて下さい。いずれミアレ電気に……開発部の創設を!!」


ユリーカ「お兄ちゃん……!!」


ユリーカは思わず涙が溢れて両手で顔を覆う。
ユリーカが一番求めたかった未来なのかもしれない。



シトロン「それまでしばしお待ちを!さよならー!」


デント「良かったじゃないかユリーカ。」


客足も引いて2人きりになって沈黙が流れる中、口を開くのはデントだ。


いつも的確に空気を読んでその場に合った発言をする彼にこれまでの救われていた。


ユリーカ「みんな……いなくなっちゃった。」


デント「だね……名残惜しいけど……仕方ないことさ。」


ユリーカ「多分……デントも行っちゃうよね?…」


ユリーカは泣きながら声を震わせてそう尋ねる。
先程までの顔とは違い、今ばかりはひとりの女性の顔を見せている。


978 名前:名無し 投稿日:2022/10/30 15:26 ID:zYoVSVOq
続き待ってました!あと少しですね。ラストスパート頑張ってください!
979 名前: 投稿日:2022/11/02 08:53 ID:ByzM2DZ4
この超大作も大詰めか...。
980 名前:名無し 投稿日:2022/11/17 06:11 ID:DO2O4emP
5年ぶりぐらいに1から読み直したがまだ完結してなかったとは、、ここまで長いssもそうはないと思うからめちゃくちゃ印象に残ってるし、何より面白い。
完結まであと少しだと思いますが、無理せず書いてほしいです。
支援
981 名前:名無し 投稿日:2023/01/26 22:27 ID:dzGT6HPU
今年もよろしくお願いします😭支援😭
982 名前:名無し 投稿日:2023/02/02 01:50 ID:3mI2DsdE
ラストスパート頑張ってください。
支援します。

983 名前:名無し 投稿日:2023/05/29 22:19 ID:co9QSnxL
めちゃくちゃおもろい
支援
984 名前:名無し 投稿日:2023/08/28 20:11 ID:Pe7Tpxi6
支援
985 名前:名無し 投稿日:2023/10/26 23:48 ID:PcmtvzU2
支援
986 名前:名無し 投稿日:2023/11/20 05:35 ID:NfRuhX8U
アプリ使える様になっとる。支援
987 名前:名無し 投稿日:2024/02/03 04:33 ID:tMJxQVo4
支援
988 名前:名無し 投稿日:2024/03/19 02:57 ID:b2NKvoFD
支援
989 名前:名無し 投稿日:2024/03/24 16:46 ID:RHpGX1Gl
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990 名前:名無し 投稿日:2024/04/14 22:49 ID:YHr6IBar
1さん!お元気ですか!支援です!
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